彼女は今日も旅を続けている。旅先で残虐非道な殺人を繰り返して、世界中から追われながら。そう、彼女は空前絶後の殺人鬼だった。
ある時は平穏と隣り合わせのマンションの一室で斬殺劇を。ある時は地方の山中の別荘で拷問劇を。彼女の行く先では悲劇が
繰り返された。何の意味があって殺人を続けるのか、そのことは彼女自身も分かっていない。ただ何かを求めるように彼女は殺人を続けていった。
ある時、彼女はふらりと奥多摩にあるダムに立ち寄った。そこでダム建造中に殉職した英霊たちの石碑を目にする。八十七人の意味ある死者の名前が刻まれていた。立ち込める霧の中、彼女は自分の殺人の意味を自問自答した。答えは分らなかった。
またある時、彼女は歌舞伎町の酒場で奇妙な青年に出会った。彼は悲劇の演出家気取りのキチガイだったが、不思議と殺人鬼とは気が合った。一夜の遊戯の合間、彼女は青年に殺人鬼を衝き動かす動機を訊いた。
「終わりが見たいんじゃないかな、ひとつの壮大な物語の」青年は殺人鬼の破滅的な行動をそう評した。彼女が覗き込んだ青年の瞳の黒は遠くの終わりを見つめていた。
殺人鬼としての生活が一年を過ぎた頃、殺人鬼は捕まった。警察にではなく、彼女に私怨を抱いた男の手によって。殺人鬼は左手を失いながら、男のもとから逃げ出した。そして行き着いたのは奥多摩のダムだった。彼女は相変わらず霧に満ちているその場所に自分の終点を見た。
自分は何処から来て、何処に行くのか。彼女は霧の中で自問自答する。そして、答えが出ないまま、彼女は警察に取り囲まれるのだった。彼女は最後に問いかける。望む答えが返ってこないことを知りながら、問いかける。
「私の名前はなんでしょう?」
※エブリスタ、アルファポリスにて転載しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-23 11:52:41
83577文字
会話率:25%
ヴォーカルMAVOちゃん視点での時間的通しの話。
バンドを始める経緯からバンド始めてレコーディングの辺りまでの二年間のはなし。
最後の最後にある程度のぼかしが当時としては少ない性描写が出てきてしまうんで仕方なくこっちに。
カクヨムにも転載。
最終更新:2016-01-21 22:16:10
73108文字
会話率:45%
ここがループする世界だと気付いたのは、かなり前のこと。繰り返される高校生活。卒業式には必ずある結末を見聞きする。どんなに抗おうとも、最後は世界の強制力が働き、どこにも逃げられずに、今回もまたループする。 この世界の主人公(ヒロイン)はいつも
一緒。だけど相手となるヒーローは毎回違う人で──。 ヒロインではなく、ライバルキャラでもない。どこにでもいるいちモブキャラである少女の慟哭というか、八つ当たりのお話。 なろう様で一度約5千文字で投稿した短編作品にR18部分を付け足しました。前後編になりますが、まずは前編分を先に投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-21 00:21:36
9675文字
会話率:23%
死んだ彼女が帰って来たので引き留めようと頑張る話。
最終更新:2016-01-20 22:55:52
2878文字
会話率:8%
「南海インベーダーズ」の番外編。pixivからの転載。
単眼トカゲ異星人が、その子孫の女性達をひたすら孕ませる話です。
本編をお読み頂いた方が、よりお楽しみ頂けると思います。最後に、とてもややこしい家系図があります。
最終更新:2016-01-10 21:28:13
23414文字
会話率:52%
初恋をこじらせた男の子と女の子のお話です。R18は保険です。最後はハッピーエンドです。
最終更新:2016-01-06 03:00:00
2417文字
会話率:23%
ダムに沈む事になった山間の小さな限界集落。最後の地鎮祭。参加したくもないけど、最後だししょうがないか。そんな行事での出来事。
※微ホラー
最終更新:2015-12-25 16:13:21
3338文字
会話率:23%
※これは重複投稿作品です。
伊勢十四郎は神を殺す者である。ある村に奉られていた神との戦闘を描いた物語。そして、十四郎の最後の神殺しの物語。
その村ではある神を崇める信仰があった。どこにでもあるような話ではある。なぜならアメリカではキリスト
教があるし、この物語の起こった日本では釈迦を崇めている人間もいる。ただし、その村では全村民がある神を崇めているのだ。
村の名前はウガツ村。漢字で書くと穿つと書く。その村のでは目玉を潰された女神が奉られている。両目に釘のようなものを突き立てられて、体をキリストのように吊るされているのだ。その下半身は大蛇のような形をしている。
