シリルは名誉も称号も全て剥ぎ取られて領地から追い払われたが、亡き妻の忘れ形見の五つになったばかりの息子、ディオンだけは奪われる事は無かった。
「ちちうえ!首都でちちうえは剣のせんせいになるのですね!」
「そうだ。貧乏暮らしになるやもしれん
がな。」
突然の痛みを肩に受け、シリルはがくりと膝をついた。
「おやあ、かわいそうだ。じゃあねえ、これ以上苦しまねえようにあの世に送ってやるよ。」
シリルとディオンは五人の無法者達、飛び道具も持った夜盗に囲まれた。
剣の腕に覚えがあっても、肩に矢じりを受けて幼子を連れている彼である。
ここまでか!
しかし、シリルが覚悟を決めて息子を抱き寄せた時、彼の首を落そうと剣を振り上げた男こそが死体となって転がっていた。
「どうして?君は誰だ?」
「俺も首都に行きたくてね。隠れ蓑が必要なんだよ。」
サンドベージュ色の美しく長い髪を持ち、紫色の瞳を輝かせて微笑んでいる剣鬼に対し、シリルは感謝どころか妻を失ってから数年ぶりに身の内に燃え立った欲望までも沸き立っていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-20 18:27:00
129349文字
会話率:34%
(本編完結済)
遠い昔に天を追われ「黄泉の王」となった父神と、冥界生まれの王子の諸事情。
冥王の後継ぎである主人公の、成長と葛藤と遍歴を綴りました。
<あらすじ>
天の神族たちに捨てられ孤独だった冥王は、妃神の忘れ形見・ナシェル王子を溺愛
する。
しかし成長したナシェルは、自分を(性的に)躾けた王への複雑な感情に苦悩する。
淫らに育てられた憎しみと、冥王の絶大な力を身に受けたいという欲望。
愛憎に揺れるナシェルの行動が、やがて大きな騒動を生むことになり…。
配下の魔族たちや天の神族も首をつっこんで展開する、面倒な父子関係の行末は?
――――以下注意書きなど。
◆神族は不老ですが『不死ではない』世界観です。最上位種族というだけで神らしい立派な行動は特にしません。
ギリシャ神話のように人間くさくて色々やらかす生身の神々です。
・BL作品ですが微妙にNL要素あり。
・基本は冥王×王子です。深い愛のある攻め×ささくれ美人ツン受け
・途中で、攻めが複数人登場します、脇カプも存在します。
・序盤はぬるいですが後半に行くにつれ描写濃いめ。特に第三部以降エロ多めです。
・無理矢理、媚薬、拘束、モブ輪、3P、道具など。
・本編四部構成の長編です。
※主人公は素行不良の青年神です。冒頭ささくれています。たびたびダークサイドな主人公のBLらしからぬ言動がある『不謹慎で非常識な』BL作品です。
神族なので近親タブーは度外視、血縁関係が濃密です。カップリング問題作ですが深い愛情がテーマです。
他サイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-15 20:34:34
773614文字
会話率:33%
50歳を迎えた『私』が、勤務中ふとした事から
思い出した彼女『メグ』
若かりし『私』→『俺』の記憶の中の
出逢いから別れ、そして四半世紀の時を越え
『私』が知った結末とは・・・
向日葵が大好きだった『メグ』が
最後に残して逝った大輪の花
を目にした
『私』は・・・
オーソドックスな恋愛を描いてみたつもりです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-13 02:27:56
276028文字
会話率:29%
最近息子の様子が変だ。
野球の練習も真面目にやっていないと監督からも連絡があった。
妻の残した大事な息子。
息子の将来は俺が守る!
