「君らは私の食餌だ、それを忘れないように。
それ以外は自由にしてかまわない」
フレデリック・ロマノフ・ルーヴェンシュタイン伯爵は、
千年生きている、この国でたった一人の『吸血鬼』だ。
食餌のためにいちいち人間を狩るなんて面倒臭すぎると考
えた伯爵は、
かつて人間の王と契約を結んだ。
『二年ごとに十人の若者を差し出してくれたら、
彼らは殺さずに十分な待遇で手元におき、二年後に返す。
そして、これを守ってくれるなら、この国を未来永劫豊かに安寧を与えよう』
そう約束した。そしてその約束は、今も守られている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 05:21:47
9533文字
会話率:29%
【日間総合38位 日間短編11位作品】
「ん……チュッ……。じゃあ、全部触って先輩の欲しいところ調べてあげないとですねえ?」
「ね、ねえ……ユウキ……。あう……!」
ウールの青生地を持ち上げる大きな胸。
グレープフルーツ大の肉果実は、ユウ
キの手では掴みきれない。
それでも根元から持ち上げて粘土でもこねるようにすると、先輩は鼻にかかった吐息を漏らし始める。
「う……ん……! ユウキ……。ダメだよ……」などと言いながら、先輩に抵抗するそぶりはなかった。
ユウキが先輩を押し倒すのは、これが初めてではない。
むしろ事件に遭遇するたびにこうしている。
推理をさせるために必要な、先輩を動かすための手続き。
たっぷりと“ご褒美”を与えれば、どうにかこうにか先輩を人前に立たせることができる。
事件を解決させたいという目的と、胸の奥で立ち上る妖しい欲望が、ユウキの手に力を込めさせた。
青い丸みを崩す行為にいつまでもふける。
先輩の呼吸がだんだん深いものへと変わっていく。
「は……ふ……」
「ブラ越しなのに、すんごい柔らかいですね。先輩の名前(ババロア)って、おっぱいが柔らかくなるようにつけられたんじゃないですか?」(本文より)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-15 11:07:57
18013文字
会話率:34%
【日間総合39位 日間短編9位作品】
「あらあら……。わかりました。そういう趣向なんですね? ふふ、カモメさん。あなたのこと、たっぷり犯してさしあげます……」
蠱惑的な笑みを浮かべるジェーンにはやはり冗談めいた雰囲気があり、なぜだかますま
す誤解が深まってしまっているようだった。
とりあえず押し返そうとするカモメだったが、その手は背後からしっかりと捕まえられてしまう。
「!? ペグさん!?」
「へへ……いっぱい楽しもうね?」
驚いて振り向けば、彼女もまた一糸まとわぬ裸になっていた。
ペグの姿はジェーンよりも幼げに見えたが、服の下の身体は負けないほどに豊かで、若々しく張り詰めた肌が弾力を見せている。
肩ほどの金髪を後ろで束ねており、むき出しの耳元や首筋がほんのりと上気して興奮していた。
肌は月明かりを吸い込むような姉に対して艶々と反射を輝かせている。
「ほら、前を向いて。カモメちゃん」
「ちょ、ちょっと……1回、落ち着いて……」
「暴れるならこうですよ?」
抵抗を見取ったエルフ姉妹は、挟み撃ちにするようにそれぞれ1歩ずつ歩み出てきた。
前後から柔らかな長身を密着させられ、ろくに身動きが取れなくなってしまう。
(本文より)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-16 12:40:25
11000文字
会話率:29%
【日間総合56位 日間短編17位 週間147位作品】
喉を震わせ、雪音が声にならない声を上げる。
アイマスクの上に覗く眉がハの字を描き、小さな唇を割って乱れた呼吸を刻み始める。
息をするたびに上下する胸元。若草色のパジャマを押し上げる膨らみ
の真ん中に、眼を凝らさないとわからない程度のポッチが浮かぶ。
「気持ちいい……。気持ちいい……」
「腰から力を抜いて」
「気持ちいい……」
新たに指示を始める淫魔。
1人が指示を下す一方、もう1人はただ気持ちいいという暗示をささやき続ける。
「お尻から腰へ。ゆっくりと力が抜けていく。力が抜けて、もうなにもできない」
雪音が小さく口を動かす。
読唇術の心得はないが“ダメ……”と言っているように見えた。(本文より)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-17 18:57:11
10319文字
会話率:44%
旧題『召喚された吸血鬼は元人間~同郷者がなろう系だ!なんて騒いでるが、それどころじゃない~』タイトル変更すみません。しっくりこなくて変更してしまいましたっ。
サラリーマンである神田 理人はただ、いつもと変わらない自分という存在の紡ぎだ
す人生というものに、味気ないと感じていた。
分かり切った自分という人間、変わらない風景、何が起こっても固執したように同じ毎日を過ごす自分。そんなものに嫌気がさしているのに、気がつかないふりをして、日々を過ごしていた。
しかしある日、帰宅してすぐ異変に気がついた。光り輝くアパートの自室、異様な状態にすぐさまその場を離れようとしたが、何かに引き込まれて光の中に落ちていった。
目を覚ますと、そこには不気味で宗教チックな光景が広がっていて、泣きわめく同じ状況の青年が一人。
現地人から、召喚されたという事実と不思議な儀式を遂行するよう言われるが、体がなぜか幼く白髪に代わっていて?!
