今から遥か500年ほど昔、かつてフランベルジュ王国という小さな小国が在った。
国土は小さいながらも魔法金属の産出する鉱山複数を有し、この国に住む民族は魔力の高い者が多く、中でも王家は高い魔力と戦略級の伝統魔法を持ち周辺諸国から国土を維持して
独立を貫いていた。
そんな小国にある貧農の長男として生まれたオウルが12歳の時、周辺諸国がフランベルジュ王国の鉱物資源を求め連合を組み侵略戦争が勃発、オウルは母と二人の妹を守る為、そして国から用意される支度金を目当てに志願兵として戦争に参加する。
オウルには生まれつき炎と嵐属性魔法の適性、それに百人に一人の確率で生まれ持っているというスキルを持っていた。
最初前世の記憶と現代日本での価値観から戦場で人を殺すことに苦悩するオウルだったが、長らく戦場で運よく生き残り続けた結果、18歳の頃には一人前と見なされる兵士にまでなった。
「いつまで戦争が続くんだろうな・・・・・・」
5年以上も戦場に身を置き続け、終わりの無い周辺諸国からの侵攻に晒され続けるフランベルジュ王国。
オウルは終わりの見えない戦争に精神を蝕まれて行くことを自覚しながら、それでも母と残してきた二人の妹たちの為、今日も敵兵を殺す仕事に取り掛かっていく。
人の焼ける臭いにも、戦場に漂う腐臭と汚物の匂いにもすっかり慣れた頃から、オウルの運命は祖国の運命と共に転換期を迎えていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-31 22:46:13
225321文字
会話率:42%
悪いお姉様達に、窓の無い部屋に監禁される女装お姫様の監禁生活です。
囚われ身の女装お姫様は、お姉様に毎日ミルクをしぼり出されてしまいます…
(※大昔にHPに公開していたノベルの再利用です)
最終更新:2025-01-29 22:58:23
48673文字
会話率:32%
――私は、この玲麗のみを妃とし、愛しぬく!
そう、この国の皇太子殿下が宣言したのは、三ヶ月前。
なんでも、その玲麗さまとの間に、「真実の愛」ってヤツを見つけたとかなんとかで。
――後宮に残りたい者は残ってもよいが、私からの寵愛を望む
なら無駄なことだ!
と、三年前に(家族の安全を盾に)召し上げられた後宮を、他の寵姫候補たちといっしょに追い出された。
三年も。婚期を逃しても、家族のために居たくもない後宮で暮らしてたってのに。
「梨花姫、どうか私の妻になっていただけないだろうか」
家に帰ったわたしを待ち受けていた求婚。
相手は、わたしの幼馴染、近所に住む呉明順。
気の弱さは天下一品。国の四方を護る将軍の家に生まれながら、剣より書が好きで、年下で女のわたしよりも頼りなくて。
そんな明順が、今や西方守護の白虎将軍。体つきもすごく立派になってて。都の娘が誰もが、夫にと願うだけの存在になってて。
その彼が、わたしに「結婚してください」? 本気で言ってる?
驚くけど。でも、後宮からの出戻りとして暮らすよりはマシかなと、縁談を受ける。けど。
ぜんっぜん手を出してこないのよ、明順!
昔話をするとか、そういうのばっかりで、男女のそういうことは全然ナシ! わたしのこと、どう思って結婚を申し込んだの? 昔、イジメられた仕返しにってことで、嫁に貰い受けたとか? それとも後宮出戻りで可哀想だと情をかけて結婚したの?
モヤモヤグルグル。
そんな時、同じく後宮から放り出された知り合いの姫が亡くなった、それも家族の手で自害させられたことを知り……。重ねて、彼が将軍として出征したことを知り……。
わたし、彼と結婚してよかった。
彼がどうして将軍にまで上り詰めたのか。彼がどうして結婚を申し込んだのか。
その真意を知り、巡った数奇な運命に、幸せな愛を見つける梨花。
わたし、後宮から追い出されたけど、彼がいるから無問題!
