四十歳を過ぎていまだ独身の小宮山葉摘の唯一の楽しみは、おしゃれなカフェでコーヒーを飲むこと。
ある日、偶然見つけたカフェ<サン・ルイ>。そこには笑顔の素敵なマスターの矢坂がいて、葉摘は心奪われる。矢坂の左手の薬指に指輪を見つけた葉摘は、
ただ楽しみと癒しだけ、と自分に言い聞かせながら<サン・ルイ>に通う。
葉摘に新しい恋は、運命の出会いは訪れるのか。
R18はラストのほうで、☆マークがついています。
〈なろう〉さんの方では、R18表現を省いた内容で完結しています。第10回ネット小説大賞二次通過致しました。
エブリスタさんにも投稿しています。
24話に【りすこ】さまよりいただきました漫画仕様の素敵なイメージイラストを載せています。どうぞご覧になってみてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-12 02:07:01
104723文字
会話率:37%
これは……クラスごと異世界に召喚されたってやつか。
修学旅行で訪れたガマ(洞窟)。そこに入ったクラスメイトが丸ごと異世界に召喚されてしまったらしい。
お偉いさんお決まりの「世界を救ってください、勇者たちよ」というセリフに不信感しか抱かない
んだけど……。
この世界では異邦人には一人につき一つ、ジョブが与えられるらしい。『剣聖』や『聖女』、『上級召喚士:初期従魔 ケルベロス』なんて優れた鑑定結果の者もいれば、『村人』『音楽家』『園芸師』なんて非戦闘ジョブもいるようで……。
僕のジョブは『下級召喚士:初期従魔 触手』。どうやらハズレジョブだったらしい。
召喚された者たちの真実を不意に知ってしまった僕。ぷにぷにした触手と共にこの世知辛い世の中を生きていけるだろうか。
魔獣×最弱テイマーのこっそり生き抜くBLファンタジー。
※触手の能力『托卵』によって、主人公が交尾した魔獣の子を産みます。
主人公が様々な魔物と交尾をする描写があります。異種姦が主です。たまに人型(人化した魔獣)を含みます。
予定:触手、スコル、終末の獣等。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-10 06:56:25
41419文字
会話率:27%
中小都市の一角にあるΩが集められた孤児院。平凡な容姿のアールは、番を探して施設を訪れるαに選ばれることなく、もうじき施設にいられなくなる16歳の誕生日を迎えようとしていた。ある夜、施設に美形のαの男が現れた。αの中でも特に美しいその男に施
設中のΩが色めき立つが、その男は「この施設の中で一番年を食っていて、一番美形じゃないのを探している」と言ってきて---
Ω嫌いのα×α嫌いのΩ
運命に抗う残酷で残虐な物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-03 02:36:50
13391文字
会話率:45%
魔界で育った人間の青年ヨルは、吸血鬼アルベルトの所有する召使い(兼食料)である。
アルベルトの仕事の都合で、ヨルは17歳にして初めて、人間界を訪れた。太陽は眩しいし、人間多過ぎるし、学校に通えとか言われて正直しんどいけど、ご主人様のためなら
…とマジメに頑張る。気の合う友達も出来てなんとかやって行けそうに思ったのも束の間、生来の魔物モテ気質を発揮してトラブルに巻き込まれて行く。
胡散臭い吸血鬼×健気召使い青年がベースですが、まぁ色々あります。
BL、ダークファンタジー、学園モノ(?)、残酷表現あり
魔物、吸血鬼、悪魔、召使い
いちゃいちゃするけど、本番行為の描写はあんま無いっす…悪しからず。
初回のみ3話分、各話を毎晩0時投稿です。
おおよそ30話で1章くらいの感じです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-09 00:00:00
104945文字
会話率:48%
大陸の辺境、雪に閉ざされ鄙びた田舎町のはずれにある修道院。そこは、元は高貴な地位だった女性たちが封じられる流刑地だった。
神の御心にかなうよう慎ましく生きることを旨とする美しいシスターたち。しかし、冬の訪れとともに現れた男によって男を知らな
い体もろとも無垢な信仰心が歪められていく。そして————
要するに憧れのお姉さんとか新入りの妹分が得体の知れないおっさんのちんぽ調教でドスケベ奴隷シスターになっちゃった男の子が頭の中ぐちゃぐちゃになるお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-08 20:00:00
19918文字
会話率:54%