シリアスな要素強めなBLです。カップルが二組できます。主人公は受けですが、吸血鬼です。序盤は少々ナオくんがうざったいですが、不憫な子です。悪い子じゃないんです。すみません。ナオくんも受けです。
しっかりがっつり、R-18パートが入ってきますが、エロばかりというわけでもありません。そこそこエロい程度です。また、主人公が吸血鬼という特性上、若干カニバリズムを感じるかもしれません。ご注意ください。
また他サイトにもアップしています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-14 21:08:15
419172文字
会話率:41%
睦月は吸血鬼だ。人間の体液を糧に生きている。
摂取する体液は血液でなくてもかまわないので、睦月はルームメイトの春日にフェラチオすることで精液を摂取してきた。
ある日、春日が「睦月にしか勃たなくなったから責任を取れ」と言ってきて……。
最終更新:2024-06-13 04:11:27
7301文字
会話率:25%
僕は毎日ママのおっぱいを吸って学校に行き、学校から帰ってきた後もママのおっぱいを吸い、夜はママとパコパコしてます。文句あっか。
最終更新:2024-06-09 12:00:43
27728文字
会話率:55%
『本編完結済み、2024/06/06 番外編完結』
人の子である犬飼すず子(30)と神に仕える猫の神使の頂点である“猫王”三条国芳。それぞれに持つ匂いは惹かれあい、そして重なり、優しくとろけるように混ざり合う。
――猫を吸うはずの人間が逆
に猫に吸われ、さらには番になって欲しいと頼まれてしまう“逆、猫吸い”譚な異世界転移和風ファンタジー小説。
ざまぁも無いし悪役令嬢も婚約破棄をしてくる酷い男もいない、ただひたすらに互いを思いやる、そんな一途でやさしくてちょっぴり艶のあるお話です。
(R-18シーンタイトルには※マーク)
(アルファポリス、pixivにも掲載)
(魔法のiらんどには全年齢版を本編のみ掲載)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-06 12:00:00
162143文字
会話率:34%
「出して、だんなさま出してっ♡こんなの、ッあぅ♡おかしくなってしまいます♡いやッ、またいくっ♡♡や、ぁああああッ♡お粗相したくない、やだっ、あついのきちゃう♡♡また、だんなさまのまえで、――ッあ゛あああ♡♡♡♡」
ーー乳房を晒し、弓なりに
のけ反った若奥様から滴り落ちる透明な雫。お腹に力が入ってしまったせいであっと言う間にシーツは濡れ、旦那様も射精をするために奥深くに挿入されたまま唸られるーー
\\全ページ濡れ場有りのお手軽調教短篇集//
まだ着物と洋装が入り雑じる時代のとある年のハロウィーンの夜……麗しの吸血鬼に見初められ、番となった淑女に夜毎施される耽美なる教育と言う名の愛情深い調教の数々。
これは快楽の底に浸り、溺れていく可愛らしい若奥様の記録のお話です。
(女性が痛い思いをしない優しい調教譚)
(このお話の元は公式投稿企画ハロウィン2023、ムーンライトノベルズ枠で投稿した『吸血奇憚 ~甘美な蕾は蜜をこぼして宵に咲く~』の後話になっていますが読まなくても大丈夫です)
(pixivにも掲載中)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-26 20:00:00
42940文字
会話率:36%
『月下香』と言う珍しい香水を身に纏った十月三十一日の夜会の席。私は少し離れた場所から“憧れのあの方”を眺めていた。
・ハロウィン企画2023参加作品
・全6ページ(合計約11000字)
・R-18のページには※と言うかほぼR指定
・男性向
けな後話はノクターンにて投稿中
↓にリンクあります
(若干、無理矢理な行為をしている場面がありますのでご注意を)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-02 22:00:00
11603文字
会話率:36%
ここは欲望の部屋、貴方の願望が叶う所。
俺の部屋のクローゼットのなかは異空間に繋がっていた。
この空間の中では俺の欲望がなんでも具現化できるらしい。
俺の妄想が具現化した妹とセックスしたり、おっぱい吸ったり、陰毛がモジャモジャ生えたアソコ
の匂いを堪能したりしてイチャイチャする話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-06 00:00:00
17919文字
会話率:21%
人間と吸血鬼が共存する社会。見目麗しく人を魅了する吸血鬼が多い中、平凡なセイはその見た目を活かして裏稼業をこなしつつ平凡な日々を過ごしていた。ある任務後倒れていたというセイを会社経営者の鷹城 煌が拾ったというが・・・。
最終更新:2024-06-02 18:31:44
36566文字
会話率:37%
