アルターポーテンスという異能を持つ椎名隆月は『この世界にいたくない』と願ったものを呼び寄せる術式でクオリア結晶からエネルギーを取り出して運営される異世界に呼び出されてしまう。以降、女騎士シルフィアと日々ギルドから斡旋される仕事で食いつない
でいた。魔宮探索の依頼で手に入れた『読めない本』、それを読めた漂流者の少女、篠原茉莉と出会ったことで幻影ⅩⅦ号機関に属して他の能力者や灰銀製霊装を使う者と交戦しながら、世界に巣食う〈理想卿〉との戦いに身を投じることになる。
『もしも魂に二十一グラムの重さがあるならば、きっと死者はまだ地球の重力に囚われている』
エドワード・スピネル
※能力のフォーマットは、
属性は【漢字一文字】
分類は、
⬛パーマネント型→肉体に機能として宿っている。常時発動。
⬛エンチャント型→性質を付加する。
⬛トリガー型→条件を満たすと自動かつ、遠隔でも発動。
⬛クリーチャー型→異能を使う生物の召喚。
⬛アーティファクト型→能力者専用の魔道具の顕現化。
⬛ディメンション型→空間に作用する。
⬛亜神器型→神話の元ネタになったとされる魔道具群。適合者が扱える。
ex①.属性は【流】
『流転廻廊』
ディメンション型。
空間に作用し、入ったものの軌道を操作する道を創るアルターポーテンス。
ex②.属性は【石】
キュービックムーン
『六面体の威光』
エンチャント型。
石に重力操作の力を付加するアルターポーテンス。
ただし、能力者の意向に関わらず、支配下に落ちた石は必ず六面体の形状をとる。
そんな能力者たちのバトルものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-02 17:09:53
157166文字
会話率:48%
幸福、失望、羨望、願望、苦悩――絶望
地上に降り注いだPandoraと呼ばれる異能力に吞まれた現代、犯罪は激化の一途を辿っていた。
《特殊警備局 Pandora対策課 特殊機動部隊》に入隊した三人の少年少女は
理不尽な世界に抗う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-31 00:00:00
194735文字
会話率:49%
仮想戦記風、異能バトルあり、エロありの冒険譚。
全世界で同時に起きた戦乱の結果、棚ボタ的にアジア太平洋地域の覇者となった架空の国家、「帝国」
国力と比較して、あまりにも広大な版図を守るため、帝国は、反乱、内紛を芽のうちに潰す特殊組織、「情報
部特務科」を結成した。
特務科最年少、両性具有の肉体の持ち主である少尉、上総月京子の奮闘を描くエロチックアクションです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-29 10:46:46
50575文字
会話率:36%
「――あぁ御桜! やっと会えました!」
少女はブランコから勢いよく立ち上がるや唐突に、俺へとその身を投じた。
「んぅッ!?」
次の瞬間。俺の口唇は、お約束のように少女の小さな口唇によって塞がれてしまっていて。
今年30歳を迎える『須
佐納 御桜(すさのう みおう)』は、自宅近くの公園で『舞夜(まいや)』と名乗る少女と出会う。
春先を控えた3月下旬の寒空の下。白いワンピースを身に纏い、妙に戯れついてくる少女の髪は銀髪。彼の知り合いに銀髪の知り合いなど居るわけもなく。
戸惑いと既視感に翻弄されながらも、再び強い結び付きが二人の運命を大きく揺り動かしていく。
~唯美~ 3 ).⑤ 『 黄金色の海 』
「わたしの身体、変じゃないですか?」
「大丈夫。すごく綺麗に成長してるから。」
~佳宵~ 5 ).③ 『 月光浴 』
「お月様と同じくらい綺麗で素敵なお姫様を助けるのに、理由なんかいらないだろ?」
「みおうって、へんなひと。」
~深更~ 6 ).⑪ 『 雪肌 』
「わたしから。みおうにあげられるものなんて、ありますか?」
「“全部”だ。俺は、君の“全部”が欲しい。」
~皆既~ 9 ).? 『 ??? 』
「お前、それ。」
「この力は白羽から受け継いだもの。黒羽を守ってやるための力だったんだ。でも今は、舞夜ちゃんを守るために振るう力だ!」
~??~ ? ).? 『 ??? 』