そんな元寵姫候補と、弱虫猛虎将軍の恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-27 17:00:00
91670文字
会話率:31%
夢を見た。
女を抱く夢。
男に抱かれる夢。
見知らぬ相手じゃない。それは、昔からよく知る相手。
自分たちは、そういう関係じゃない。ただの同級生で幼なじみ。好きだと思ったこともない。
なのに。
どうしてこんな夢を!? 欲求不満⁉ 疲れてる⁉
いけないと思うのに、夢は何度もくり返され、淫らに染まっていく。
彼女を愛したい。彼に愛されたい。
夢とリアル。その境があいまいになってゆく。
――夢で抱いた。リアルでも味わいたい。
――夢で抱かれた。リアルでも感じたい。
夢のままに。夢より甘く。
夢より気持ちいいリアルを、互いの身体に刻み込む。
リアルの幸せを知った私たちは、もう夢では満足できない。
夢は、リアルに敵わない。夢は、リアルほど甘くない。
※この作品は、pixiv様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-16 17:51:53
5346文字
会話率:12%
父親の友人(男)が実は父親の元恋人だった話です。
父・灯里が出張のあいだ父の友人・梓眞の世話になることになった莉久は、梓眞の甥・怜司と出会う。
怜司から梓眞と灯里が昔つき合っていたことを聞いた莉久は混乱するが、そこから怜司の優しさや、梓眞と
灯里の過去に触れていく。
〔攻め〕武倉 怜司
〔受け〕原沢 莉久
外部サイトでも同じ作品を投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-23 00:00:00
64155文字
会話率:59%
霊現象やそれを匂わせる発言が煙たがられていたのも昔の話。世界で「悪霊」の存在が認識されてからスピリチュアルを生業としてきた人々が繁盛するまで時間は掛からなかった。
日本では多くの人々が霊を視認せず今まで通りの生活をする選択をした。確
かにそこに居る悪霊を存在しないものとして扱い、然れど都合の悪い事があれば悪霊のせいにする。
人側に霊感が無ければ直接的な関わりが無いーーだからこそ罷り通ってきた悪霊に対するこの扱い。それはとある事件を機に一辺し、世界中の人々の心底には霊の存在が常に居座るようになった。
そしてその事件に親が巻き込まれ亡くなった、双子の兄妹が居た。
※Nolaにも投稿
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-22 22:00:00
169234文字
会話率:36%
――お前にだけは知られたくなかった秘密がある。
風紀委員長(アルファ)×生徒会長(オメガ)
生徒会長の天王寺晃はオメガであることを誰にも知られないように隠して学園生活を送っていた。
しかし、ある日時期外れの発情期に見舞われ、1人でやり過ご
そうとしていたところを、犬猿の仲である風紀委員長の烏丸紅に見つかってしまい――
オメガバース設定
昔は仲が良かったのに拗れて犬猿の仲になった風紀委員長と生徒会長が番になるまでのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-21 18:04:14
37114文字
会話率:35%
金切早人は死にかけていた、昔から体が弱かったため、外で遊ぶことができなかった彼は、小中高をぼっちで過ごす、大学生になり、心機一転頑張ろうとするが、その矢先に手遅れの癌であることがわかる。
死に際に彼は神に対して、次に生まれ変わる時は、頑
丈で丈夫な、怪我や病気にも負けない体で生まれたいと願うと、頭の中で声が聞こえた、「その願い、聞き届けましょう」
次に目を覚ました時、彼は森で目が覚め、身体はなんとモンスターであるオーガになっていた。
これは前世ではできなかったあれやこれやを強靭な肉体を得て、異世界を謳歌しようとする冒険譚である。
*キャラクターのイメージをわかりやすくするため、AIイラストを載せております、苦手な方はご了承ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-19 07:23:50
167719文字
会話率:58%
昔別れた恋人と偶然再会する話
キーワード:
最終更新:2025-01-18 23:33:04
20560文字
会話率:41%
勇者と幼馴染の恋のお話。
「君と、昔の話しをしよう」
紡がれる物語の行く末は――
最終更新:2025-01-18 03:36:12
8355文字
会話率:20%
高校生のカイは同級生のミユキと交際中。
初カノとの初々しい時間を過ごしていたある日家に招かれた彼はそこで彼女の妹、ミゾレと出会う。
彼女は一家を守護してきた神霊で、死の運命にあるミユキを守るため肉体を得て今は妹に成りすましているという。
アニメやマンガなら不思議なパワーを見せ付けられ、力を合わせて恋人を救う展開になるのだろうが、彼女は目に見えるような証拠は何もないと言う。
更にミユキの口から妹には昔から虚言癖があり私物を勝手に持ち出されて困っていると打ち明けられる。
「盗人の神」であったミゾレはものを盗む事で力を蓄えミユキを守護してきたと主張。
さらには、より大きな力で姉を守るため彼氏であるカイを寝取り盗まなくてはいけないとも。
荒唐無稽な話をする彼女は果たして本当に神なのか?