と言いつつ思いっきり息子を睡眠姦レイプする父親の話です。父親×息子
※エロの練習です
※人によってはかな
り不快感強いと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-01 10:25:48
7310文字
会話率:14%
「仲間殺し」で異名を持つ傭兵のオズは、馴染みの伯爵から仕事を請けた。亡き兄上の忘れ形見の護送で、どうやら命を狙われているという。伯爵の客人であった女傭兵アルマも補佐に入る。
アルマは、傭兵仲間では有名なゴジョウの出だ。ゴジョウの女と言えば
、腕よし器量よし床上手と三拍子が揃っていることで有名である。アルマも例にもれず、美人で腕も立つ。そして現在、父親をさがしているのだというが……
お人よしな傭兵といろいろ積極的な女傭兵のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-06 23:00:00
66321文字
会話率:52%
吸血鬼のミコワスは、ハンターに追われて負傷したところを人間の医者に拾われる。その医者が亡くなったため、彼の忘れ形見である赤ん坊ヴァイオレットを引き取ることになったのだが。その赤ん坊には誰も知らない秘密があった。
最終更新:2018-12-27 19:59:03
129761文字
会話率:41%
大帝と呼ばれた偉大な父のもとに生まれたあかつき姫。だが現状は、敵に攻め込まれ敗北寸前の城で、せめて誇り高い死を、と考えているところだ。しかしそれも叶わず、投降して捕虜となり敵の本国へ送られることになった。失意のあかつきがそこで出会った人物と
は?
和風の戦国時代っぽい背景ですが、時代考証には目をつぶってください。シリアス、硬め。R要素は後半に軽く入るくらいだと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-24 23:20:41
101756文字
会話率:38%
東の砦を守る赤の騎士団長は、10年前殉職した同僚の忘れ形見を「俺の天使」として溺愛している。どうにかして嫁にしたいが、天使は騎士が嫌いで……。
イケオジ騎士団長×天使な薬師。他に騎士同士のCPも出てきます。
男性同士の結婚、妊娠がある世界
のお話です。妊娠出産に関し生々しい描写はありませんが、苦手な方は、ご注意ください。
この話が頭に浮かんで連載の方がまとまらないので、先に出すことにしました。
1話1000~4000文字くらい、文字数は予約投稿分を含みます。プロローグ以外は20時更新。R18(挿入OR射精あり)に★、その他性描写に☆をつけます。(改)は誤字脱字の修正です。
設定はゆるふわです。それでもいいよという方よろしくお願いします。
清白妙様、砂月美乃様主催【イケオジむんむん祭り】参加作品です。素敵な企画をありがとうございます。
◆2018年8月14日20部で本編完結しました。ありがとうございます。
番外をいくつか予定しています。不定期になるかと思いますが、更新時間は20時で揃えます。
◆2018年8月25日23部で番外も完結しました。ありがとうございました。
◆2018年9月9日アズライトの両親の話(NL)を「赤の女騎士は北の森で運命と出会う」として分けました。よろしければシリーズリンクからどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-25 20:00:00
67410文字
会話率:51%
突然、出奔した姉の訃報が、新進気鋭の人形師 緋皇院絲雪の元へと舞い込み、姉の忘れ形見である娘を養子として引き取る。
それは、絲雪の中の何かを目覚めさせ、次第に狂気と官能の渦中に巻き込まれていくのだった。
当作品は女性向けサスペンス官能小
説となっております。
一部官能シーン、残酷シーンがございますので、閲覧にはご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-27 00:22:54
196002文字
会話率:26%
「やぁ、ようやくここまできた」
男は青い星に触れるようにそっと手を寄せる。
「美しい貴女の忘れ形見。
貴女が作り上げた星に似せて、私も生物が住める星を一つ作ったよ。
それなりに似せたんだけど、みんな喜んでくれるといいな。
なぜってそれ
はね......」
― 貴女の欠片を持つ『者』を呼ぶためだよ ―
なかなか狂気に満ちた男の人を書くのが面白かったので不定期に更新しちゃいます。
毎度完結扱いです、たぶん。
更新するたび完結します。
いちおう短編の分を最初に載せました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-18 18:54:42
64399文字
会話率:21%
大地の女神アデルが愛したこの地、エルライナ国は小国ながらかつては楽園であった。