「…お兄ちゃんは本当に、どうしようもないくらいのバカだよ。」
「5年振りの再会だっていうのに、相変わらず手厳しい妹だよな月虹ちゃんは。」
~??~ ? ).? 『 ??? 』
「“みこと!”」
「テメェ何度言えば分かんだよっ。俺の名前は“みこと”じゃねェつってんだろうが!」
2019年9月1日
ミッドナイトノベルズ(成人向け)へ活動の場を移行折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-25 12:41:29
788031文字
会話率:27%
精霊生産所の管理者たちのアレコレ
固定CP
最終更新:2020-01-24 14:47:14
16421文字
会話率:46%
夏が終わり、人のいなくなった海岸。そこに建つ一軒の宿。そこで清掃婦として働くことになった美鈴は、ここで未曾有の経験をすることなる。奥の書斎にこもる初老の男、海から押し寄せる霧とともに響く謎の音、霧が出た日に起こる殺人事件。やがて、それは人類
滅亡の危機へと発展していく。男達の尽きることのない欲望、隷従することが日常と化した女。白い砂浜は血に染まり、原野に凌辱の嵐が吹く。そして、地獄が口を開けた時、過去は女の何を呼び起こすのか。
ダークでビターな大人の寓話。
第二章、第三章は、かなり際どい表現があります。暴力凌辱耐性のない方はご注意ください。
===================================================================
全年齢サイト(R15)に掲載されていたものを、移転したものです。
全年齢サイトですでに読んだ方がいれば、全く同じものなので、あらかじめご了承ください。
~2016.12.18初出~折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-23 06:00:00
39447文字
会話率:23%
ある日、寝ている内に神界へと呼ばれたルナは、異端だった。
生まれつき、車に衝突されても無傷。刃物で刺されても、火の中に飛び込んだって平気な兎に角『頑丈』な身体を持っていたからだ。更には外見も非凡で、雪のような真っ白な髪とグレーの瞳を持
ち、平凡だった両親とは似ても似つかない絶世の美貌は様々な敵を生み出し続ける。
そんなルナが神界へと呼ばれた理由。それは、女神も知らない方法で行われた『勇者召喚』への対抗策。
「私の世界に来ませんか?貴女が、異端とならない世界に」
優しく微笑む女神。
ルナは最終的に、異端でなくなる魅力に負けて異世界への移住を決意する。
向かった世界で取得したスキルは、元の世界での異能が権能化したエネルギーを体内増幅する【増幅血路】と、害のある自身の変化を無効化する【絶対防御】。加えて、【被虐願望】や【性奴隷】なんてスキルも持っていて…。
これは過去に調教されて身に付いた?ドMな性癖に悩まされる美少女が、【絶対防御】の弱点を突かれて色々されちゃう物語。
※エッチな内容を含むお話には☆(大体5話毎)
※ちょいエッチな内容を含む話しには◇(不定期)
※この作品はその場の思い付きと勢いによって書かれています。
※ちょいちょい誤字脱字を修正しています。
※評価とかブクマとかコメとかして貰えると、私のヤル気が爆上がりします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-16 01:58:45
43690文字
会話率:40%
ごく普通の中年男性・兎之原彪蔵は、ある日突然、悪党とモンスターが跋扈する中世ヨーロッパ風ファンタジー世界に強制召喚されてしまう。その際に彼は『美しく若返った肉体』と『神与(ギフト)』と呼ばれる特殊能力を手に入れる。彪蔵は、美しい外見と何者
をも絶対に眠らせる神与『抗えぬ眠り(スリーピング・スリープ)』を使って、群れなす怪物や世にはびこる悪漢どもを成敗し、性悪で屈強な異世界美女たちを次々と(性的に)屈服させながら、欲望全開イージーモードで異世界の旅を続けていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-31 20:00:00
182485文字
会話率:27%
超常の存在にとって人間とはいかなる価値があるのだろうか。