それとも嘘にまみれ姉の彼氏を奪おうとする悪女なのか?
あなたは神(彼女の妹)を信じますか。
なお、相手はバストサイズ105センチのMカップとする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-16 22:00:00
250164文字
会話率:39%
※エッチなシーンを含む話数には『☆』マークを打ってあります。
職場の先輩に唆されて、初めて手を出したママ活のマッチング。
お金で身体の関係を持つのは気が進まず、『性行為無し・悩み相談相手募集』という旨を記載している人とマッチし、約束
を取り付けるが……そこで出会ったのは、すぐ隣の家に住む、高校生の娘を持つ綺麗な未亡人だった。
幼い頃から親交のあるその人は、早くに夫と死別し、女手一つで娘を育て上げた、寂しいヒト。
昔から密かに思いを寄せていたその人の相談――その内容より先に、
『ホテル……行かない?』
その相手の方から誘われて、断れる筈もなく。
密かに両想いだった未亡人と関係を続けながら、いつまでその娘に隠し続けることが出来るのか。
或いはそのまま、一緒になるのか。
はたまた……。
これは、そんな欲望と現実との狭間で揺れながら、終着点の分からない肉欲に溺れる男のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-15 19:30:00
84142文字
会話率:50%
人間、いわゆるヒュム族が世界を支配したのは今や昔。
ゴブリン、ダークエルフ、ドワーフの連合軍に大敗を喫したヒュム族は、その大半が彼らに使用される奴隷の身分にまで身を落としていた。
しかしヒュム族の中にも、かつての栄光を取り戻そうと立ち上が
った者たちが居た。
彼らが集った旗印の名は「ヒューマンズ・ギルド」。
冒険者と呼ばれた戦士たちはそこで、来る反乱の日のために牙を研ぐ。
ギルドが選択した生存戦略は、「性術士を軸としたパーティ制」。
核となるのは、人の精力と性欲を操り力を引き出す特殊ヒーラー、「性術士」。
彼女達は、戦場に在っては戦士をその魔法で支え、寝屋に在っては戦士の性の捌け口としてその体を捧げた。
これは時代に抗う戦士たちと、昼夜それを支える性術士達の物語。
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* 第 1 章 21 話分は執筆済みにつき、毎日 1 話ずつを 22:00 に自動投稿します。
* タイトルに「♡」の記号を含むエピソードは官能シーンを含みます。
* タイトルに「※挿絵」のワードを含むエピソードはAI挿絵を含みます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 22:00:00
64388文字
会話率:45%
高校生の江藤花蓮は昔のとある理由からロリコンの気があり、未だに背が低くて小さい幼馴染兼恋人の三頭陽菜に小学校の頃の制服を着せて恥ずかしがらせるといった行為を楽しんでいた。だが、その途中で陽菜がとある告白を始めたところから二人の関係は一気に進
展していき―折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 18:00:00
16837文字
会話率:55%
ハイスペックで優しい第二騎士団の団長には好きな人がいる。
昔、別れた恋人を忘れられない。
スパダリ×一途
『幼馴染セフレに冷たくされたので、家出します』
で、攻めのロイより人気だった(笑)レクター団長のスピンオフです。
よろしくお願い
致します。
誤字報告ありがとうございます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-13 09:03:20
75448文字
会話率:42%