死んだはずの若頭が目を覚ますと伯爵家長男、オメガで王太子殿下の婚約者候補の1人ユアンになっていた。男に媚びる?股を開く?ありえねえ。発情期は一生こないしタバコが吸いたいし苦いコーヒーが飲みたい。俺が俺であるために生きる男の話。
最終更新:2024-04-20 21:23:59
39698文字
会話率:49%
狼男(刑事)×吸血鬼(バーテンダー)。
二千年のときを生きる吸血鬼の慶(けい)は、今は新宿のバーでバーテンダーとして働いている。ひと月ほど前から刑事の大神祥玄(おおがみしょうげん)という男が店に通うようになり、目つきの悪い大型犬のようなそ
の男に気のあるそぶりをされていた。男に抱かれる気のない慶は適当にあしらっていたが、強盗犯に襲われ、そこに大神が駆けつけたことで、事態が思わぬ方向へと転じる。
――――∽――――
※ 『第3回BLove小説・漫画コンテスト(テーマ『人外』)』に応募するために書いた短編です。「お気に入り」登録と「いいね」が読者投票になるそうなので、アカウントをお持ちの方は応援して頂けたら嬉しいです(↓作品URL)
https://blove.jp/novel/242052/
※ 15000字という字数制限があるため、エピソード詰め詰めだし色々物足りないです。
※ BLoveさんでは、これ以外にも、オメガバ―スの習作や以前のコンテストで新人賞をいただいた短編も掲載しているので、興味のある方はよろしくお願いします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-02 17:58:36
14641文字
会話率:23%
少女、澄美は深海を目指す為、己の体を捧げた。
子宮は人工胎盤による機械接続、直腸は腸換気法による液体呼吸。
意思無き二穴の蹂躙と引き換えに、少女が成るモノとは?
子宮アナルパンクSF短編!
※本番シーンはありません
※挿絵3枚、内R-18挿
絵1枚折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-01 00:30:00
3237文字
会話率:17%
竜の末裔が統べる国、ルアーナ王国。国王の甥である公爵の父と妾の母との間に生まれたクレナイ・ベルア・ルイセン騎士爵は正妻の子でないにも関わらず、王家の証である紅玉の瞳を持って生まれてしまったがために、公爵家で飼い殺しにされていた。
いつか政治
の駒として扱われる運命と知りながらも、数少ない理解者達と穏やかに過ごしていた日々が、突然終わりを告げる。
ふってわいたのは、遥か北──吸血鬼が治める帝国への嫁入り。
青天の霹靂にみまわれながらも、クレナイがそれを承諾したのはかつて己を助けてくれた美しい人──“銀色の君”を求めるが故だった。
だが再会した銀色の君──夫となる軍人のレナルドはクレナイを知らないと言う。あまっさえ、彼は上官の愛人であるとの噂さえあった。
だが、クレナイのレナルドへの想いは少しも揺るがず、ふたりは徐々に距離を近づけていく。
そんな中で、クレナイが知るレナルドの秘密、そして蠢く国同士の陰謀とは──
《一途な竜の末裔の騎士✕訳アリ美人の吸血鬼》
《中世〜近代までごちゃごちゃファンタジー》
※ストーリー優先なため、イチャイチャシーンは少なめです。
※暴力、殺人、吸血(食人)描写が含まれます。
※作品内に登場する宗教に、特定のモデルは存在しません。
※キャラクター名は日英独仏語、作者の造語ごちゃまぜです。
※この作品は個人サイト「結晶蝶々」に掲載していた小説「Knights✕Night」を大幅に手直しした小説です。
※ムーンライトノベルズにも同名の小説をおいていましたが、現在は非公開設定になっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-01 00:00:00
31330文字
会話率:35%
強制的に嫁がされた敗戦国の騎士✖夫になる訳あり吸血鬼の美少年 の下剋上カップル
脇役に部下✖上官 カップルあり。
魔力を持たない者が魔法を使うために必須の魔力鉱石を求めて、吸血鬼の住むハクヤ帝国へと進軍したルアーナ王国だったが、あっ
さりと敗北してしまう。
囚われの兵士達を救うため、花嫁という名の人質として帝国へ嫁ぐこととなった騎士のクレナイが出会ったのは、一癖も二癖もある軍人達と、それは美しい吸血鬼の夫だった。
※恋愛色よりもストーリーがメインです。
※戦闘描写、それに伴う流血・残酷描写あります。
※R-18ですが、当分は性的な描写はありません。
※キャラクターの大部分が和名なのは、作者のネーミングセンスが皆無だからです。そちらへのツッコミはご遠慮下さい。
※個人BL小説サイト「結晶蝶々」にて連載している話を改稿して掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-25 13:01:08
68490文字
会話率:40%
仕事で男を誘惑し、ベッドをお供にした後に情報を盗み取るハニートラッパー・リョウコ。彼女は夜の街を優雅に歩き、今宵も男に跨り精を吸い取る。迫りくる欲望の獣との戦い、真剣勝負。果たして彼女の運命は如何に?
