「普通を演じる」ことに耐えきれなくなった芳雄に、ひょんなことから直球の恋が舞い降りる…。
☆全編受視点☆
大学卒業を控えた米浦芳雄は、自分がゲイであることに思春期から気付いていた。その欲情を抑えられずに、通学電車の中で寝た振りをして
、年上の男性の手に触れることによって自分の存在を確かめていた。
ある日、大阪出身である友人の石田俊介が仲間を誘って東京から大阪まで車で行こうと言い出し、サークル仲間の中川正志と、芳雄が密かに憧れを抱いていた斎藤拓也も行くことになった。車中や大阪観光では、女好きな斎藤や色気のない中川に何の喜びも感じられずにいたが、石田が親切にしてくれることに、芳雄は自分への恋愛感情ではないかと期待してしまう。
東京に戻った後、芳雄は石田の気持ちを確かめたくて、思い切って石田に気持ちを聞いてしまう。石田からは、「恋愛感情はない。真っ当に生きた方がいい」と冷静に言われてしまい、芳雄は、ゲイである自分が嫌になる。
抵抗のあった出会い系サイトで、ついにゲイの出会いを開始することに。知り合いだった美容師の島谷啓太からメールが届き驚く。会ってみるとやはり本人で、その夜、芳雄は初体験を経験して付き合うことに。その後、バイト中の斎藤に、芳雄と島谷が一緒にいるところを見られる。
後日斎藤から、島谷とはどういう関係かと聞かれ、斎藤自身も島谷と知り合いだということが分かる。
芳雄は島谷にそのことを早速確認するが、思いもよらない話を聞かされ・・・。
それは、芳雄と斎藤の「本当の想い」をぶつけ合う幕開けだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-18 22:00:00
131472文字
会話率:58%
東京の医大に通っている瑞紀は、自他とも認める貧乏学生。この春、2年に進級したものの、講義は難しくなる一方で、成績は青息吐息だった。20歳の誕生日、友人に誘われて飲みに出かけた瑞紀は、許容量を超える酒を飲んで酔っ払い、翌朝ラブホテルのベッドで
目覚める。見知らぬ男の腕の中、双方とも素っ裸という、あり得ないシチュエーションで――。環と名乗った男とは、その場で別れ、もう二度と会うことはないだろうと思っていたのだが……。ボーイズラブ小説です。(※第2部連載中)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-10 20:20:22
668865文字
会話率:40%
順風満帆な人生を送ってきた川端聡は、就職活動が上手くいかず、激務で有名な不動産会社ユアハウスに入社する。仕事に慣れてきた頃に、同期の野村の自殺現場を目撃してしまい、精神的なバランスを崩して、休職することになる。
川端の休職と同時期に、両親
は沖縄移住を決行する。川端は数ヶ月間東京で大学時代の友人山下とルームシェアするが、復職も転職もままならない精神状態が続き、両親を追って沖縄に移る。沖縄の両親との生活もまた閉塞感があり、川端は那覇のホテルに一ヶ月滞在することにする。そのホテルで、マッチングアプリを使ってユイ(小川有為子)と出会う。ユイはホテルで自殺未遂を起こすなど、川端以上に不安定な精神の持ち主だった。
ユイの勧めで、彼女の父親のSHiN(小川俊哉)が創設したWOFFというカルト団体に入り、川端はセミナーを通じて新しい自分に目覚めていく。勧誘活動で成果をあげた川端はリーダーポディションに大抜擢されて、シェアハウスからWOFF BASE(WOFFの本拠地)に住処を移す。
WOFF BASEで、川端は脱退するメンバーに対して電気を用いた拷問が行われていることを知る。悩んだ末に、雑誌記者の大谷にその事実を告発する。雑誌への記事掲載と同時に、沖縄県警による家宅捜索が行われる。しかしWOFFは完全に証拠を隠滅していた。真っ先に疑われるのは新参者の川端だったので、彼はその日の夜にWOFF BASEから脱出を試みる。駐車場でユイが待っていて、彼女の車で沖縄の北部へと逃亡する。空港もフェリーもWOFFの監視下にあった。厳しい状況の中で、川端は沖縄から東京に戻るために、政治団体RIMの我那覇に連絡をとる。RIMは沖縄独立を訴え、テロによって独立を実現しようとしており、その計画を以前川端は我那覇から聞いていたのだった。彼らの計画はRIMの武力で吉の浦火力発電所を制圧し、沖縄本島の送電網を人質にとって、日本政府と交渉して独立を承認させるという無謀なものだった。川端は我那覇から拳銃をもらい、RIMのクーデター決行日の沖縄大停電の混乱に乗じて、WOFF BASEに突入する。そしてSHiNを人質としながら、那覇空港へ向かう。路上で一晩を明かした後で、川端とユイは始発便に乗って、東京へと脱出する。