目が覚めると、そこは昔……雲雀がよく通っていた神々の世界だった———。
かつて親密な仲にあり、酷い別れ方をしたリンとの再会を恐れた雲雀は慎重に行動するも、彼に見つかってしまう。
自分がされた事を思い出すと、リンに嫌悪感しか抱けない雲雀……。
嫌われていると知りながらも、雲雀へ隠さない愛憎を向けるリン……。
またリンと行動を共にする中で、雲雀は神の世界である違和感に気づき始める———。
ノスタルジックでちょっと不気味なダークファンタジー。
純愛です。過去編はちょっと不気味ですが、後に切なくてやさしい感じの話になります
エッチの時は*つけるようにしますが、忘れていたらごめんなさい
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-29 23:17:48
29334文字
会話率:34%
蛇の化身だと言い、紅龍であることを隠して人助けをしながら旅をする紅葉錦(いろはにしき)。
ある日……神の手柄を奪うなと、天の使いが彼女を襲う。そんな時に助けてくれたのは、昔自分に仕えていた鬼狸の青年だった。
〝はじめまして〟で再会をし、ふた
りは其々、互いの残酷な過去まで遡った———。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-15 21:36:35
8143文字
会話率:31%
ある所にかつてその名を轟かせた戦国大名の本拠地があった。現代になって開発が進み大勢の人が移り住んで大きな町になっても、大名家とその家臣の子孫たちは昔と変わらずその地に住み続けていた。主人公はその大名家を支えた忍びの末裔で、その技能を継承すべ
くひっそりと修行している者の一人。
・・・とは言っても大名家とその家臣の子孫たちは町興しとして大名行列をするくらい世間に認知されている普通の人々。
身内のみに伝える当時に編み出された危険な武術の修練をしている以外は、世間と変わらない至って普通な暮らしをしていた。
そんな主人公の住む町で突如として一区画が消滅する事件が起こる。
主人公はそれに巻き込まれ、気付くと異世界に飛ばされていて人間ではなくなっていた。
超常的なモノとは無縁の異世界を、ファンタジーな世界へと変える集団転移。
魔物・亜人に生まれ変わった者と人間のままの者、元の世界での人間関係と新しい世界での関係。
そして異世界の人間とそこで新しく生まれた者たちを含めた対立と共存。
異世界がゲームのような世界になる様子を、魔物に生まれ変わった主人公の物語を通じて一から描きます。
※投稿は超ゆっくりいきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 21:41:43
150541文字
会話率:25%
草凪家は複雑な家庭環境である。
兄、草凪ハルキ(20歳、フリーター)
妹、草凪ミク(16歳、高1)
弟、草凪ハルト(10歳、小5)
の三人で住んでいる。
父は単身赴任中で滅多に帰って来ず、子供達で過ごしている。
父は昔から女運が悪く、バ
ツ2の独身だ。
俺ハルキと、弟のハルトは年が離れているが血は繋がっている。しかし妹のミクだけ血が繋がっていない。
再婚相手の連れ子だった。
その再婚相手、つまり母だった人はミクを置いて一人で出ていってしまった。新しい男が居たらしい。
母方の実家とは縁を切っていたそうでミクは他に頼る所がなかった。
父は女の見る目は悪いが優しく、そのままミクを引き取る事にした。
複雑な環境ではあるが、なんだかんだ三人は仲良くやっていけてる。
父が帰って来れない分、俺が父親役。ミクが母親役をしている感じだ。
そんな仲良い家族だが、秘密にしている事がある。
それは俺がミクの事を性的な目で見てしまっている事だった。
普段無防備すぎるミクが悪い…!
顔ももちろん可愛いが、あのスレンダー微乳…俺好みすぎる…!