人間の姿を持ちながら己の正体に気付いてしまったそれは何を考えるだろうか。
宇宙そのものさえ超越したそれにとっては、世界自体が単なる玩具なのかもしれない……
筆者より
旧タ
イトル「単なる中二病かと思っていたら本当に異形の邪神だったJC2の怪異譚」のカクヨムバージョンを基にして連載を始めました。
アルファポリスでも同時連載します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-25 18:00:00
1008779文字
会話率:29%
可愛いものに目がない文学少女・リリカは、親友・マキエと通学路を歩く途中、偶然にも、人間界へと派遣された妖精・ノルンと出会う。折しもリリカ達が住む都内西方、緑山市を中心に『連続失踪事件』が多発しており、被害者女性の中には以前と言動が変わって
いたり、夢遊病のような症状まで起こすケースもあるという。怪奇事件の裏に、魔法犯罪者たちの影あり。妖精ノルンから魔法事件の真相を知らされたリリカ達は、「協力してくれたら、願い事をなんでも叶えてあげる」という条件に誘われて、事件解決の協力に乗り出す。そんな彼女たちを待っていたのは、リリカにとって大の苦手なエッチなお仕事!? 女子トイレの個室オナニーに、体育倉庫の性的遊戯。幻覚魔法を安全に解くには、被害者女性をイカせるしかない。やがて捜査活動を進めていた3人は、学園敷地から更に西、樟(くすのき)連山に建つ『見知らぬ電波塔』の存在に気付く……。
♦あらららら? 2019/12/19累計ユニークアクセス数2000ピッタリ! ありがとうございます。嬉しいと同時に、キリのいい数字なんて、なんかちょっと得した気分です。
※全年齢対象にて、他3作品を同時投稿折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-21 19:00:34
139383文字
会話率:30%
白いドレスに身を包んだ少女。ブロンドの髪がほっそりとした腰まで伸びており、窓から入る陽の光を受けて、金色の光をより強く放っている。白い肌がより際立って見えるのはそのためだろう。
美であることへの憧憬や、嫉妬など抱くことができるはずもない
。とても手の届く次元に存在すると思えない。格の違い、なんて言葉はこんな時に使うのだろう。
全てを総べる神がいるのなら、神はこの少女には持てる力と愛を惜しみなく捧げたのだろう。唯一、不治の病に侵されていることは、あまりにも完璧に注いだ愛が生んだ歪かもしれない。しかし、それすらも寵愛に思える。薄幸な少女は、それ故に美しかった。大きく見開かれた物憂げな碧い瞳は、万物が散り際に光らせる美が宿っていた。それが常世の者ではないような容姿をかえって助長させている。
※本文より抜粋
☆国同士がいがみ合い、多くの犠牲が出た時代。
死神と蔑まれる少女兵士アヤメは薄倖の皇女、クリステルの護衛を命じられる。
惹かれあい、愛を誓った彼女たちは苛烈な運命と残酷な世界へ挑む。
アダルトな表現のある話にはタイトルに★をつけさせていただきます。
※お姫様と少女兵士のゆりんゆりんな話です。
※エロ要素少なめなのでご注意ください。ただし絡みのシーンはエロく書きます。
※エロすぎ! 加減しろバカ! と警告を受けて「なろう」からお引越しです。「なろう」にも同タイトルのものを掲載しております。
※あまあまなもう一つの物語、「百合っと皇女の猫」も「なろう」に投稿しておりますのでよろしくお願いします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-18 19:04:58
638996文字
会話率:43%
異能学園生徒会。
それは異能戦闘に長ける者や異能技術者を目指す者達の中でも、選りすぐりの優秀者ばかり。
そんな生徒会において現在唯一の庶務でありながら、戦闘においても技術においても芳しくない成績を残す生徒。
彼は、侮辱と軽蔑を
込めて木偶の的と呼ばれていた。
だが、彼は気づいた。気づいてしまった。己が能力の非常識さに。
神が与え賜うた異能は彼の周囲を変え、優しき少年だった彼の心を変え、邪悪に塗り替えてしまったのだった。
はい、作者のあかしま砂丘です。
