以前投稿した短編『国一番の魔導師の夫に溺愛されてます 〜怒らせちゃいけない人を怒らせたら報復されるのも仕方ないよね〜』https://novel18.syosetu.com/n9094gr/
の続編となります。夫のユージーン視点です。
ユ
ージーン・バイルシュミットの屋敷に親友である皇帝ヴィルヘルムが訪れた。ルドアーク王国の王族を一網打尽にした後始末の件だった。
その功績でユージーンに公爵への叙爵とともに帝国魔導兵団の総団長になれとヴィルヘルムはいう。
愛する妻を愛でて余生を過ごすつもりだったと言ったユージーンに、皇帝は呆れた様に言う。「まだ二十代後半だろうが。余生というには些か長すぎるぞ」
渋々と魔導兵団総団長就任を受け入れるユージーン。
だが、話しているうちにユージーンがアレグザンドラを溺愛する理由が判明し、ユージーン本人も呆然とする。
※前作となる短編は、お陰様で日間ランキングで2位にまでなりましたm(_ _)m
※元々、長編用のプロットを短編に落とし込んだのが前作となります。
※前作を読んで頂いてから今作を読んだ方がわかりやすいかと思いますが、読まなくてもわかるようにはなっている筈です。
※性描写は暫くありません。性描写は暫くありません!(大事な事なので2回書きました)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-03 04:00:00
65742文字
会話率:39%
ダリアは拾うつもりのなかった獣人を保護してしまう。犬や猫ではない、ライオンだ。
昔ペットを獣に襲われた姉は捨ててきなさいとすごい剣幕だ。
うっかり自分で世話をすると宣言ししまったけれど、ダリアは猛獣に悩まされることになる。
どうせ拾うならも
っと常識的な獣人であったらよかったのに……。
世話してくれそうな家を探すけれど、誰からも嫌な顔をされる。
子どもの頃に出会ったと言い張る猛獣だが、ダリアにはそんな記憶はない。
ダリアに養われたい猛獣の執着はどんどんエスカレートしていく。
ダリアは無事に猛獣を捨てられるのだろうか?!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-28 20:00:36
130749文字
会話率:38%
「お前を賭けろ。俺はお前が欲しい」
異世界転生で得たスキルを武器としてカジノに勤務するセリーヌ公爵令嬢は、ある日獣人マフィアのシルヴィオ公爵に賭けを持ち出される。スキルでステータスを覗き見ても正常なのに、なぜかシルヴィオはセリーヌに執着して
狂ったように賭けまくる。賭けに乗じてエッチなことも迫りまくる!
それも全てはつがいのセリーヌを手に入れるための行動なのだが、人族のセリーヌはそんな事は知らない。セリーヌと番になりたいシルヴィオが、セリーヌを蕩けさせて虜にしていくお話。
R18は7話以降徐々に……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-27 20:04:08
74358文字
会話率:49%
【2023年3月22日〜配信開始!】シェリーLoveノベルズ様で電子書籍化★
婚約破棄してやる!
「あの野郎、私の持つ全権力をもってぶっ潰す!」
マドレーヌはただの公爵令嬢ではない。乙女ゲームの世界で斬首刑に処される運命にある悪役令嬢だ
。
王宮で働く侍女と婚約者の王子様がエッチをしている現場を見てマドレーヌは前世を思い出す。早速運命を回避するため婚約破棄しようとしたら竜族の騎士、ケインに見つかり、いきなり『つがい』だと言われて溺愛される。
ケインと婚約し直そうとするが王子様の嫌がらせで婚約破棄が進まない。
早くマドレーヌとつがいになりたいケインがマドレーヌをドロドロに甘やかしながら、婚約破棄に奮闘するお話。
※日間2位、週間1位、月間4位!アルファポリスでは恋愛&小説両方の日間で1位になりました!(2021.03.07)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-05 18:14:18
128035文字
会話率:45%
東京郊外の一軒家に、兄二人と弟一人と住む大学生の雪花(せっか)は、彼らの溺愛にちょっと悩み中。
でも、それには理由がある。
彼らは獣化できるのだ。
メスに対して過剰な保護欲を見せるのは彼らの性質。
一人だけ獣になれない雪花が兄弟の溺愛に
ちょっと困りつつ送る日々の中、ある日雪花を伴侶に欲しいという男性が現れた。
雪花を番(つがい)だというその彼は、雪花を事故から救ってくれた獣の王だった。
兄弟と獣の王の彼、誰を選んでいいと言われましても!?