最終更新:2024-05-31 03:09:09
72972文字
会話率:50%
吸血鬼の中で最も強くて美しいカーミラ。彼女は友達も趣味も無く休暇を持て余していた。
悩んだ末、侍女から聞いた趣味を実行しようとしたのだが…
木・日の週二回更新の予定です。
最終更新:2024-05-30 23:00:00
292315文字
会話率:47%
煙草を吸う女性がいた。名前はメノウ。訳ありで風俗店で働いているが、眼帯にタトゥーが入っていて客が来ず暇をしていた夜。
そこへ、見た目が犯罪者な男がメノウを指名した。
最終更新:2024-05-30 00:45:47
7304文字
会話率:27%
軽音サークルの真希はヘビースモーカーな先輩の樹里さんに密かに憧れていた。二十歳の誕生日、樹里さんとサシ飲みしたところから、タバコの話になり……。
最終更新:2024-05-28 21:35:54
5627文字
会話率:62%
大学の軽音サークルに所属する真希は、二十歳の誕生日に同じサークルの樹里さんと居酒屋へ行く。ヘビースモーカーの樹里さんを真似して、そこで初めての煙草を吸うのだが……。
※この作品はpixivにも掲載しています。
最終更新:2022-08-30 03:22:17
5627文字
会話率:62%
下級貴族のメアリーは結婚もできず、実家でメイドのような生活を送っていた。
ある日、彼女は自分に吸血公爵のメイドとなるように王命が下されたことを知った。
単身、吸血公爵の屋敷に乗り込むがーー
●執着強めの吸血鬼に愛されるダーク系の王道なお話
です●
※暴力表現があります。苦手な方はお戻りください。
※長編としてきちんと書くことができるか不安なため、いったん短編として投稿します。
※長編として成立しそうだと思ったら、本作とは別に書きます。
※甘さ控えめです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-26 19:47:51
10178文字
会話率:32%
「いらっしゃい、よく来たのう」
ここは、リラクゼーション・のじゃのじゃ
秘伝のお狐式リフレクソロジーで、疲れた心と体を癒す不思議なマッサージ屋さん
極楽浄土すら翳んで見える程の、最高の快楽を味わえます
そんなうたい文句で精気を吸い取る、
黒い狐さん達の餌場のお話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-26 19:23:26
32265文字
会話率:50%
一介の底辺の岩井は異世界に転移することになった。大学時代から女性の友人、柚奈に振り回され、常に彼女の都合の良いように利用されてきた。何年もの後、突然、彼女が自分を引き受け人として欲しかったからという理由で心を変えたことに気付く。
岩井は大
いなる悟りを開き、柚奈との初夜を迎えた後、彼女を振り切り、復讐を果たすつもりでいたが、初夜の興奮と柚奈の高度な技術により心臓が停止し、死んでしまった。
死因が異世界の豊かな女神の使命にぴったりと合致していたため、岩井は復活し、聖なる精神力を授かった。主人公が後宮の女性を受け入れると、信仰度に応じて数十億の精霊経験値を吸収し、素早く属性をアップグレードしてスキルを獲得できる。
そして、岩井は女神の信仰を広める神聖な使命を背負い、「愛で世界を救い、そして刀を振るって江湖を歩む」道を歩み始めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-23 17:58:10
16105文字
会話率:23%
神々と人と人外が織りなす長編BLファンタジー〈日月の歌語り〉ここに完結!