この作品は今はまだ企画を作ってる段階の別作品の息抜きに書いてるものです。
だから更新は不定期だし、
あ、その別作品はタイトルは決まってますよ。、
《綴れば綴るほど、進む世界》
って言います。全年齢ですよ。
本気で設定を練ってストックも作りたいので、少なくとも1年はかかりません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-12 12:06:06
1443文字
会話率:12%
ガキの頃に見たインド魔術。笛の音で自在に操られる縄を見て、インドに渡り縛術の法を会得した男。今は隠居生活を送りながらも今だ現役の男は、自分の息子の嫁に羞恥の限りを尽くすべく息子の裏取り引きをして、日々嫁の綾を調教するべく勤しんでいる。男の妻
は筋金入りのドマゾな元AV女優。妻は妻で息子の嫁を‥‥。息子は息子で‥。
世界平和や地球温暖化等には全く興味が無い、女を縄で縛る事を生き甲斐とする、変態中年親父と変態妻の御話しです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-02 15:04:53
68103文字
会話率:43%
ある日、義妹たちと義母に迫られセックスしてしまったときから才藤陸の人生は変わった。なぜか次々と女性たちに迫られてハーレムを作ることになったのだ。
どうやら陸には「女性の性欲をコントロールし、女体を自分の思うままに調律する」異能が備わっ
ているらしい。
しかも、その異能は定期的にセックスしていないと制御できない。陸はしかたなく片っ端から女の子たちと快楽調教エッチしながら、あくまで異能抜きで片思いの少女を落とそうとする。
たくさんの女性を快楽調教して都合よくエッチする「ハーレムルート」と、手をつなぐのもドキドキの「純愛ルート」が同時進行! 陸の青春はどっちだ?
注)予告なく情報をいじって混乱させてしまったら申し訳ありません。これは本来、隠しておいて後出しにするつもりだった情報をインパクトとわかりやすさを考えてタイトルとあらすじに書き込むことにしたもので、話の内容に変更はありません。今後とも作品をよろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-25 06:00:00
61124文字
会話率:54%
B106cmJカップ──15歳にしてそんな規格外の大きさのおっぱいを持つ少女・スイカは、過去に男に襲われたトラウマを抱えていた。以降、男に対しての恐怖と嫌悪感故に、告白をされても頑なに断り続けていた。
それと同時に、心の底からはこうも願っ
ていた。おっぱいだけでなく、自分自身の全てを好きになってくれるような人と出会い、"普通"の恋愛をしたい──と。
「おっぱいを揉ませてください」
そんな中でスイカが出会ってしまったのは、こんな頼みを平然と言って来るラワヤという少年だった。
こんな奴を好きになるはずがない。ラワヤは自分の最も嫌悪する部類の男だった。
……しかし、ラワヤは"普通"ではなかった。おっぱいやおっぱいを揉むことに対する拘り、極めつけに自分がどれだけ傷つこうとも守ろうとする姿を見せつけられ──遂にスイカはラワヤに恋をする。
おっぱいを通して出会い、おっぱいを通して絆を深める。
ラワヤとスイカの"普通"じゃない恋愛が始まろうとしていた。
☆ のついているお話は挿絵がございます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-23 01:07:56
61080文字
会話率:39%
『ハッハッハッ』と言う口癖が特徴の数学教師西キノウは、テレポートを使いこなすテレポーターである。しかし、ある事で異世界に自ら転移してしまったのだ。
現実世界での超能力の行使は法律で厳しく取り締まられている。せっかく授かった異能の能力も使え
ず、妻との相手も少なくなり、退屈な生活を送っていた彼にとって異世界転移は心踊るものばかりであった。そして、彼は自分の超能力を使い、魔法世界で待つ困難に立ち向かう。そして、異世界で嫁とイチャイチャしていく事を決める。
(注意)
性的描写の激しい回には♡をつけています。
基本的に御都合主義的展開です。
主人公以外もエッチします。