なんで風呂上がりに首元がゆるいTシャツで出てくるんだ…!しかもノーブラで!
おかげで自制する毎日だ。
そんなある日、日常が一変してしまった…
☆ 前戯などのエロ描写あり
★ 挿入あり
※乳舐め吸いメイン。前戯止まりが多めです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 21:00:00
27560文字
会話率:33%
どれだけ運命の人に出会えようとも、昔の初恋の相手を忘れることはできないらしい。
最終更新:2025-01-07 18:16:10
9996文字
会話率:29%
可愛いもの好きな可愛い女子高校生と、彼女の犬になりたいヤンキー男子高校生の日常。
無理矢理飼い主にさせられているようで案外楽しんでもいる。
男の喘ぎ声あり
若干女性優位っぽいシーンあり
胡桃沢ひまり
ふわふわキュートな女子高生。
かわいい
ものがすき。犬派。悪意はないけど頭が弱く素直でワガママ。
狗井から飼い主扱いされているのは不本意だけどたまに楽しくなっちゃう。
狗井千影
黒髪ヤンキーな男子高生。
ひまりの犬になりたい。
昔はくるみちゃんと呼んでいたけどいつか狗井になるはずだと思い、ひまりちゃん呼びに変えた。
たぶん胡桃沢千影になる。
pixivにも投稿済み折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 20:36:32
13164文字
会話率:54%
昔々、今をさかのぼること千年前、京の都は平安文化最盛期、かたや地方は武士が台頭するようになり始めたころ、ある日、日本のとある山間部にある小さな村に、突如、雷雲が立ち込め、そこに女性の陰部のような奇妙な形をした時空の割れ目が生じ、異世界より一
人のサキュバスがこの世に迷い込んだ。
それ以来1000年間、代々サキュバスの子孫の淫魔の力を性なる儀式で封じてきた封魔師の子孫である”はるき”と、サキュバス達のエッチな日常を描いた物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 18:20:00
84123文字
会話率:53%
黒き砂塵舞う大熱砂――その広大無辺なる砂漠には人ならざる存在が住まうという。始まりの仔らの気配を感じながらその奥にある黒の聖地を目指す炎騎士マルク・フェルネス。一方で鍛冶師リュウレイと相棒リュウフォンもまた黒の聖地に向かった炎騎士を追いかけ
ながら元姫巫女候補アリステロア王女の行方を探っていた。
黒の聖地に眠る黒の王の目覚め、それは炎騎士を新たなる死闘へと誘う――。
これは遥かなる神代の昔に歴史の闇に埋もれた知られざる物語の一説である……。
――――――――――――――――――――――――――――
――それは歴史の狭間に消えた一人の騎士の物語。
王と姫巫女の物語が伝説なる少し前、そして王の意思を受け継ぎ神と敵することを選んだ始まりの帝が立つよりはるか先――。
歴史に刻まれぬ底知れぬ深い闇の底でうごめく者共がいた――炎王がうち滅ぼした始まりの仔ら、彼の者共の残党とその躯を啖らい原初の民人の娘と契りし人外の者ども。
始まりに在りし始まりの獣――閉ざされた原初への門を探し求め、始原への回帰を望む者共の怨念は地の底から染み出る漆黒とともに再び中原の大地に暗雲をもたらさん。
かくして始まりの怨念に狂った大いなる獣どもの王――五色の王は先の戦での傷をいやすために各地の聖地にその身を沈め、再び殺戮への衝動をその心中に封じつつ目覚めの時を待つ。
これはその命と引き換えに残された炎王の剣を振るい、始まりの怨念に挑んだものたちの物語である――。
――――――――――――――――――――――――――――
炎王リュウシンの戦いから五年後、大陸はいまだ深い混迷の中にあった。
あるものは絶望し、またあるものは己の野心を成し遂げるべく剣を手に取る。まさしく群雄割拠の中原に再び大いなる破滅の影が近づきつつあった――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-02 21:12:44
1625475文字
会話率:37%