*ヒロインに対しての兄と弟の過剰な溺愛が苦手な方はお避けください。
*性描写はありません。モフモフとぺろりと尻尾と耳があるだけです。
*モフモフ話を読んだことがないので、定番とは違うかもしれません。
*小説家になろうにも掲載していますが、それに+αの性的に近い描写があります(ゆるいです)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-03 19:42:24
8782文字
会話率:27%
「むやみやたらに ペットを捨ててはならぬ!」
昔むかしの江戸時代に発出された【生類憐みの令】
当時は天下の悪法 との誹りもあったようですが、
意外に誤解された部分も多かったとか。
そんな時代にも
山から下りた獣が
人間の作った作物・家畜
を奪う事はありました。
さあ、
どう対処しましょうか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-28 08:00:00
2924文字
会話率:26%
俺には、嫌いなやつがいる。
戸川充希。あいつのせいで俺はずっと惨めだった。逃げて、ようやく息ができるようになった。
ーーなのに、お前は。どうしてまた俺の前に現れた?
だから、復讐してやる。そう思ったのだ。
※タイトルでネタバレしていく
スタイル。拗らせ受けがヤンデレ執着攻めに捕まるまで。
前後編の二話完結、十八禁描写は後編です。タグを確認ください。
3月14日13:00に番外編2本更新。一本は割込投稿です。
(番外編は気が向いたら投下予定)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-14 13:00:00
27484文字
会話率:49%
獣人グレンはそれなりに名の通ったAランク冒険者だ。顔もよく腕も立ち稼ぎもいい。そんなグレンは毎月会う同じ獣人の女騎士アリエルに求婚することにした。お互いにただ欲求を満たすだけの関係だったはずが、気がつけばどっぷりとアリエルにハマっていた。運
命の番だとか、そんなものは信じちゃいないがアリエルとなら上手くやっていけると思ったグレンはあっさり断られ、しかもアリエルには既に番が居てグレンとはもう会わないと言って出ていってしまった。
抜け殻のようになったグレンはだんだん腹が立ってくる。しかもアリエルとは偽名だったことも分かる。
「番がいんのに何で俺と寝た!?」
番がいるアリエルに恋をしたグレンと、決して結ばれない相手に恋をしたアリエル。
グレンはアリエルを捕まえることが出来るのか。
ツッコミどころ満載につき、優しい目で見て頂けると嬉しいです。
そしてタグの確認をお願いします。人により地雷多数あるかもです
「40女〜」シリーズのアリエーラを手に入れたいグレンのお話になりますが、単品でもお読みいただけます。
アルファポリスさんでも投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-02 20:00:00
175420文字
会話率:45%
異世界トリップし辿り街で働いていた私は、ある日魔物に襲われたところを美しい冒険者に助けられました。
その人は何の獣人なのかは分かりませんが、つがいを探して世界を旅しているとのことでした。ラーシュと名乗った彼はしばらく街に留まることにした
ようで、助けてもらった私は自分から彼のガイドを買って出ました。いろんな綺麗なお姉さんたちが彼にアプローチしていましたが、誰も彼の番ではないようでした。
街のお祭りで、ラーシュの癖から改めて彼を意識してしまいましたが、所詮自分はつがいではないのだからとラーシュを諦め、周囲からお似合いだと言われていた友人と踊った時でした。
ラーシュが強引に私の手を取り、私こそがラーシュの番なのだと言い出しました。
ヒーローが普段温厚ですが、スイッチ入るとドSです。
ヒロインは流され系。
ハッピーエンドのつもりです。
『【完結】つがいでした』の前日談にあたる物語です。前日談の為こちらだけでもわかるようになっています。お暇でしたら、作者名のリンクから後日談にあたる『【完結】つがいでした』も読んでいただければ嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-28 16:26:53
