七つの公国からなるティグレシア大陸東部のデュナミス圏。
そのうちの一つユーベルヴェグ公国で父親のいない母子家庭に生まれた私は、8歳の時に母親に死なれ、その後は路上暮らしをして日々ゴミ漁りと食べ物の万引きで生き長らえていた。
「孤児狩り」と呼
ばれる人民保護プログラムの執行者たる「保護官」に捕獲された事で…
「見つけ出され」、運命は大きく変わっていく…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-06 20:42:29
381101文字
会話率:29%
アースは神と悪魔の両方の力を持って生まれたことにより、男子禁制である魔女たちが住む国で地下室に監禁されて育った。そんな彼は管理兼世話係のシエル以外の人を知らない。家族のように接するシエルの温もりがアースにとって世界の全てとなっていた。
いっぽう、8歳のときに母に捨てられたシエルはそのことがトラウマになっていた。
魔女の国で1番の魔力を持つシエルは、幼い頃から国を護る騎士として育てられてはきたが、周りの期待に応えられないことに、女王や国民たちからも捨てられるかも知れないと追い詰められていた。そんなシエルにとっても、家族のようなアースは特別な存在だった。
故に彼女はアースを小さな地下室から自由な大空の下へと逃がした。その日からアースは自分が何者であるかを知っていくと同時に世界を変える渦の中心へと巻き込まれていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-27 19:00:00
10104文字
会話率:55%
就活合宿に嫌気がさして、セミナーハウスを抜け出した野口飛馬と飛馬を追いかけて来た猪股由里香は別荘の庭で暴行されている女性を助ける。
なんとか暴漢たちを追い払った飛馬に助けられた須見貴子は別荘内部に連れていかれた堀篤志を助けてくれと飛馬に
頼む。しぶしぶ別荘に向かった飛馬だったが、そこには惨殺され、生気を抜き取られてミイラになってしまった堀がいた。
あわててセミナーハウスに戻る三人だったが、そこにも謎の魔の手が襲い掛かって来るのだった。
須見貴子と堀篤志を襲った人間たちの目的とは何か? なぜ、堀は惨殺され、ミイラと化してしまったのか?
「産めよ、増えよ、地に群がり、地に増えよ」と太古の人類を陰から支え、中世期の小氷河期には人類に世界を支配する知恵「近代の知」を与えた不死身の神々「マシアス」が、人類を見限り、選別を始める「神々の密計(アポカリプス)」の前日譚「神々の貪婪」。
すべての欲望の充足を目指す神は、その果てに何をなそうとしているのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-21 17:00:00
131800文字
会話率:47%
✴︎以前小説家になろうさんに連載していたのですが、もっとエロ要素を取り入れたいと思いノクターンさんに移りました。ガンガンにエロくしていこうと思います。最初の方は皆さんが期待してようなエロはないかもしれませんが、どんどんエロ描写は増やしていき
ます。
世界最強の魔族・絢爛の魔王。
それはかつて魔族の頂点に君臨していた吸血鬼だった。
時代は現代に遡り、2035年。
神道悠弥という少年は日本国の南に位置する魔族と人間が共存する"魔ノ国島"という島で平和に過ごしていた。
ある日、仕事で忙しい両親が仕事の合間を縫って遊園地へ連れてきてくれていた。
少年は妹と共に普段両親が遊んでくれない分、心の底から遊園地を楽しんでいた。
…だが、その平和は突然の大規模テロによって壊されてしまう。
目的もなく、ただただ圧倒的な魔力で人々を殺して回る悪魔のような女。
両親は瓦礫から少年と妹を守り、死んでしまった。
