「うーん。あ、じゃあフレッドで。次にマンフレートって言ったらキスする」
これは、のちに【女商人マルグリート】と謳われた少女の、恋と成長の物語である。
マノンは王妹殿下の専属女官だ。ファンデールでも有数の商家出身であり、その豊満な肢体から、宮
中では【魔性の女(ダンジュローザ)】と呼ばれている。
マノン自身は裁縫やレース編みに没頭して初恋もまだなのに、男性は体目的で言い寄ってくる。マノンは大きな胸に対してコンプレックスを深めていくばかり。
十七歳の春、マノンは異国の青年に求婚される。彼は他の男性と違って、マノンの瞳を見て想いを告げてくれた。しかし、マノンの気の強い性格が災いして、初対面で平手をかましてしまう。宮殿で二度目の再会が叶うものの、二度目の張り手を食らわす始末。
異国の青年――マンフレートの正体は、イシュルバート帝国の伯爵令息であった。留学する大公の従者としてファンデールにやってきたのである。二十歳らしからぬ砕けた物言いと距離感の近さに呆れつつ、マノンは彼と交流を深めていく。
★この作品は『王妹よ、いばらの冠を抱け〜この初恋、諦めなくてもいいですか?〜(別名義)』と姉妹作になります。(未読でも問題ないよう構成しております)
★R18展開は第4章以降になります。それまではR15程度です。R18版完結後、全年齢版をカクヨムとなろうに掲載します。
★暴力表現やR18描写の入る話にはタイトルに※がついております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 12:00:00
70627文字
会話率:55%
海辺の街を訪れたソフィアは、絵描きのアルベルトと出会い互いに惹かれ合う。謎めいた彼に夢中になったソフィアは、嵐の夜に一夜を共にする。アルベルトは家紋の入った指輪をソフィアに渡すと、満月の夜までに迎えに来ると言い残すが——、彼からは何の連絡も
なかった。
そのころ彼の子を身ごもっていることが判明する。
再び出会った時、アルベルトはソフィアにとって敵と等しい存在となって現れた。
*シークレットベビーのお話です。
*他サイトでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-24 11:00:00
128997文字
会話率:52%
岡崎千代子は、食生活に障りがあったせいで小学生で肥満児で糖尿病になった。糖質オフの料理を作るキッカケになった。
海外や、講演で忙しい母から習うレース編みに夢中になり、プロ裸足の腕前になった。もともと絵を描くのが趣味だったチョコ(千代子)が、
レース編み作家の母、百代の直弟子になるのもあっという間だった。中学入学するとすぐスケジュールの管理を任されるようになり、直弟子の一人だった七尾伊織に、その指導を受けながら、少しずつ自分の作品を作るようになった。
高校生になって母から余命幾ばくもないと打ち明けられ、最期の思い出にとチョコが一から作った【楽園シリーズ】を作る。
しかし、それは母の名前で世間に公表され、チョコは深く傷つき家を出る。
家に戻って来たのは母の葬儀の日だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-16 17:40:57
133085文字
会話率:49%