帝国最強の女戦士ヘールトロイダ・スピノザ将軍は、最強故に結婚ができない。
そのため、戦う男が強ければ嫁に行くとまで言い出す始末だった。
そんな女戦士ヘールトロイダに、一人の宮廷魔術士との出会いが訪れる。
彼女の理想とする男の趣味とは程遠い
ものの、何故か魔術士に惹かれてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-08 11:13:54
3633文字
会話率:44%
王宮魔術師ミネルと、恋人の年上パン屋店員ソールの話。年末はお互いに仕事が忙しく、満足に会えずにいたふたり。そのまま年が明け、ミネルは仕事始めの前日に帰省から戻り、すぐにソールの家を訪れる……。忙しくて心は荒むし寂しいし、な年末だったふたりが
、年明けにほのぼのいちゃこらします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-07 18:02:33
5915文字
会話率:41%
――骨の髄まで憎んだ人と、心から愛した人は、同一人物だった。
“悪魔”と呼ばれる王子が摂政として国政を操る王国・ゾレイア。彼の圧政と横暴により国民生活は困窮を極め、怨嗟の声が国中に満ち溢れていた。
王宮で王子付の侍従を務めるレオンは主人を
裏切り、王権の打倒と市民政治の成立を目指す革命組織に秘密裏に協力していた。
レオンは、自分の顔をひどく嫌っていた。なぜなら“悪魔”の二つ名を持つ王子と、誰が見ても瓜二つの顔立ちをしていたから。
革命組織で活動を続けるうちレオンは組織のリーダーであるアレクと互いに惹かれ合い、体を重ねるようになる。
革命が成功すれば、二人には明るい未来が訪れる。レオンもアレクも、そう信じていたのだけど……。
※本編十話+番外編二話の全十二話完結予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-05 20:00:00
4739文字
会話率:16%
私、塾の先生に犯されました。
先日、久しぶりに会った塾の先生とセックスしました。
しばらく彼とは会わないようにしていたのですが、夏休みに入る頃、私は再び彼の家を訪れました。
そして私は前とは違う体験をすることになりました……。
※この物
語はあくまでもフィクション、架空の出来事です。実在の人物・団体とはくれぐれも関係ありません。たとえ同様の出来事がどこかで起こっていたとしても……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-04 20:21:35
5711文字
会話率:52%
・和風平安ファンタジーBL小説
注・男が妊娠できる世界観&NTR(寝取り要素
自サイトで連載したものを加筆修正しました。
【かなしみのお話5題】
『唯一のつながりが消える話』
『もう直らない壊れものの話』
『リセット出来たらと願う話
』
『残酷すぎる事実に気付く話』
『閑話』
『その時が訪れるのを待つ話』
『あとがき』
(THANKS 確かに恋だった)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-04 00:00:00
13324文字
会話率:27%
一月二日。高校生の種久(たねひさ)悠(ゆう)は、パートナーの露羽(つゆは)静音(しずね)に呼ばれて彼女の住む街を訪れた。なんでも、彼女の地元の神社で百二十年も途絶えていた伝統行事である、艶舞の奉納をして欲しいらしい。
静音と舞えるなら、
と、悠は彼女と共に神社を訪れ、神の前で淫らな舞を見せつける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-02 20:00:00
38536文字
会話率:50%
大学二年目の夏、勇樹は幼少期を共に過ごした従姉妹の田舎へ八年ぶりに訪れ、美しく成長した高校生の紗弥と再会する。叔父夫婦が旅行で家を空けているなか、紗弥と二人きりで数日を過ごすことになった勇樹。未熟な蕾の淫らな香りが、勇樹の爛れた劣情を刺激す
る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-02 10:23:56
146960文字
会話率:45%
友人宅を訪れた高校生の瑛次を迎えたのは七つ年の離れた友人の姉の真希であった。露出の高い服装で迫る真希に童貞の瑛次は翻弄され、なすがままに性の手ほどきを施されて快感に目覚めていく。場が盛り上がり性行為におよぼうとした瑛次だったが、中断を余儀な