数百年に一度産まれる"白金の至宝"は、女神アデルの庇護を賜る不思議な力を持ち、容姿は必ずプラチナブロンドに紫の瞳の女である。
力の源は、女神
アデルの愛したこの地を民や王族が想い慈しむ心。
時の"白金の至宝"は、その不思議な力でエルライナの地を大国へと導いた。
しかし、大国になるに連れ王族は"白金の至宝"を策謀に利用するようになる。
尊い存在の"白金の至宝"を鎖で繋ぎ、更なる繁栄を遂げる為、力の施行を強要し、遂に大陸随一の巨大な軍事国家になった。
緑の大半を失い、このエルライナの地を想い慈しむ者が少なくなると、やがて力は失われその美しいプラチナブロンドを漆黒に染め上げた。
自身の異変に恐れを抱いた時の"白金の至宝"は自害。
三百年後、辺境の地で産まれた"白金の至宝"エレナは、愛情深い両親のもと隠され育つ。
しかし、悪戯な運命が彼女を第一王子と引き合わせ、二人は激しい恋に落ちた。
二人の間に新しい命が産まれ、美しいその赤子もまたエレナ同様"白金の至宝"であった。
順風満帆に見えたエレナの日常が終わりを告げたのは、王位継承権を争う第二王子の陰謀。
愛しい夫を殺されたエレナは哀しみに打ちひしがれ、そのプラチナブロンドを漆黒に染め上げた。
怒りに震えるその瞳は緋く凍てつき、忘れ形見の愛しい我が子を腕に抱え『二度とこの力をこの地に使う事はない』と忽然と姿を消したのである。
それから幾多の歳月が流れ、エレナの娘アメリアは十九歳になった。
奇しくも母エレナが恋に落ちた歳に、隠れ住む森の奥地、泉の畔でエルライナ国騎手団長ヴィクトールに出会ったのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-05 16:05:19
14104文字
会話率:12%
TS転生した女の子ウィステリア(元男子高校生)はある男性と恋におち、結婚妊娠そして出産を経験。 幸せの絶頂にあったウィステリア、しかし夫が自分を庇って亡くなり失意のどん底
まで落ちてしまう。 ふと気がつくと目の前には夫の忘れ形見である最愛の息子アルフレッドがいた。 「そうだ…この子だけは絶対に幸せにしてみせる。あの人の様な立派な人間に育て上げよう!」と決意し、精一杯甘やかし精一杯厳しくし精一杯愛を注ぎ育てた結果…?
タイトルの「愛子」は「まなご」と読みます。最愛の子、いとしご、愛する我が子という意味です。
2,3,4話の出来が納得いかないので改稿したいと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-10 17:51:22
26487文字
会話率:36%
曹操配下の将軍にはかつて呂布の配下であった男がいた。
彼は姓を張、名を遼、字を文遠といった。
彼はかつての主君・呂布の娘を引き取り育てていた。
美しく成長した呂布の娘・玲綺。
何気ない同僚の一言に彼女を意識し始める。
これは一線を越えてし
まった夏のある日の出来事。
mo-toさま主催『水遊び企画』参加作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-27 00:00:00
3435文字
会話率:34%
ムーンで連載している『紡ぐ糸が金色になる秘密』の第118話「愛と美の国の外相と魔法使いは、白い椿の・・・」内で触れた愛と美の国の王太子の反乱時に姿を消したその後についてのお話です。
なので連載のお話を読んでいないと分からないかもしれません。
なおこのお話には、男性の身体を持ちながら心は女性、という人物が出てきます。苦手な方はご注意ください。
愛と美の国の王太子は、反乱の際、少女の姿になって母の故郷に逃げ延びました。追っ手の目を晦ますため、少女の姿のまま成長した王太子は、厄介者扱いされて宰相である赤毛の男の元に引き取られました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-11 21:44:26
23496文字
会話率:24%
うら☆ぱら(http://ncode.syosetu.com/n6668m/)の小噺。
うら☆ぱら外伝03 外伝01に付随するお話。
※小説家になろう規約でXページ相当との判断でMNに掲載しましたが、内容的にはR15程度です。
最終更新:2014-09-10 12:49:16
32335文字
会話率:47%
亡き寵妃の忘れ形見であるために正室に疎まれている王女タナシア。そんな彼女を守る護衛の変態なハインツ。彼は呪術で痛みを引き受けて彼女を守る。【変態注意。途中まで無理やり要素有り】
自サイトにも投稿しています。
最終更新:2014-02-03 18:54:48
4646文字
会話率:62%
妻が亡くなって、僕は妻の忘れ形見の娘と二人きりで暮らすようになった。
最終更新:2013-07-29 05:00:04
4023文字
会話率:16%