なんとか逃げ続ける少年と妹だが、女に見つかってしまう。
機転を利かせ少年は妹だけを逃がすが、少年はあっけなく殺されてしまう…。
だが死ぬ直前、少年は心の奥から強く願った。
「死にたくない。そして、理不尽に抗える力が欲しい」と。
1ヶ月後…少年は病院で目を覚ます。
何が起こったのか分からず混乱する少年。
だが、両親を失った悲しみ、妹が無事だった喜びを噛みしめ、少年はなんとか前を向き、妹と2人で生活を始める。
そして、4年の月日が経った頃…。
15歳の高校生になった少年は、妹の自分に対し抱いている兄とは違った感情に気づきつつも、それを見て見ぬ振りしながら平和に過ごしていた。
だが、高校生初日の始業式が終わった放課後。
少年の運命を変える出会いを果たす。
自らを監視員と名乗り、少年を監視しにきたと告げる美少女・神凪綾音。
この日を境に、少年のありふれた日々は、非日常へと変わっていくのだった…。
✳︎タイトルを今の流行り風にしてみました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-30 15:00:00
365793文字
会話率:40%
古くより大陸を統べてきたスワン王国。長く繁栄を謳歌してきた王家には、語り継がれてきた詩がある。
麗しき白鳥が病に苦しむ時、空より青き涙を身体に帯びし白銀の天女あらわる。
飛ぶこと不死鳥の如く、駆けること女豹が如き。女神が纏いし衣は矛を通さ
ず、聖なる力は癒やしを与えるなり。
時はスワン15世の御代。北の辺境にて現われた謎の女が王国転覆を企てた。
討滅に向かった王国軍は壊滅。国王までもが帰らぬ人となっていた。王妃は既に病死している王都では、弱冠16歳の王女マリアと側近、そして近衛軍団のみが残された。
王国の衰退は明らか。大陸の諸地域・諸都市は悉くゼノビアに従い、気が付けば王都だけが残っている。そしていよいよ、その王都にすら敵軍が。
迎え討つは近衛軍団。装備の劣勢は覆し難く、会戦することすらなく潰走。王都陥落。そして王城に残る王女マリアは。。。
その時、一人の女戦士が敵軍を阻むかのごとく現われた。
首までを包むハイネックにしてノースリーブ、太腿を大っぴらに見せる丈の短い白のミニスカワンピース。襟から背中にかけて純白のマントを風に靡かせ、胸には金色のエンブレムを輝かせている。
赤いベルトがウェストの括れを作り、バックルにも黄金のエンブレム。右の腰は銃がホルスターに収まり、左の腰は剣の柄。
両の手は光沢ある純白のグローブが肘から指先までを覆い、足元は7cmのピンヒールを備えた純白のニーハイブーツ。
素顔は窺えない。陽の光をキラキラと反射する白いヘルメットが頭を、黄色いバイザーが顔を隠しているから。唯一見えるのは、鼻先で止まるバイザーの下端からはみ出す口元と、ヘルメットから腰にかけて豊かに溢れ出している銀色の髪の毛のみ。
「苦しむ白鳥の民を救うため、天より使われし白銀の戦士、シルバースワン!」
右手に純白のマントを持って靡かせ、高く透き通った声で鋭く名乗る謎の女戦士。
見た目は華奢な身体つきながらも、白銀の大型バイクに跨がって疾走する一人の女戦士が敵を圧倒する。格闘技・剣技そして射撃、どれを取っても超一流。その強さ・速さは王家で語り継がれてきた伝説を彷彿とさせる。
シルバースワンは、伝説の如く白鳥の王国を蝕む毒を制するか?それとも、北の辺境より現われし病は、白銀の戦士をも呑み込んでしまうか?
これは、王国の民を救わんと一人闘う伝説の女神を描いた物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-14 00:00:00
217636文字
会話率:25%
聖女の仕事を投げ出した俺は、死にたがりな騎士と一緒に旅をしている。さて、今日はどうしよっか?