(※この作品はカクヨムにも掲載しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-10 14:43:51
151487文字
会話率:65%
昭和七年。
豪商だった実家が破産し、没落。
父と兄を相次いで亡くした律は場末のカフェーの
ピアノ弾きになり、病床の母と暮らしていた。
貧困にあえぐ律の前に、
かつて律付きの下男だった水嶋聖吾が現れて……。
昭和初期レトロ浪漫BLです。
*この小説は『カクヨム』にも掲載しています。
(こちらはカクヨムにアップした分の改稿編です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-25 21:00:00
53885文字
会話率:19%
夏休みになり、東京のお嬢様学校に進学した妹が実家に帰ってきた。
久々に会った彼女は、とても綺麗で、魅力的な女の子になっていた。
※義妹と結ばれてエッチなことをする話です。
最終更新:2020-09-25 18:07:41
19769文字
会話率:41%
大手スーパーマーケットの本社勤務で、システム担当の正社員として働く高守蓮。そのスーパーのお客様相談室にオペレーターとして派遣されている深谷壮一。
それぞれの事情で東京を離れ、地方都市で暮らす事になった二人が出会い、日常の中で愛を深めていく─
─。
愛を知らないバイセクシャル×他人が怖い冴えないノンケ。王道ものではありませんが、最後はハッピーエンド。20.9.13 60話(全68話)で本編完結しました。9.22 番外編の4話投稿し、全72話で完結しました。
※21.6.28プロローグを前後編に分けました。内容に追加、変更はありません
◇章が冬に入ると、目に見えて地雷が増えます。
※※※※※
・後半はリバ、レイプ、無理矢理、処方薬依存、アルコール依存、虐待、など地雷多めです。レイプは元彼による性行為の強要です。ご注意ください。犯罪行為を推奨する意図はありません。
・攻めはリバ設定で、受けに回る描写(本命以外有)とレイプ回があります。
・攻めはバイセクシャル設定ですが女性との絡みは無し。
・☆印は性行為がある回、他も予告なく始まる事があります。
・三人称攻め視点。たまに受け視点に変わります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-22 00:00:00
290146文字
会話率:53%
東京から転勤してきたばかりなのに、業績悪化のため三ヶ月で事業所閉鎖。とんぼ返りをするハメになった僕に、同僚がお土産をくれるという。(ノベルデイズ併載)
最終更新:2020-09-21 19:15:58
1905文字
会話率:43%
月森椿(つきもりつばき)は一度東京へ出たものの、わけあって地元に戻りひっそり暮らす公務員。(25)
偏見のある田舎町で、ゲイバレを恐れて生きている。
そんなある日、ひっそり具合が気に入っていた戸籍課から一転、人と接する商工観光課へ異動にな
る。
その上都会から来た婚活コンサルタントと一緒に街コンを手がけることに。
しかも彼、早坂晴臣(はやさかはるおみ)(24)は愛されるオープン・ゲイだった。
ぐいぐいくる晴臣がいると自分もゲイバレしそうで落ち着かない。
かくなる上は微妙に失敗して逃げ帰ってもらおうと、策を弄する椿だったが――
太陽属性攻×面倒くさ可愛い受の、地方城下町BLです。
※エブリスタさん・アルファポリスさんにも掲載中です※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-11 20:26:09
101565文字
会話率:34%
二十二歳で一人暮らしをしている小田切雅彦は、ある理由で生きる意志を失い半分引きこもり状態だった。
十二月の寒空、雅彦は二人の家出女児と出会う。目の前で幼女の華耶が倒れてしまい雅彦は救急車を呼ぼうとするが、少女の蓮穂から警察や病院は嫌だ
と拒絶される。
緊急処置として仕方なく雅彦は自分の家で介抱をしたが、華耶が回復すると直ぐに追い出した。
その後、東京は何十年振りかの大雪に見舞われる。さすがにいないであろうと思っていた雅彦の目に、未だ帰らぬ二人の姿が映った。