それは他の神々との戦闘で拷問を受けている姿であると村民は言う。女神の目は、見た者を石に変えたり、心を引きつけたりする力があったのだという。ウガツ村はその女神の住処だったという説が強い。村に残る古文書や書物の中には、その様子を絵で表したり、村民に村を貸し与える代わりに、他宗教の介入を拒むようにとの契約を結んだという記載があった。
そんな村へ十四郎は訪れた。彼のあだ名は神殺し。どこの宗教にも属さず、邪神と呼ばれるものを狩っているハンターである。彼の殺してきた神の数は12体にもなるという。一体どこの組織に属しているのか誰も知らない。
彼の神殺しの方法は実に原始的な方法である。現代では廃れてしまった刀を何種類も持っている。全て違う形をしていて、神殺しの際に一本だけ選んで戦うのだという。
十四郎は一度死にかけた事がある。その時、どこの神かも知れない者に、神を13体殺害しろと言われた。そうすれば彼を奈落に落とすことはないと――。
彼は村民に話を聞いて回ったり、書物に残されている神の痕跡を辿っていった。そして、女神の元にたどり着いた。その神は目玉に刺さった釘のようなものを引き抜くと、十四郎に襲いかかった。女神の下半身は海蛇のように長く、人魚のように鱗があり、その隙間には目玉がいくつもあった。
十四郎は女神の下半身についている目玉を一つ残らず潰していくと、それは逃げようとした。視力を失った女神は抵抗したが、無駄なことだった。
13体殺した十四郎は、彼を救った神の言うとおり奈落には落とされなかった。しかし彼は、今まで使っていた13本の刀に貫かれ、干からびるまで岩に貼り付けにされた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-25 14:49:27
19620文字
会話率:39%
彼は過食症である。
異常なまでの食欲の原因は何なのか。
視界に映る枯れ木のような自分は何を物語っているのか。
突き動かされる衝動の果てに、彼が最後に見たものは…。
最終更新:2015-12-06 23:58:20
1197文字
会話率:4%
'15.07投稿の「明日、晴れたら」の続編です。恋人となった佐々木慎也(しんや)(大学生で水泳選手)と立花由紀(ゆき)(ゲームクリエーター)のその後になります。
国際大会から帰国した慎也は来年開催のオリンピック出場を狙い、来春開催の競技会に
照準を合わせていた。慎也の専任コーチである津田は慎也の更なる進化を促す為に、由紀に慎也と別れる事を迫る。ショックを受ける由紀だが、慎也の為にと別れを受け入れる。だがそれは二人にとって最悪な未来への方向転換だった。
前作を読まなくても大丈夫かと思います。エロは何の前触れもなく入ります。苦手な方はご注意を(サブタイトル後の*が目印です)各話の長さもバラバラになります。ご了承下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-24 06:00:00
40382文字
会話率:58%
moedra wiki掲載作品の重複投稿です。
美しい雌のドラゴンの絵を数多く発表したことで知られる、巨匠エルストラ。
しかし彼は晩年に描いたある1枚の作品によってそれまで得ていた名声を一挙に失い、54歳という若さで重い病の為に命を落として
しまっていた。
それから15年後・・・エルストラの遺した数々の作品に影響されて絵描きを目指していた青年は、ある日エルストラの描いた絵のモデルとなった雌のドラゴンに出逢う。
そしてドラゴンともにエルストラの生涯の記憶を追想していく内に、彼はエルストラの名誉を失墜させた最後の作品に込められていたあるメッセージに気が付くのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-23 01:54:27
27380文字
会話率:26%
爵位のある家に産まれながらも浪費家な母のお陰で家計は火の車。父譲りの剣で馬車馬のように働きどうにか第四王子付きの騎士団長まで登り詰めた主人公のブリジット。
しかしある日母の頼みで夜会へ行き出会った優しいイケメンは王宮で会えばいつも嫌味を言っ
てくる大っ嫌いな第三王子のランスロットだった!
これがきっかけで居もしない妹の役を一人二役で演じ、ランスロットと接することに…
1/30完結しました。
未熟なお話にも関わらず最後までお付き合い下さった皆様ありがとうございました。
※お知らせ※
お陰様で一迅社メリッサ様で書籍化することとなりました。
5/31に2巻発売いたしました٩(●˙▽˙●)۶
ブリジットとランスロットの結婚後のお話、アヤメ、リオネル、アーネストのお話を番外編で収録させていただいてます。
12/28に1巻が文庫になり発売いたしました٩( 'ω' )و !