くされて悶々とした思いを抱えて帰宅することに。後に再び真希のもとへと訪れる機会を得た瑛次は、そこへ帰宅した友人が自分の意中の同級生を部屋へと連れ込む場面に遭遇してしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-04 03:09:42
100195文字
会話率:35%
性的少数者の中で唯一誰にも擁護されない存在である小児性愛(ペドフィリア)が本作品のテーマです。
小児性愛を賞賛する内容ではありませんが、一方的に非難する内容でもありません。
小児性愛をただ忌み嫌いたい方は読まないことをお勧めします。
(あ
らすじ)
佐野歩夢は高校生のとき滑り止めのN大受験で訪れた旅館の大浴場で八歳の萩利歩を助けた。その際、今まで感じたことのないような性的興奮を覚え、戸惑った。
利歩にまた会いたくて、さして魅力のないN大入学を決めた。
入学早々、歩夢は利歩の家庭教師になる。
利歩の母の利奈は歩夢に不信感を抱き、恋人を作れないなら家庭教師は辞めてもらうと通告する。その頃ちょうど菜々美から告白され、歩夢は菜々美と交際を始めた。ただ、歩夢にとって菜々美はあくまで利歩の身代わりでしかなかった――
(登場人物一覧)
〈萩家〉
萩利歩(りほ)……聡一と利奈の娘(歩夢と出会ったとき八歳)
萩聡一(そういち)……萩建設専務、利歩の父、婿養子
萩利奈(りな)……聡一の妻、利歩の母
萩明博(あきひろ)……萩建設会長、利奈の父
萩蒼汰(そうた)……乳児、利歩の弟
萩緑……引きこもり、利奈の妹、利歩の叔母
〈佐野家〉
佐野歩夢(あゆむ)……大学生(利歩と出会ったとき十八歳)
佐野清二(せいじ)……昭和建設社員、歩夢の父
佐野夏海(なつみ)……歩夢の母
佐野架(かける)……歩夢の兄
佐野夢叶(ゆめか)……歩夢の妹
佐野守……昭和建設社長、清二の兄
佐野歩希(ほまれ)……架と有希の長男
佐野美和(みわ)……歩夢と緑の長女
佐野心美(ここみ)……歩夢と緑の次女
〈宮田家〉
宮田大夢(ひろむ)……宮田工務店専務
宮田樹理(じゅり)……大夢の妻
宮田雫(しずく)……大夢の長女
宮田有希(ゆき)……大夢の次女
宮田和弥(かずや)……大夢の長男
宮田一郎……宮田工務店社長、大夢の父
宮田秋子……大夢の母
〈その他〉
田町菜々美……大学生、歩夢の恋人
山田綺羅(きら)……大学生、菜々美の友達
幸原聖也(せいや)……菜々美の初体験の相手
大石雅彦……佐野夏海の父
大石笙子(しょうこ)……佐野夏海の母
〈エピローグ〉
内川……利歩の担任
上条萌(もえ)……利歩のクラスメート
ヒカリ……利歩のクラスメート
上条悟(さとる)……萌の父
※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-02 00:00:00
227819文字
会話率:50%
悠はうげつに恋する秋希の思いに釘をさすが、秋希は素直に諦めていることを告白し、他人との恋愛もしないと話す。バンドは長時間のカウントライブに挑戦し、成し遂げるが、途中に訪れた黒坂というアイドルの逮捕により2022年のスタートに陰りを抱えること
になった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-01 04:29:54
8901文字
会話率:47%
うげつが発作的に出て行こうとしたことは悠にとって大きなダメージだった。うげつに向き合えない悠は昔からの主治医のもとを訪れ、癒されるとともに再度うげつとの生活をやり直すことにする。
最終更新:2021-12-13 03:10:33
3361文字
会話率:52%
悠の付き添いで初めて訪れたTV局でうげつは自分のかつての調教されている時の写真がばらまかれているのを知り、パニックに陥り入院してしまう。悠のもとを去り自ら命を絶とうと思い詰めていたうげつだったが、力強い悠に引き戻され再び二人の生活が訪れる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-23 16:43:09
4470文字
会話率:66%
部屋の中、どうすればいいのか分からず一人泣いていると、一人の男が訪れた。
「いかがなさいましたか?」
その声は優しく耳に響き、見上げて次に思った事と言えば天使、だった。
────
別世界の魔女に乗り移った普通の女の子の話。
駆け足気味の内容
。
本人的にはハッピーエンドだけど、読み手からするとメリバ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-01 00:00:00
15065文字
会話率:19%
男は国で一番の魔術師だった。
彼の使う魔法は誰にも真似出来ず、そして強力だった。