――不老不死な騎士×異世界召喚された聖女(男)の両片思いネタ。攻めの倫理観が少しズレています。
最終更新:2021-06-12 07:00:00
11047文字
会話率:53%
小学生の僕...夏休みの間忙しい両親に変わり
美人で聖人と呼んでも過言ではないほどの
親戚の女子高生の姉が僕の面倒を見てくれる
ことに..
しかし僕はあるウイルスにかかり人間を
食べないと化け物になる体になってしまった
姉は僕のために不死
身の体となり
僕に栄養を与えるための肉となった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-08 17:46:14
1926文字
会話率:24%
神々に造られし不死者の使命は「流行りの可愛い生き物を守ること」。ここ5000年の間、神々のお気に入りであった人類には、絶滅保護装置としての『不死者』が紛れ込んでいた。不死者と人間が仲良く暮らせるよう、神は不死者を可憐な少女として造り、『人間
を愛する気持ち』を強めに組み込む。白銀の長髪・深紅の瞳・愛欲強めの生意気つるぺたロリババアは、ある出来事から人間である『お主』に5000年間で最大の恋をしてしまう。
定命の存在である『お主』との時間は有限。必ず来るお別れの前に濃い時間を過ごそうと、毎日愛を囁いたり、奉仕を申し出たり、イチャラブHをせがむ話です。全体的にほのぼのしてます。Hシーンは3箇所。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-02 00:00:00
24928文字
会話率:35%
※注意。必ずお読みください。
当作品は過激な描写が多々あります。ご理解のある方だけお読みください。
尚この作品は、別の作品である「龍人の子、陽の元に堕つ」の本編として書き上げたものです。しかし過激な表現が多くなってしまったので、別に投稿
する次第となりました。ご了承ください。
~あらすじ~
父と母が死に、天涯孤独の少女チヨ(17)。しかし彼女は、どんな傷も一瞬で塞がってしまう呪いを受けており、さらに年も取らない不老不死。
そんな彼女には、己の私腹を肥やすまいと、利己的な考えを持つ村人が群がる。それに耐えかねたチヨは村から逃げ出し、千歳もの日々を山の中で過ごす。
ある日、彼女は山から抜け出し、見る影も無くなった生まれ故郷を目にする。そうして途方くれていると、彼女に一人の男が近づいて来る。
果たして男は、チヨにとって幸せを呼ぶ者か、それとも、不幸をもたらす者か…………。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-01 20:00:00
17704文字
会話率:56%
かつて、天界で罪を犯した天使を堕天使か否かを裁く役割を担っていた魔眼を持つレイ・フェイト・ラミエル(レミエル)。しかし、天使からぬ衝動を覚醒させてしまった為に、片翼を捥がれ、堕天使として地獄に堕とされるだけでなく、その身を鎖に縛られ、永遠に
地獄に囚われる事になった。そんな中、夢で出会った人間によって人間界で封印された最古の神の最後の末裔・煌琉(こうりゅう)と出会うことで己の衝動と本質、自分の望みを理解する。
自身を取り戻した彼は彼女を唯一神と定め、とある約束を交わす。
その約束と地獄を出る為にルシファーとの契約を果たす為に地獄から人間界へと向かい、煌琉の封印を解く。その後、レイはルシファーとの契約により人間界(現世)で彼女と暮らしながら、人間に憑依した悪霊や悪魔を浄化、人間に対しても審判を下し、執行する役割を、人間や悪魔の依頼又は自主的に担う日々を送っていた。
そんな彼らの前に「神に呪われ、不老不死になった」という人間。神薙 煉が現れ、さらに、レイと煌琉の関係と同じ関係を持つレイの前任者クロス・アリア・サリエルが現れた事で物語は動き出した。
この作品はPixivにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-30 12:27:11
2455文字
会話率:17%
魔王を倒すための勇者として召喚された日本の青年、小金井勇太。通称「ユータ」。
物語のような大冒険の末、魔王に完全な敗北を味わった彼は今や盗賊にまで身をやつしていた。
そんな彼のもとに幸運にも、超高額で売却できる奴隷ダークエルフのお姫
様「フェウー」が転がり込んできた。
この奴隷ダークエルフを売却して一生遊んで暮らすか、それとも……?