家へ戻るなら死んだ方がマシだと言う蓮穂の目に既視感を覚え、雅彦は事情があると察した。
時間が経てば二人は帰るだろう、見つかって自分が逮捕されてもいいと、雅彦は軽い気持ちで再び匿うことを決める。
だが、この行動によって雅彦の止まっていた時計の針が進み始める。
二人が家へ帰らぬ理由や、抱えている闇。
雅彦が引きこもっている理由、過去と本当の想い。
全てが明らかとなる、奇妙な共同生活が始まった。
この作品はLINEノベルでも掲載しています。(8/31でサービス終了)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-31 19:29:08
145479文字
会話率:36%
"魔装令姫"マルティナ
〜獣に堕ちる町〜
東京都S区夏響寺、ほかのどこかと何もかわらない平和な地上が流れる町、日夜、思うがままに力を振う悪しき怪人「バイラス」が暗躍していた。しかし、光を守護を得て、人々の為に戦い続ける
正義の魔法少女達も存在した。両者は互いに戦い続け、今日も夜の空に戦いと、悲鳴が人知れずこだまするのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-27 21:56:48
27761文字
会話率:56%
セミが鳴く季節。
子供のころから大好きな季節。
子供のころの夏は、
午前中に学校のプールへ行き、帰ってきて、お昼ご飯を食べながら愛の劇場を見る。
少し昼寝した後、友達と田んぼの周りで鬼ごっこ。
17時の鐘が鳴ると同時に、解散。
帰路につく
途中、目の前に広がる一流の画家が描いたような夕焼け空に惹かれてしまい
早く帰らないと怒られるのに、少しだけ田んぼの端に座って、セミをBGMに考え事をする。
この時間が人生の中で一番好きな時間。
「明日はあの子を誘って遊ぼう」
子供のころから東京に憧れていて、就職と同時に上京。
故郷と比べると東京(ここ)の暑さは異常。息苦しい暑さ。
でも、やっぱりこの季節は好き。
東京(ここ)で聴くセミも観る夕焼けも好き。
はっきりとどう違うか分からないが、故郷で聴くセミと観る夕焼けとは違う気がする。
今も相変わらず、考え事をする。本当にこの季節はよく考え事をする。
今はあの人の事を考えてしまう。
3年前はあの人の事を考えていた。
上京したてのころは、私を一番大切にしてくれた人の事を考えていた。
夏って人を大胆にさせる季節だと思う。
夏って哀愁に浸らせる季節だと思う。
夏って過ちを犯しやすい季節だと思う。
不倫や浮気を題材とした作品って
舞台が夏であることが多い気がするがきのうせいだろうか。
あの人の事を忘れたい。
今、目の前にある幸せだけを考えて生きたい。
貴方は毎日大切な人だけを想い続けられますか。
これもすべて夏のせいだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-23 17:05:16
578文字
会話率:24%
何の面白みもない田舎の中学校に、東京から転校生がやってきた。
無愛想で物憂い雰囲気の転校生:桐葉悠絃に、やんちゃな主人公:杉本透は興味を惹かれる。
理性も感情もすっ飛ばし、本能と勢いのままに肉体関係を結んだ二人。年相応に精力旺盛な杉本
はもちろん、性に疎かった桐葉もまた、初めてのキモチイイコトにハマっていく。
やがて大人になり、桐葉と再会した杉本は、あのころ置いてきぼりにした感情を取り戻そうと奔走する。ハッピーエンドです。
※はR18シーンのある回です。
アルファポリス、エブリスタ、フジョッシーでも連載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-22 14:35:34
109981文字
会話率:61%
就活がうまくいかず、何もできない・何者にもなれない自分に嫌気がさした大学生の間宮凪は、新しい人生を送るために退学して、なんの計画もなしに勢いで上京する。
アパレルで働く円山環は、街中でキャッチに絡まれている凪を助け、彼女の事情を聞いて、自宅
に来ないかと提案する。
憧れの東京での日々。一つ屋根の下、ドキドキの止まらない共同生活。
自分が見つけた、誰にも渡したくない大切な存在。
世話焼き腹黒甘やかし屋が、人生を捨てて自分を変えようと頑張る女の子をベタベタに甘やかして取り込もうとする話。
サイドストーリーなどは→https://novel18.syosetu.com/xs6109a/
