高宮篩(たかみやふるい)が改心した。
いや、こんな言い方をすると、あたかも彼女が完全に人間としてマトモな部類になったかのように聴こえるが、彼女の本質は何も変わらない。
相変わらず、我儘で、自分勝手な、利己主義(エゴイズム)の権化である。
それは、彼女が少なくとも、自分を愛さない人間がいるという事実を、納得はしないまでも受け止められた、という事である。
端的に言うと、僕への強引なアプローチと、それに伴う性的な、或いは殺傷を伴うような暴力がなくなった。
……いや、マジの話なんだってこれ。
アイツ、僕一人を籠絡するために処女喪失してまでレイプしてきて、挙句の果てに僕に彼女がいる事実(そのタイミングでは事実誤認だったんだが)を目の当たりにして嫉妬で狂って(元々狂ってるが)、ナイフで刺し殺そうとしてきた女だぜ?
冗談キツいよな。
まぁ、そんなとんでもねえメンヘラでヤンデレでサイコパスな彼女だったが。
少なくとも、それぞれの要素が2割程度は薄まって、『話せる』奴にはなった、と思う。
しかしそれは、意思疎通が可能、というだけである。
彼女は、どこまでも、高宮篩だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-14 09:03:31
3280文字
会話率:37%
高宮(たかみや) 篩(ふるい)は、一言で言えば、自己中心的な女だった。
いや。
彼女について、一言で語り切るのは難しい。
恐らく僕が彼女と向き合って、一番印象深いパーソナリティが、便宜的に言えば、利己主義(エゴイズム)の権化である、というポ
イントだから、一言で言うとそうなる、というだけなのだろう。
だが彼女の内面はもっと複雑で。
複雑怪奇だった。
女性として、というレベルを逸脱した、人間としての異常さを感じる。
関わってはいけない。
僕の本能がそう告げていた。
――しかし、彼女の強引な辣腕は、僕を籠絡していく。
僕の意志など、お構いなしに。
三十路(みそじ) 兼嗣(かねつぐ)くんは、私の初恋の相手になるのではないだろうか。
私は、らしくもなく乙女のように心をときめかせていた。
高宮家の跡取り、長女として、厳格かつ、ありとあらゆる英才教育を施された私。
男性とのお付き合いなど、望むべくもなく。
ただ、こうしてクラスの男子を奴隷の如く引き連れ、取り巻かせ、諂(へつら)わせ、傅(かしず)かせ、阿(おもね)らせるのが限界。
それはそれで快感ではあったけれど、退屈極まりない。
誰もが同じような顔。
誰もが同じような反応。
私の『勉強が出来て、運動が出来て、とても美人なお金持ちのお嬢様』という、外側しか見ていない人たち。
つまらない。
くだらない。
そんな私の前に、初めて現れた男。
私に興味を示さない、人間のオスとして欠落した、異常な男子。
私は最初は彼に、施しのような、優しくしてあげようというような気持ちでアプローチを続けていた。
しかし、彼はいくら私が甘く優しく、恋人のように接してあげても、ただただ、素気無(すげな)く私を袖にするばかり。
こんなのは初めてだった。
最初こそ、屈辱的で、理解不能で、意味不明で、何なのだ、この男は、という怒りにも似た感情があった。
けれど、やがて気付いたのだ。
――これこそが、物語などで伝え聞く、初恋、というものなのではないだろうか。
どんな手を使ってでも、彼を振り向かせてみせよう。
愛には時に厳しさが必要だもの。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-08 18:21:33
9852文字
会話率:17%
コロナで外食に行き辛かったので後輩の陸のアパートで焼き肉パーティをする事に。
そこに陸の彼女茜がいた。
短編
最終更新:2020-08-23 19:50:14
4499文字
会話率:16%
辛辣な言葉に左右される時代でもないだろうが。
愛すべき弱者 疾走する女、郁子の話。短編。
最終更新:2017-03-01 22:27:12
6578文字
会話率:15%
簡潔に言ってしまうと男主人公とふたなりっ子の逆アナルものです。
主人公の平井御七穂は逆レイプ願望のあるマゾなのだが、気弱な性格もあいまって
相手にすべてを委ねられない所謂エゴマゾで都合のよい風俗的な調教を望んでいた。
そんな時に学校内で一
人自慰をする茅野沙保里を目撃する。
彼女の弱みを握った事で自らのM願望を満たそうとする。最初こそ上手くいっていたが
沙保里の友人や教師の介入により歯車が狂い始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-03 08:00:00
32675文字
会話率:27%
あの忌まわしきエゴサ事件から1ヶ月。時々番組で一緒になる石視の様子がどこかおかしいーー。
※これは、先日投稿した「【至急・日程調整】エゴサしていたら「nmmn」「R-18」タグ付きで大量ヒットしたので、とりあえずライバルグループのお相手と
緊急会議を開くことにした。」の続編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-01 18:20:31
6127文字
会話率:50%
俺、恵市は今をときめく人気アイドル。ライバルグループに所属する石視と飲み会でふざけてエゴサしていたら、とある創作物投稿サイトに辿り着いた。
「nmmn注意」?
「石視×恵市」??
「R−18」????