番外編ではカイルとベアトリスのその後を書かせていただいてます♪折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-21 23:00:00
215968文字
会話率:38%
町外れの幽霊屋敷に人が住み始めたらしい。黒い噂のあるオッドル男爵だ。旧修道院のおどろおどろしい雰囲気に心躍らせながら見学に出かけたヴィーは、オッドル男爵に一目惚れしてしまう。この人を絶対自分のものにする。若干10歳のヴィーは御年30歳の男爵
をモノにできるのか!?年の差という大きな障害を乗り越えて野望を達成するヴィーの、押せ押せLOVE戦争。勝利は、いずこ???(主人公の年齢が低い為、らぶらぶエッチは最後の方しか出てきません)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-20 19:22:48
182667文字
会話率:28%
トーラの国の3偉人、最後の独身男。『ククスの闘神』と評されるエリオット・ウルスラは家族からそろそろ嫁をもらえと責められていた。「誰でもいい。来てくれるならこの際馬でもいい」とまで言われる程女っ気のないエリオットだが、誰でもいいわけではない!
もうずっと慕っている相手がいるのだ。医師のカシア。彼女を思えば筋骨逞しい大男のエリオットも僅かに顔を赤らめ、少女のように落ち着けない。まぁ、いいおっさんが頬を染めても不気味なだけだが…。
しかも、カシアにはシズと名乗る万能侍女が付いている。この2人、何か秘密がありそうで……。
果たしてエリオットはカシアを嫁にできるのか?無骨な武人が美人の嫁を貰うまでの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-26 12:45:50
95745文字
会話率:23%
※自分のブログでも公開中。作中の時系列としては「万物破壊の剣士」シリーズの最後になりますが、執筆したのは一番最初です。本作をシリーズの正史と考えるかは悩み中です。
実験的な陵辱ものの官能小説です。普通の陵辱ものには飽きたという方、これまで
にないシチュエーションで抜きたいという方向けです。ジャンルはいうなれば概念注入、架空性器、未元概念。あくまでオリジナルのジャンルで、他にこういうシチュは見たこと無いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-18 11:38:54
13549文字
会話率:34%
錬金術師見習いのラウラは、お酒の勢いでパーティメンバーのひとりに送り狼されてしまう。だが困ったことに、そいつは本当のオオカミだったのだ……。
というRPG風ゆるふわファンタジーのゆるふわなお話。
最後まで書き終えたので毎日投稿です(おおうそ
)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-13 23:15:26
33658文字
会話率:56%
青年、娼婦の女、サキュバスの三人のお話です。ほとんど最初から最後まで、行為中です。
Pixivにも投稿しています。
最終更新:2015-12-13 01:48:07
5372文字
会話率:51%
時は昔。欧州のとある山奥に、鉄砲打ちのバルゴという男が住んでいた。バルゴは過去に罪を犯したために、世捨て人同様の暮らしを強いられている。
冬を控え最後の猟に出たバルゴだが、何者かに獲物を横取りされてしまう。
犯人は貴族の男だった。貴族を相
手に猟師の縄張りを主張したところで通用するものではない。しかし、バルゴは激情にまかせて貴族を射殺してしまうのだった。
証拠隠滅をはかり、貴族の乗ってきた馬車を始末しようとするバルゴ。だが、馬車にはまだ人の気配が。乗っていたのは、若く美しい貴婦人だった……。
※この作品は他サイトにて公開したことがあります。
サイトが消滅していなければ重複投稿継続中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-12 22:15:00
25695文字
会話率:19%
幼なじみの二人の話です。攻めが片想いこじらせ犯してしまう系。攻めが若干病み?エロはガッツリ描写ではありません!
最終更新:2015-12-11 01:15:05
2688文字
会話率:54%
裁けない犯罪者達を夕闇に紛れ裁く最後の武器
彼ら『クレーマー』たちは正されぬ絶対なる悪を裁く
だが彼らもまた朝と夜の境界、正義と悪の狭間を揺れ動くものたちなのだ
最終更新:2015-12-09 00:00:00
456文字
会話率:40%
ハープ奏者の凜は、秘密を抱えている。
大手商社勤務の遼二は、ある日、ボロボロに傷付いた凜を拾う。
ツッコミ体質のほぼデレ無し女を、腹黒二重人格男が、デレッデレに猫可愛がりする、あくまでコメディ。
強姦、薬物、暴力表現がある予定です。
性的表現は最後の最後になる予定。
あえてもう一度言います。コメディです。うん。そのはず。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-06 09:00:01
40534文字
会話率:16%
(受け視点)
滝川隆二と悲しいお別れをして一年弱、春原守は借金を返済するために都内のゲイ専門のランジェリーパブで働かされていた。
順番としては『本気の恋は契約の後で(春原守編)ハッピーライフシリーズ0』から読まれることをお勧めしております
!
基本的途中は切ない系ですが、最後はベタ甘を目指しているゆる~い小説ですv
改稿、加筆しながら更新していきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-01 00:00:00
75310文字
会話率:47%