※エロシーン予告しません
※加筆(誤字脱字修正etc)修正はしょっちゅうします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-21 22:31:43
86477文字
会話率:57%
結成してすぐに一世を風靡した大人気お笑いコンビ"JOULES"
ツッコミ:高橋俊介(攻)-183cm ボケ:高松裕二(受)-178cm
これはシュンとユウ、二人の第二の人生の物語である。
彼らには下積み時代なんて
ものは無く、瞬く間にスター街道を駆け上がっていった。
破天荒な芸風に男子は憧れて、スタイルの良いルックスに女子は心を奪われた。
カリスマ的人気に支えられて30年以上もの間テレビのトップに君臨し続けた二人だったが、コンビ結成35年目に彼らはテレビから終わりを告げられる。そして不幸は続き、二人同時に妻を亡くしてしまう。交通事故だった。特に裕二の落ち込み様は激しく、葬儀の後に家で自殺を図るがすぐに俊介たちに発見され一命をとりとめた。裕二が心配になった俊介は、東京を離れ地方で療養をしようと提案する。
二人暮らしの中で少しずつ心に変化が芽生えて―――――
その後二人はどうなるのか、また変化した二人を芸能界が放っておくのか。
※この物語はフィクションです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-21 18:00:00
561文字
会話率:0%
かつて東京競馬場と呼ばれた場所は、今は東京競獣場と呼ばれていた。
ミミツキと呼ばれる少女たちは競走獣として、競獣場を駆け抜ける。
勝った先に。負けた先に。何が待っているか知らないまま。
あるいは、知っても尚――。
最終更新:2020-08-14 00:29:38
5214文字
会話率:20%
上條 真也は、あさひ証券の専務取締役 兼 大阪支社長で、現在は大阪に単身赴任中。
ある日、一人暮らしのマンションに戻ったら、妻の紗香が東京から来ていた。
大学を卒業した一人息子の大地がこの春からあさひ証券に入社したので、これからは家族のため
に生きるのではなく、自分のために生きたいと言う。
それって、つまり……おれと離婚したい、っていうことか⁉︎
※最終回まで毎日午前10:00に予約投稿します。
※ ストーリー重視のためR18は保険で、R15とR18の間くらいのお話ですが、リアルさは追求しているつもりです。♡の回がR18(もどき)となります。(ベリーズカフェおよびエブリスタより♡度を上げて掲載しています。)
※作品に登場する公的機関・会社・団体等に関することはすべてフィクションです。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-10 10:00:00
64325文字
会話率:26%
異世界から帰還した勇者達、その数凡そ1,000人。
近代兵器ですら太刀打ち出来ないバケモノと化した勇者達は思いのまま振る舞い世界を混乱に導く。
そんな最悪の時代に生まれて、三等市民として奴隷と変わらない人生を余儀なくされた主人公。
その彼が得た権能は"デスペナルティ"。
その効果は、殺すたびにレベルも能力も、女ですら奪い取れるぶっ壊れ性能。
混沌とした世界に蔓延る勇者達を狩る為、今日も東京の中心にポッカリと開いた暗い穴の奥で、獲物を待ち受ける。
※ノクターン初投稿です。
※主人公は名乗りません。
※主人公はエルフや獣人など人間以外をボロクソに言います。(事情あり)
※寝取りや陵辱などは相手の心をへし折る一要素です。(乱暴します)
※書き溜めないのでゆっくり投稿です。
※なろうで短編として書いたモノを、細かい設定含めて大幅に修正しました。
※胸糞悪い話が多いと思うので、感想は受け付けないにしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-08 20:29:10
57953文字
会話率:36%
京太郎とアスカの物語。
最終更新:2020-07-28 14:05:58
169814文字
会話率:0%
憧れの南の島、沖縄・八重山。
東京で大学生活を送る優斗は、夏休みを利用して、離島の民宿で住み込みのアルバイトをする。
その宿で暮らす黒人系ハーフのタイガと、ひょんな事から体の関係を持ってしまう。
元来ノンケで遊び人のタイガに心を揺らされなが
らも、美しい自然の中で育まれる関係は……?