容姿は人目を引く美しい妖しさを持っていた。
そうなる転機が訪れたのは、いわゆる『逢魔が時』にあった出会い。
そして悪魔との契約...。
愛してる。
願わく
ばこの想いだけでも彼女に届きますように...。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-13 20:00:00
12516文字
会話率:20%
見習い冒険者のカランは薬草を調達するだけの簡単なクエストを受け、森へと訪れていた。しかし、そこには思いもよらぬ脅威が息を潜めていたのだった。
最終更新:2021-12-31 23:00:00
12202文字
会話率:32%
ある日、あるとき、ある廃工場に、グリーンカラーのスーツに身を包んだ少年ヒーローが訪れた。廃工場に現れる不審者を捜していると、そこにいたのは不気味な格好をした女怪人だった。
思わぬ強敵に為す術なく拘束されてしまった少年ヒーローは、その妖し
げな力によって……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-10 20:00:00
22000文字
会話率:29%
武器と防具の店を営む転移者ナナシには、彼だけの特別な魔法"命銘"がある。それはあらゆるアイテムに銘を打ち、性能を大幅に向上させたり、特殊な効果を付与する魔法だ。
そのお陰で彼の店は年中閑古鳥にも関わらず、何も困る事は
ない……金にも、女にも。
ナナシが"命銘"した依頼者の為だけの装備は、大変な業物で注文は数多ある。だが幾ら金を積まれたとしても、彼は興味を惹かれた相手の仕事しか引き受けはしない……
そして今日もドアベルを鳴らして、ひとりの少女が彼の店を訪れる。
・10話で一旦完結予定です。
・エロ回はタイトルに「❤︎」を付けます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-31 21:01:05
32865文字
会話率:35%
アマゾンKindleでも発売中
「夫婦カップル向けテーマパーク遊園地「黒猫ランド」 Kindle版
首都圏某所にある遊園地兼温泉施設
倦怠期を迎えたカップルや夫婦向け
一晩、夢の様な様々なアトラクションや癒し空間を提供する施設。
そ
こに俺と妻の明美で訪れる。
最初は対戦型アトラクション、その後、ジェットコースターや観覧車等の一般的なアトラクション、最後は温泉施設でと、夫婦・カップルで楽しめる施設を味わいます。
読みやすいKindle版はこちらから
https://amzn.to/3ITycue折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-30 08:55:16
77815文字
会話率:4%
異世界より訪れた魔法少女――ミュラは、異形の化物・ネグロたちに敗れた。
敗北の代償として世にもおぞましい肉体改造を施された挙げ句、最低最悪の男のもとで、一週間という期限付きで監禁されてしまう。
“原形を損なわない限りは何をしてもいい”
囚われの魔法少女の悪夢の奴隷生活が、重く静かに幕を開けるのだった……。
<補足>
本作は『魔法少女エレナ~days before goodbye』のスピンオフ作品です。
スピンオフといってもほとんどHシーン集なので、本編が未読でも問題はありません。
元作品の『エレナ』と同様、グロ要素はありませんがグロにならない範囲ならわりと限界までハードなことをやっていきます。耐性がない方はご注意を。
【H】;Hシーンがある話
<謝辞>
マグロネコ先生(https://twitter.com/kuroneko_r18h)
昨日の友さん
団扇涼納言さん(https://twitter.com/uchiwatan)
天破蜜柑さん(https://twitter.com/aSLdyOu26a8iS5c)
頂いたイラストを【Day0 キャラクター紹介】に掲載させていただいております。
本当にありがとうございました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-30 00:59:25
84083文字
会話率:31%
婚約者が別のオメガの項を噛んでしまうという事故で婚約を解消された唯。軟禁状態にある唯の元へ訪れた元婚約者の秘書は「私は貴方のいるこの鳥籠の鍵を手に入れた」と告げた。
策を弄してベータの想い人を手に入れるオメガの話。
/ 優秀なベータ攻め
×ヤンデレオメガ受け /