8204文字
会話率:29%
素敵な冒険者に扮した竜人のつがいに選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、つがいであるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。
ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。
ハッピーエンドのつもりです。
ア
ルファポリス様でも公開中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-27 22:59:14
32786文字
会話率:25%
【運命のつがいだと勘違いしたワンコ系大学生×素直になれない尻むっちりの美人リーマン】
高梨陽斗、サラリーマン、二十六歳独身。性別は男オメガ。チョコレートを食べると偽発情を起こす体質だ。ある日、やけ酒ならぬやけチョコの最中に、訪問してきた隣
人を出迎える。引っ越しの挨拶に来たと言うイケメン大学生は、まさかのアルファ!「これが運命のつがいの出会いってやつですね!」と、フェロモンにあてられた年下大学生に襲われ、あっさり処女を喪失してしまう。けれど、初めてのエッチが想像以上に気持ちが良くて――!?
※オメガバースです。女性と男性Ωが妊娠可能な世界観です。独自設定あり。
※受けの口が悪く、足や手がよく出ます。
※受けの生い立ちは割と不憫な感じ&最後はハッピーエンドですが、途中ちょっとしんどい展開になります。モブレやNTRはないです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-16 00:06:35
101623文字
会話率:48%
ついに、心の奥底で探し求めていた番に出会ってしまった。嬉しかった。たまらなかった。耐え切れず飛びついた。それでも、出会って『しまった』と表現せざるを得ないのは……相手が救いようのないクズだったからだ。
頭が弱くて固い狼獣人が、倫理観を持ち
合わせていない軽薄クズから逃げようとして結局逃げられない話。
クズを書きたくてかつ獣人やら番やらを書きたかったので両方書きました。事件らしきものは起きますが内容はないです。r18描写がある話の題には★をつけます。
※本編は完結いたしました。裏設定や後日談、カットした話などをちょこちょこ付け足していきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-28 20:00:00
117937文字
会話率:40%
「きゅ〜ん! わ、わたしの旦那様〜〜っ!」
「あ゛あ゛ん゛!?」
大柄で粗雑な印象を抱かせる、鍛治士のレオンの前に現れたのは、頭の弱そうな白ウサギの獣人の、レミーナだった。
※ゆるっとふわっとハートフルな獣人&番設定……のつもりがマニア
ックになってしまった。
※あるあるな初期設定なので、どなたかと題名が被ったらすみません……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-23 21:00:00
68692文字
会話率:37%
悠はどこにでもいる平凡なβ家庭に生まれた平凡なβ。と思っているが何故か幼馴染のαに執着される。
オメガバースの世界観をお借りしていますが、本文中には特に説明を入れていません。およそ平均的な設定だと思いますが間違ったり、独自設定が入ってるか
もしれません。
αは身体や頭脳の能力が高く、男女問わずΩと性交して妊娠させることができる。人口の2割。
βは普通の男女。人口の7割。
Ωは妊娠・出産可能。3ヶ月に一度、1週間ほどの発情期あり。発情時の性交中にα性に項を噛まれると相手と「番(つがい)」になる。人口の1割。
※基本的には両思いなので無理矢理はないですが、今後多少強引な表現は出てくるかもなと思ったので、ちょっと強引というキーワードを足しました。
※18禁は予告なく入ります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-14 12:13:34