八重山の離島のお話なんですが、この島は実在してませんので悪しからずw
タイトルの『かなさんどー(愛しいぞ)』は、人気の民謡歌手の有名な曲です。
『俺がお前を想っていることを忘れるなよ』と繰り返す、実に優しいいい歌です。
CMソングにも使われているので、どこかで聞いた事があるかもしれないですね。
サブタイトルも全て、八重山の民謡からつけてあります。
機会があったらぜひ、聴いてみて下さいね。
※pixivノベル大賞~2020S pring~ 一次審査通過作品
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-22 19:00:00
60718文字
会話率:24%
黄泉國(冥界)より脱するべく必死に走る武士と、それを誘う巫女姿の真希奈。
からくも鬼女達の手から逃れ、現世に生還した武士だったが、真希奈は武士を逃がした咎を主の伊邪那美から受け、目付役の弟・杏樹と共にに現世に追い堕とされてしまう。
真希奈
が黄泉國へ戻るためには、千の魂を獲らねばならない。転生し、現世の磯に打ち上げられた真希奈は、海辺の村の名主親子に救われ、龍神の姫様と崇められる日々を送る。
しかし追い堕とされた時に別れた杏樹は、京の都ですでに魂を獲るべく暗躍していた。
黄泉國の代理人・都志子に促され、京へ上る真希奈。そこで出会ったのは、かつてその魂を救った武士・十朗だった。思わぬ再開を果たした真希奈は、十朗が心酔する志士・坂本龍馬の意志に触れ、十朗とその兄・慎蔵と共に龍馬を助けるべく働き始める。
一方、杏樹は始めは尊皇攘夷派と、次には新撰組と行動を共にし、着々と魂を集めてゆく。真希奈も龍馬の助けになるべく魂を獲り、十朗とは次第に惹かれ合う。
しかし仕置きにしくじった真希奈が斬られ、慎蔵らに助けられたものの敢え無く絶命。
十朗は狂おしく嘆くが、不死の巫女である真希奈は、無事に蘇生を果たす。それを目の当たりにして、驚喜する十朗。やがて二人はわりない仲になるが、一方で幕吏の手が龍馬へと伸びていた。二人は寺田屋で襲撃された龍馬を救出し、共に西郷隆盛の庇護を受け、薩摩藩邸に匿われる。
難を逃れた龍馬は、薩長同盟を締結させるべく奔走。真希奈も陰に日向に十朗と共に働き続けるが、大政奉還の偉業を成し遂げた直後、龍馬は呆気なく暗殺されてしまう。
失意の十朗は真希奈に励まされ、官軍と共に江戸へ侵攻。同じく江戸に居を移した真希奈は、雨の上野山の戦場で十朗と再会。しかし求婚する十朗に、「この世成らざる者は、人とは結ばれてはいけないのです」と、悲しい別れを告げる。
そして月日は流れ、西南の役で最後の戦いに赴く西郷を、真希奈は万感の思いで見送る。
しばらくして真希奈は、かつて自分を迎え入れてくれた、海辺の村へと戻る。変わらぬ村人達からの畏敬の念に感謝しつつ、世話になった名主の臨終を見届け、再び魂を獲るために杏樹と共に東京へ行く。
いつの日か黄泉國へ帰れるまで、真希奈の現世での試練は続く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-12 13:25:30
106865文字
会話率:45%
東京郊外の多摩丘陵に住む中学三年のエリナは、イギリス人の父と日本人の母とに生まれたハーフの少女。思い切り外人顔の妹と違い、やや大人しめなタイプの彼女は、自転車で本屋に行った帰り、多摩川沿いの道でアクシデントに見舞われ、通りかかった辻と言うぶ
っきらぼうな中年男性に助けられる。
辻は自転車ショップの店長で、エリナの壊れた自転車の代車に、店のデモ車である〈リドレー・ナイツ〉を貸し出す。そのスポーツサイクルの魅力に、急激にはまってゆくエリナ。しかし辻との初練習走行で、法規無視を繰り返したエリナは究極のダメ出しをされ、酷く落ち込む。
父に諭されたエリナは自転車の法規を勉強し直し、辻にもう一度練習するチャンスをもらい、何とか合格点を与えられる。第一志望の高校に合格すれば、リドレーを買ってもらえる約束にモチベーションを高め、それが功を奏して受験勉強にも身が入り、エリナは翌春無事に公立光陽台高校に合格する。
エリナは光陽台高校で、女子自転車同好会を作ることを決意。同じくハーフのマリン、その幼馴染みの由紀、由紀が紹介した佳那恵の三人を仲間に引き入れるが、発足の条件である五人まであと一人足りない。
仲間募集ちらしゲリラ戦術を、生徒会長の香澄に咎められたエリナは、彼女を懐柔する作戦を実行し、書記の美羽共々引き入れに成功。晴れて女子自転車同好会を結成し、多摩丘陵で練習に励むエリナたち。
スポーツ自転車を通してのルール、マナー、モラルの遵守に始まり、様々なスキルを積み上げて、フィジカル、メンタル両面で逞しくなってゆく。
そんな彼女たちに辻は、五月末に年一回開催される自転車イベント、〈東京ロード〉への参加を打診。メンバー六人でそれぞれペアを組み、四時間エンデューロへのエントリーを決める。
イベント当日は生憎の雨模様だったが、多摩丘練で培ったノウハウを駆使して善戦。
レース中に出会った、ベテランサイクリストらに翻弄されつつも、初心者ながら女子の部で全員十番台へ入る健闘ぶりを見せる。
初イベントも終え彼女らを褒める辻に、同好会顧問への就任を懇願するエリナ。
その承諾を得たことによって、更なるステップアップへの期待に、胸を膨らませるエリナたちだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-29 00:00:00
827857文字
会話率:51%