どんなことをしても許される状況下で、人間はどこまで堕落していくのか。
全てを失い、あらゆる制約から解き放たれた時。彼は最後の選択を迫られた――――。
この小説は主人公ユータの選択によって2つのルートに物語展開が分岐します。
『出会いの物語(共通シナリオ)』の第1夜までが共通展開。
第2夜から『陵辱ルート(R18G)』と『純愛ルート(R18)』に分岐します。
【陵辱ルート(R18G)】
祝福魔法によって1日で記憶と肉体がリセットされるフェウー。
絶滅したと思われていた伝説のダークエルフのお姫様が秘めた強い願い。
しかしその願いがなんであれ――折れぬ心と不死身の身体はユータにとってこれ以上ない娯楽を提供した。
散々フェウーを肉体的にも精神的にも弄んだユータは最後に彼女を――――。
※このルートは残酷な描写、リョナ・グロ描写もありますのでご注意ください。
【純愛ルート(R18)】
出会った初日に怒りに身を任せてフェウーをレイプしてしまったユータ。
しかし1日で記憶と肉体がリセットされるフェウーはそのことをまったく覚えていない。
それならば、フェウーとの関係を最初からやり直すことができるのではないか?
魔王に敗れた異世界勇者と奴隷ダークエルフのお姫様はどんな未来を歩んでいくのか――――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-28 01:26:45
102899文字
会話率:36%
仙桃を育む楽園・酔蜜郷は両性具有の仙・桃君によって治められています。
気が遠くなるほど長い退屈を生きる桃君は、淫蕩な遊びに耽ってみたり、気まぐれに凡界へ降りてみたり。不老不死の寵姫・ねむとともに、堕落した日々を送っていました。
そんなある日
、桃君は数万年ぶりに天母堂さまが酔蜜桃を求めて郷を訪れるという先触れを受けます。
酔蜜桃とは、桃君が陽気を受け孕む果実。
けれどあいにく、酔蜜郷の種付けおとこは死んだばかりでした。
そこで桃君とねむは、凡界で強く逞しいおとこを探すことを決めます。
すべては仙界の母たる、天母堂さまを満足させるため――。
平和なふわふわ桃ファンタジーです。
小ボリューム/不定期更新折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-17 19:00:00
29663文字
会話率:52%
とある施設で可納総馬により作られた被験体。I-666号はわけのわからずこの世に誕生した。
そして可納はその青年に紡という名前をつけられた。
紡は可納と共に未来の子供たちのため不老不死の研究をするが、ある日を境に事態は一変した。
戦争、
イジメ、虐待。人類のありのままの姿を知り失望した。そして彼が取った行動……それは選別。
この世界の人類を生かすも殺すも彼ら次第。
これはたった一人の被験体が人類の選別をする物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-14 16:40:52
10252文字
会話率:65%
抜け殻となった勇者が、魔王の城の外で発見・捕縛された。
僅かな反応しか見せない勇者に、けれど次第に惹かれていく魔王。
何故彼はそこにいたのか?
何故抜け殻となったのか?