25727文字
会話率:59%
宝田琉×羅姫アヤト
近未来。(世界観は月灯りの絆に近いです☆)
選ばれし高貴な血筋(アルファ)として誉れ高く生きていた、羅姫アヤト(らひめあやと)はプライドの高い性格から自分より位の低い者を見下す傾向にあった。両親がアルファ♂とベータ♂であ
るため、自分は決してオメガとは結ばれたくないとすら言い切る。
そんなアヤトを幼馴染の宝田琉(たからだりゅう)はいつも優しい眼差しで見守っていた。彼はアヤトと違い、種族は関係なく平等で在るべきだと考える人間だった。けれど幼い頃からアヤトに恋心を秘めていた。そんな彼も優秀なアルファで、アヤトに強くライバル視されていた。
順調に行っていたはずの日常だったが、もともと持病もちのアヤトの体に異変が訪れる。そして誰かの密告でアヤトは隠れオメガだというのだ。しかもオメガの中でも一際繁殖力の強いオメガだという。アルファだと信じて生きてきたアヤトの失意にさらに追い討ちをかけるように遺伝子検査で非常に相性の良いとされた、意に染まない相手と無理矢理婚約させられそうになる。更に相手と番(つがい)になってしまう可能性が高いと言うのだ。アヤトはそんな自分の運命にあらがえるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-04 00:19:12
102202文字
会話率:37%
神の生まれた地と伝わる村、カルル。そこにはある風習が残っていた。特に取り柄のない内気なメアと、ひとつの痣に振り回される男たちの話。
運命の番/男妊娠/強姦/凌辱/逃亡/ハピエン/
嫁探し、空白と同じ世界のお話です。つがいや妊娠等あります
がオメガバースではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-15 06:26:12
14270文字
会話率:25%
獣が人型へと進化した時代でも、弱肉強食はこの世界の在り方だった。
その中で最弱種族である跳び族。
その族長の長子として生まれたレフラは、最強種族である黒族長のギガイへ嫁ぐという定めがあった。
ただ子どもを産む御饌(みけ)として、求められ
ていると信じるレフラと、唯一無二の番(つがい)として愛しみたいギガイ。
すれ違う感情は、レフラの身体を淫虐に巻き込んでいく。
エロは濃いめです。
調教・陵辱的なシーンがありますがハピエンです。最後は溺愛コースへまっしぐらです。
ハッキリとR18のシーンが含まれている話数には※を付けています!
*******************
S彼/ドS/異物挿入/尿道責め/射精管理/言葉責め/連続絶頂/前立腺責め/調教/玩具/アナルビーズ
両性具有(アンドロギュヌス)の表現がありますが、女性の特徴はありません。
ただ妊娠可能といった前提です。
こちらには上のような傾向やプレーがあります。
苦手な方はご注意ください。
※アルファポリス、fujossy、エブリスタへも掲載してます。
※エブリスタでBL特集に取り上げて頂いた作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-07 21:00:00
223520文字
会話率:36%
傷だらけの『神の子』魔術師と、結び付けられた番(つがい)の魔守人の話ーー。類稀なる稀有な存在である彼らに、魔の手が伸び憎悪の暗闇へと引きずり込む。
魔力を封じられもがき苦しむシェラと、そのままで構わないと包み込む貴族名門・シューベルン家カイ
ルの話。
本編シリアス強めでややエロあり。微糖話は随所に有りますが、本格的甘蕩は本編終了後を予定しています。基本的にカイルは溺愛しています。
サブタイトルに*マークがある場合は、性的な行為や強姦・暴行など残酷な表現が書かれています。閲覧の際はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-29 06:00:00
456338文字
会話率:36%
Ωの八尋はつがいを失った。絆は絶たれてつがいという状態から解放されたが、衝撃が大きく精神が壊れてしまう。少しずつ回復していくが、つがいの名前も顔も思い出せなくなっていた。整理されてゆく事実と、生まれた子供を受け入れられれない苦しみを救うのは