主人公以外の人間も異世界転移します。基本的に超能力者です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-22 08:20:52
30003文字
会話率:35%
夜毎同じ夢を視る。
雪を照らし出す月の光の下、朱い椿の花に埋もれるように落ちている首。
「もう遅い。わたしたちは出逢ってしまった。この呪縛からは逃げられない」
ある日恭一の前に現れた美しい兄弟。
その兄蘆屋怜司は、夢の中の首の顔に瓜二つ
だった。
遠く遡る平安の世の記憶の意味するものとは。
絡み合った糸が解けていったとき、再び悪夢は繰り返されるのか――。
※アルファポリスでも連載中。ブラウザで読みやすいように字下げをせず、空行を設けています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-19 17:00:00
103221文字
会話率:35%
和風伝奇、ロリババア、エロ、グロ有〼。
最終更新:2019-11-16 17:13:07
29338文字
会話率:41%
生まれ持ったささやかな異能が原因で、学園カースト最下位のいじめられっ子として生きてきた黒瀬優斗は、ある日いじめっ子ギャルたちと共に異世界に召喚される。
勇者として選ばれたギャルたちは強力な『ギフト』が与えられるが、たまたま召喚に巻き込まれた
彼には何の特殊能力も与えられなかった。
魔王の内通者の濡れ衣を着せられて王城を追放された優斗は、やがて異能を開花させて異世界で成り上がり、元クラスメイトのギャルたちを性奴隷にして復讐するのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-10 22:02:11
67386文字
会話率:39%
失業した挙句アパートまで全焼で全てを無くした花那。ネットカフェで過ごそうかと歩いていたら、作家、森咲 律のサイン会に行き当たる。いつも持ち歩いている小説の作者のサイン会。サイン本、ネットで売れるかも…と思い行列に並ぶけれど、直前で、それは作
家に対しても作品に対しても失礼だと思いなおす。ただ、サインをしてもらったら、明日から職探しを頑張ろうと思っていた。本を渡す時触れた指先。その手を腕ごと掴んだのは森咲 律本人。彼は花那の腕を掴んだまま離さない。離して欲しいと言う花那の言葉など聞く耳を持たず、ただ、真っ直ぐに見つめてくる。周りの出版社やマネージャーのような人達に説得されてようやく離してくれたものの、視線は花那を見つめたまま。しかも、話しがあるから待っていて欲しいと言われる始末。
話す事など無い花那はその場から離れようと試みるも、何だかガタイの良い人達に囲まれてコーヒーを飲む事に…。
再び現れた律は花那を自宅に連れて行く。律の自室の寝室に放り込まれ怯える花那に律はただ一言
「服を脱げ」
と言い放つ。
恐怖で震える花那はブルブルと首を横に振る。
「脱がせろと言う事か」
と花那のシャツに手をかける律に
「違う!!!」
知らず知らずのうちに流れていた涙に濡れた瞳で睨みつけて、伸びてきていた律の手を払いのけた。
「私にっ…触らないでっ!」
急な展開に頭の中が追いついていない。けれど、貞操の危機だと言う事は分かる。
作家、森咲 律。
知らない人はいない。
出す本は全てベストセラー。
映画化、ドラマ化、舞台化された作品は数知れず。
切ない作風に女性ファンが多く、作者本人がイケメンだとネットで話題になっていた。
イケメンとか関係無く作品のファンだった。
純粋に彼の文章が好きだったのに。
こんな傍若無人な人だなんて!!!
22年間守って来たわけでもない処女だが、こんな形で失うのは嫌だ!
いきなりこんな事をされるなんて、意味が分からない。
段々と腹が立ってくる。
金無し。職無し。家無し。彼氏無し。
不幸だけが盛り沢山な人生なんてウンザリだ。
「いい加減にして!」
今日、色々あったからなのか。
朝から何も食べていなかったからなのか。
今がショック過ぎたのか。
目の前が真っ暗になって意識を手放したのが、唯一洵に出来た抵抗だったのかもしれない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-10 00:34:00
345文字
会話率:0%