勇者の正体は、そして自分自身は。
魔王は疑問に思いながらも、深く愛する
ことも幸せを感じ始めていく。
流血表現や不穏なシーンがあります。
美形魔王×男前勇者
記憶喪失
不老不死
pixivにも投降しました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-05 22:18:19
31991文字
会話率:41%
吸血鬼✕不老不死が搾乳プレイする話
脳みそ溶かして読むことをお勧めします
全四話予定
最終更新:2021-05-01 20:00:00
5709文字
会話率:62%
処女厨の一角獣が、ビッチな不死鳥に恋をする話。
一角獣×不死鳥。全編暗いです。モブ×受けのNTR描写、軽めですが残酷な描写がありますので、苦手な方はご注意ください。作者としてはハッピーエンドです。※後書き部分に後日談短編「純真のレメ」を掲載
しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-13 22:43:47
7202文字
会話率:17%
不死を与えられた転生者がどの様な結果に至るかという思考実験。
Twitterで連投したネタを見難くない程度に整えたもの。
pixivにも投稿済み。
最終更新:2021-03-14 14:11:01
5254文字
会話率:6%
「へえ、俺とやりたいのか。いいよ、やろうぜ。泣いて縋って『もっと抱いてくれ』って言うまで堕としてやるから」
宝石しか愛せない使族(種族)のラムズに、王女のラピスフィーネは初夜を捧げることを決意した。好きでもない婚約者と致すくらいなら、愛す
る人としたい──そう望む心すら、彼の手の内に弄ばれたものだとしても。
後ろ2話は男側視点。
// 性欲のない悪役系人外と人間のお姫様の話。闇の女子向け。
//人間のお姫様は元々ラムズのことが大好き(崇拝してる)。ラムズは愛がないのでその恋心を利用してる。
//種族名は秘密ですが魔族とか悪魔とか食人鬼とかそのへんの悪いやつだと思ってもらえればok。
// 男キャラの行為や言動は一応優しいけど、心が冷たくて最低でずるい。クズ。
// 男キャラの見た目は人間と同じ。不老不死。
// 軽い吸血、食人行為あり。処女喪失。
// バッドエンドではないけどハピエンでもないかも? ほぼシてるだけ。
// *印はR18シーン折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-14 00:26:50
28549文字
会話率:56%
西暦2666年。
かつて国同士が争っていたが、いつのころから現れた魔族という存在という共通の敵によって人類の心は一つになっていた。
だが、人は知らない――。
魔族には二つの種族が居て、人を襲う不死王と呼ばれる王が生み出した魔族と
人と共存を望む獣王と呼ばれる王の生み出した魔族がいる事を。
そして、魔族という存在は人間の欲望によって生み出されたものであるという事実を。
人間と共存を望む獣王に助けられて、人間や不死王の眷属から獣王の眷属を守るために力を付けた少年冬嗣は人でありながら獣王の懐刀として戦う日々を選ぶ。
愛する王のために。
王と、王の愛する同族が人間と共存できる方法が見つかるか。かつて人間だったのに魔族に改造されてしまった王とその王の同族が人間に戻れる方法を見つけるまで。
一応BLだけど、その要素が少ないかも……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-09 13:00:00
40272文字
会話率:37%
黒牡丹の塔には、恐ろしい魔将が住んでいる……。
「黒髪の御方」と呼ばれるその者こそは、すめらの帝国一と恐れられる武神。
帝国を守る柱国将軍のひとりであるという。
その力は一騎当千。しかも不老不死にして、残酷きわまりない気性なのだとか。
「かあさん、かあさん、きれいなおとよ! てんのきらめき、おどるかぜ!」
山奥の村に住んでいた少女クナは、一夜のうちに巫女にされ、「黒髪の御方」に捧げられた。
月神殿の大神官トウイが、手塩にかけて育てたおのが娘、マカリ姫を差し出したくなくて、クナを身代わりにしたのだ。「柱国将軍」は無敵の加護を得るため、巫女をあるものへのいけにえにしてしまうからである。
しかし――
「あたしを、たべてください!」
逃げるわけにはいかない。食べられないわけにはいかない。
飢える家族のために、クナは身代わりの使命をまっとうしようとする。
それを怒って止めたのは、他でもない、黒髪の柱国将軍その人だった。
かくして生きながらえたクナは、知ることになる。
おのれは、「ふつう」とはまったく違うものだということを――
大陸随一の古き超大国すめらを舞台に
時を越えた絆を紐解く、和風大河ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-23 19:44:00
1342873文字
会話率:41%