……。
βXΩ。現代風オメガバースです。
発情期は三カ月ごと、男はΩ男子のみ妊娠可能という設定です。
※全23話+番外編
(7話までは主人公がけっこう可哀想です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-24 23:00:00
71266文字
会話率:43%
シャウという獅子族と人族の血を引く半獣の女の子がいました。
シャウの側にはいつもラオスとイラザの2人の幼馴染みがまとわりついていました。
ある日森の中で遊んでいたとき、魔物に襲われどうにか撃退したところまではよかったのだが、
ラオスの魔力が
枯渇して座り込んでしまった。
その時から3人の関係が変わり始めることになる。
*エロスは少なめです
*恋愛の展開はかなりゆっくりです
*この話は1人の女の子が2人の男性と結ばれます。苦手な方は申し訳ありません。
*アルファポリスにも掲載しています
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-17 18:00:00
151497文字
会話率:35%
広大な森と領地を接する辺境伯の妾の娘として虐げられてきたクロエは、人狼の青年ルークに出会う。野人と呼ばれる森に住む彼らは、男は獣の姿をしており、運命の相手――番《つがい》と家族を中心とした社会で暮らしていた。彼に惹かれていくクロエだったが、
彼の番は正妻の娘のアメリアだった。王子のチャールズは、幼いころからの婚約者アメリアとの結婚を夢見ていた。しかし彼女は結婚式の初夜、番のルークと屋敷を出て行こうとしていた。――それを知ったクロエとチャールズは、それぞれ想いを遂げようとする。
※アルファポリス様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-09 08:18:23
92819文字
会話率:38%
人間と同じ姿を持ちながら、人より高い身体能力と獣に近い精神性、そして不老の見かけと途方もない寿命を持つ生き物がいる。化け物、物の怪、鬼、吸血鬼などと呼ばれる、フィクションの中にしかいないと信じられている存在。
彼らは自身の事を「血族」と言
った。
血族である四人の少女とその周囲に現れる血族が紡ぐ、恋、愛、家族の絆のお話。
――雪解けの日差しに揺れる蕾。春。ユメの物語。
天井を向いてじっとし、静かに目を閉じて体調の回復に努める。ユメは自身の家族について思いを巡らせていた。彼女の不調を知れば、優しいムツは心配するだろうし、アヤメは何か対処方法を教えてくれるはずだ。マキは笑って元気づけてくれると思う。最近家族に加わったムツの番、クリヤは何も言わない気がする。ムツが彼に何か頼めば、もしかしたら血族のための特別な事をしてくれるのかもしれないけれど。
(「01:体調不良」から引用)
――素直になれない陽炎のため息。夏。アヤメの物語。
何事かを言いかけた男を遮って、アヤメは素早く駆け出した。人間として怪しまれないギリギリの速さで、一刻も早くあの男から離れるために。背後で気配が動いた気がしたが、追ってはこないようだった。男にぶつかる前よりももっと強く、アヤメは家にたどり着くことを思った。
早く早く。家に。
睦に、夢に、真貴に――家族に会いたいと、願った。
(「01:気配」から引用)
――雨上がりの夕暮れに灯る想い。秋。ユメの物語。
それぞれがプレゼントに喜び、感想を述べ盛り上がったところで、ムツはニコニコと全身から喜びをにじませるユメの側にそっと座った。
「……ユメちゃん、楽しそうだね」
「はい! みんなでケーキ食べて、みんなでプレゼント交換して、みんな笑顔になって、みんなで楽しめる、クリスマスは大好きなんです!」
彼女の周りだけまるで花畑になったようなその想いに、ムツは滲むように目を細めた。思わずユメの頭をよしよしと撫でてしまう。ユメは素直に身を任せて、照れたように頬を赤らめる。
(「01:クリスマスデート」から引用)
※作中に百合表現が出て来ますが、あくまでNLです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-04 18:59:30
93736文字
会話率:51%