自己解釈が多分に含まれるオメガバースです。受けがヤンデレなので許せる方だけどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-30 00:32:51
13198文字
会話率:35%
明治三十年代の終わり、十二月三十日。東京府某所。
雪の降る年の瀬に、声楽家の黒田(くろだ)は、音楽学校のかつての同級生、貴船(きふね)と再会する。
貴船は昨年の春、志半ばにして胸を病んで逝った。
だからいま目の前にいるのは、貴船の幽霊、も
しくは幻影のはずだった。
ふたりは今年の春彼岸にも短い逢瀬を交わしていた。
しかし貴船は「お前が希めばいつでも会える」と告げて、満開の桜が散るとともに姿を消してしまう。
それ以降ひとときも彼を忘れられなかった黒田は、「今さら何の用だ」と貴船をなじりながらも、結局、彼を突き放すことはできない。
「なぜ、春から一度も会いにこなかった。俺はこんなにお前に会いたかったのに」
激しい嫉妬と恋情にかられて、黒田は貴船を痛めつけるように抱く。
「賞賛されるのは俺の才能じゃない。お前の才能だ。お前があのとき押しつけていった作品を、俺は五線紙に書き写して発表しているにすぎない。皆が称えるのは俺の音楽じゃない。お前の音楽だ。この気持ちがお前にわかるか」
そして大晦日の夕暮れ、黒田は貴船の自宅を訪れた。
元旦に横浜港を出立する定期船で、黒田はドイツに渡る。
その前のただ一夜を、貴船と過ごすと決めた。
「ねえ、黒田。昨日みたいに、してよ」
「……っ」
「昨日みたいに、乱暴にして」
あかあかと燃える暖炉の前でピアノを弾き、歌いながら、ふたりは激しく情を交わした。
夜が明けて、元日の朝。
黒田は横浜港から旅立つ。彼の手には、貴船から託された楽譜があった――
* * *
拙作「春林奇譚」と対になる掌編ですが、これだけでもお読みいただけると思います。
ひとりの男と、ひとり(?)の幽霊が執着しあう、レトロBLです。
◆エブリスタ、fujossyにも投稿
https://estar.jp/novels/25918562
https://fujossy.jp/books/23314折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-29 21:30:09
5895文字
会話率:42%
「ねえ、先生。……先生を抱きたいっていったら、ひく?」
「俺のこと、『先生』じゃなくて名前で呼んでくれたら、抱かれてやってもいい」
大学二回生の草壁一彦は、恋人の白川健太と幸せな日々を送っている。
この秋、一彦は、白川とともに短い旅をす
ることになった。
訪れるのは九州某県のオーベルジュ。そこは白川が毎年この時期に訪れている大切な場所だった。
まもなく二十歳の誕生日を迎える一彦。
煙草と酒の味とともに、これまで知らなかった白川の一面を垣間見ることになる。
長い年月が過ぎようとも変わらない思い、忘れられない人。
思い出は重くもあり、一彦に新たな思いを抱かせもする。
「あの人の話、もっと聞かせて。どんな人かなって思いながら、聞いてはいけない気がしてた」
「俺の駄目なところだよ。聞かれないことは話さない。相手が言ってほしい言葉を、察することができない。伝えるべきことを伝えそこねたままになってしまう。……これでたくさん失敗してきたよ」
これまでは生徒と先生の間柄。重たい過去を引きずって不安定だった一彦を、白川は優しくくるむように愛してくれた。
これからは大人どうし。二人の関係は新たなものになる。
「……べつに今日じゃなくてもいいよ」
「何だよ。自分から迫っておきながら、また今度でもいいだなんて。押すなら押せ。迷うな」
どんな形で触れ合おうとも変わらないものがある。それが一彦は嬉しかった。
そして迎える二十歳の誕生日。
さて、白川先生が一彦にプレゼントしたものは何でしょう(……と期待させすぎはよくありませんね。ありがちなモノです…)
拙作「単焦点で50mm.」の続編で一年半ほどたったころのお話ですが、独立した作品としても読んでいただけるようにしました。
身も心もリバになってほしかったので、エッチなシーンも頑張ったつもり…よろしくお願いします。
(前作はこちら)
単焦点で50mm.(ムーンライトノベルズ版)
https://novel18.syosetu.com/n1760gy/
(他サイト)
fujossy https://fujossy.jp/books/22736
エブリスタ https://estar.jp/novels/25884579折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-08 21:04:37
22504文字
会話率:60%