大いなる喪失から五年。世界は変わってしまった。ナドカの排斥が日々苛烈さを増し、平和は失われつつある。
苦境に追いやられたナドカたちを楽土へ導くため、フーヴァル、ゲラ
ード、マタルたちは世界中を飛び回っている。一方ホラスはカルタニアに潜入し、教王庁の目論見を探るため、危険な諜報活動に身を投じる。叛乱の烽火が棚引くダイラ国内を、エルカンの一座と共に旅するハミシュは、その身に宿した黄昏の神・リコヴの企みに抗うべく、虚しい戦いを続けていた。
そしてエイルでは、クヴァルドが王としてエイルを治めていた。哀しみに苛まれる背中にのし掛かる責任は大きく、立ちこめる暗雲は重い。
そんな中、ある噂が立つ。快進撃を続けるダイラ北部の叛乱軍。その勝利の影には、ある『怪物』が潜んでいるという。夥しい封印の向こう側中から、怪物は甘い声で囁きかける──「封印を解いて、わたしを解放しろ」と。果たして、その正体は──!?
各地で蠢く策略と謎。やがて運命は集束し、クヴァルドたちを大いなる戦いの渦中へと導いてゆく……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-20 20:45:14
396873文字
会話率:38%
◆◇謎に包まれた吸血鬼×生真面目な人狼◇◆
《あらすじ》ある人狼に追われる年経た吸血鬼ヴェルギル。退廃的な生活を送ってはいたけれど、人外の〈協定〉の守護者である、人狼達の〈クラン〉に追われるほどの罪は犯していないはずだった。
ついに追い
詰められたヴェルギルは、自分を殺そうとする人狼クヴァルドの美しさに思わず見とれてしまう。鋭い爪が首に食い込むのを感じながら、ヴェルギルは襲撃者が呟くのを聞いた。
「やっと……やっと追い詰めた」
その声に祈りを連想したのは、頭をひどく打ったからだろうか──。
だが、彼の望みは想い人の復讐だった。
「人違いだ」と説明するも耳を貸さないクヴァルドに捉えられ、人狼の本拠地へと連行されるヴェルギル。そして天敵同士である人狼と吸血鬼は、手を組んで同じ敵を追うことになるが──。
「吸血鬼」小さな声で、クヴァルドが言った。「なんで、俺を?」
同じことを、ヴェルギルもまた自問していた。
何故、この男なのだ?
イムラヴの血を引く人狼は珍しい。だが、それだけが理由ではない。見事な毛皮に惹かれたからか? あるいは、哀れを催すほど真面目で高潔だから? 故郷の歌を見事に歌い上げたあの声のせいか? それとも、満たされない憧憬を抱えた彼に同情した?
わからない。これほど不確かなことがこの世に存在することを、いま初めて知った。
ヴェルギルは口の中で、〈嘘の守護者〉リコヴへの祈りを口にした。それから肩をすくめて、こともなげに言った。
「わたしは悪食でね」
それぞれの思惑を抱えつつ、激しく惹かれてゆくふたり。だが、ヴェルギルにはどうしてもクヴァルドを裏切らねばならない理由があった。やがてふたりの道行きに、国中を戦禍に巻き込みかねない陰謀の暗雲が立ちこめ──!?
異世界の島国・ダイラを舞台にした、ハイファンタジーBL《日月の歌語り》シリーズ1作目。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-10 14:03:22
268206文字
会話率:44%
[第1章]完結
父に続き母までもが死に、ひとりぼっちになってしまったジルケ。母の葬儀費を工面できずに困っていた所を、偶然遭遇した貴族の子どもを助けた功績で願いを聞かれ、母の葬儀を終えられたジルケだったが、助けた貴族に契約を持ちかけられ…。貴
族に怯え慰み子のお勤めを嫌がるジルケと、世界に数人しかいない<吸血鬼>であるエーベルハルトが出会ったことで、運命が動き出す。
◆初潮を迎えたばかりの年端もいかない女主人公を陵辱するシーンがありますのでそれが許せる方向けです。注意事項は下記とタグに載せておりますので、よくよくお読みになってからブックマークなどお願いします。
◆R18シーンにはサブタイトルに*をつけます。
[第2章]2024/5/19完結→修正待ち(手が入る予定だけど、読めない事は無い…)
エーベルハルトの提案で帝都へ行くことになったジルケ。明るい未来を思い描いていたジルケだったが、思いがけないところで躓いてしまう。周囲の者たちの献身的サポートとケアで前を向こうとするジルケだったがとある出会いから思いがけない真実に辿り着く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-19 20:00:00
115799文字
会話率:35%