真相を探るべく、俺たちは二次会を断
り部屋に集まった。
日程調整もくそもない。今すぐ緊急会議だ!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-27 18:05:37
3896文字
会話率:58%
西暦2142年。
ノストラダムスの悲劇を乗り越えた人類であるが、人類はかつてないほどに戦争を行っており、人口減少は緩やかだが、確実に減り続けていた。
その戦争は権力者同士のエゴのぶつけ合いや、宗教の対立でもはなかった。
この戦争は、人類有史
以来初の人類同士での戦争ではない。
──人対異形。
それが戦争の構図であり、人類は生きるために戦争をしていた。
異形は《魔魚》と呼ばれていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-20 20:43:39
16811文字
会話率:27%
ふは、新宿御苑を歩いていた。せっかくのお花見なのに、レジャーシートを引けず、風が強いのでキャンプファイアーすらできなかった。ふは退屈していた。その場にいたおじさんと、香落ち将棋を嗜んでいたらそこにカードキャプターさくらのコスプレをした謎の可
愛い男が現れる。最近は御苑内にまさかまさかのスタバができてしまったので、もうなんでもありである。頓死で負けた俺は自暴自棄になり、おじさんに囁き声で指し手を教えていた謎の可愛い男を公衆トイレに連れ込み説教をした。仲良しの印にキスをせがまれたので、お互いのおなかにキスをしてお花見に戻った。あとでエゴサして気づいたのだが、その男は実は女の子だった。晴れやかな気分になったふは、心配になって様子を見に来た謎の可愛い男と一緒にいたカメラウーマンさんと一緒に桜を撮った。その後その3人に連れられファミレスで将棋を嗜んだ。ふは25分の長考後、負けを認めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-24 16:14:51
246文字
会話率:0%
好奇心に逆らえないエルフちゃん
私の名前はエルミダーラ・エロルフーリ・エラロバレータ・エリミエール・エレルボテー!
愛称エゴちゃん♡
ピチピチの2019歳♡
いろんな事に興味があるの♡
最終更新:2019-09-03 20:00:00
383文字
会話率:0%
ここは人の心から『エスター』という怪物が生まれてくる世界。 エスター『タナトス』が地球を半壊させて200年、人類は大樹となった『タナトス』に死を操られていた。 だが人類は支配を受けながらもエスター達に対抗する為の奇跡のような力を身に付けて
いった。力の名は『エゴ』。 そして、彼らは生き残るべく『エゴイスト』や屈強な人間たちを束ね『護衛軍』を作ったのであった。 "筒美紅葉"は『護衛軍』へ入った『エゴ』を持たない偽りだらけの少女。これは彼女の人生の物語。これは幸せになれなかった少女が幸せを掴む為に踠き苦しみ、罪という十字架を背負う物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-22 18:34:03
88758文字
会話率:40%
恋坂高校には二人の学園アイドル、由那と木元がいる。
主人公の千優は木元に恋をしており、由那を嫌っているが、なんと由那と身体が入れ替わってしまった。
しかも由那の身体は全身が超敏感体質で、セックス依存症でもあった。
由那を狙うイジメ
の影、アイドルとしての生活──千優は乗り越えられるのか。
※一部輪姦や残酷表現があるので、苦手な方は気をつけ下さい。
※エロ要素は少なめです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-07 03:07:01
7486文字
会話率:38%
死んでから、いつもの格好で見知らぬ場所にいて、女神が現れて、異世界に行く。頭の悪い小説みたいな展開だが、いつもまでもそう出来るとは思はない方が良い。スキルだのレベルだのなんてものは、ゲームの中にしかなく、これはゲームではない。これは――
「――これがおれの仕事だ」
異世界転生に物申す!エゴと、理屈と、リアリズムを武器に、主人公“|富主八尋《とみぬしやひろ》”が、転生世界をぶった切る!
異世界物で食傷気味なあなたにお勧めです。
あ、あと、えろはないです(絶望)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-06 03:00:00
3455文字
会話率:38%
そこは、哀しい夢に手を伸ばし続けた先に求めた世界なのか
名も無い世界に堕とされた死を願う怪物と、それをマスターと称し旅を続ける謎めいた少女
名前の付けられない哀願人形(ホムンクルス)は、マスターと共に人間になるという方法を探し
異世界を旅し
ていく。
失われた呪法、人の業の呪楔(エゴ) 聖杯争奪戦 神殺し そして失われた失楽園(アダムの絵)
希望を願うようで、死を求める二人の行き先 二人をめぐり争われる血と官能の闘争の果てに
少女が掴む物は・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-25 02:25:11
274文字
会話率:34%
人間に変化できる動物たちを扱う、雨の日にしか姿を現さない不思議なペットショップ、《養翫亭》。
そこで運命の出会いを果たしたペットと飼い主たちの、それぞれの恋愛模様です。
第三話の季節は春。ペットは啼かないカナリアで、飼い主は享楽主義者の人
気俳優です。
※かつて「月華楼」というサイトで2005年から掲載していたものです。
※この作品はpixivにも掲載したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-24 00:00:00
124873文字
会話率:49%
性に目覚めたのはいつ? 誰に感じた? 誰に反応した?
ふと見つけた窓の外。歩く男子高校生。
色素の薄い肌、髪の色。それでもツヤツヤと色鮮やかに僕の瞳に焼き付いた。
僕の名前は、森本憲(もりもとあきら)。小学六年。男子小学生。
別に話題の男の
娘とか、自分の性別に違和感感じている訳じゃない。
ただ、あの人は、あの人の存在は、僕のコカンを熱くする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-08 23:00:00
39958文字
会話率:27%
初めての方は固定のエントリーを最初にお読みください。TLでのクソリプは削除します。DMはリプで絡んでから。
最終更新:2019-02-19 09:42:28
711文字
会話率:75%
メンズキャバクラ・シャングリラの店内で繰り広げられる、計算尽くしと見せかけての、不器用な恋愛しか出来ない店長の大倉さんと、困惑しまくりのキャスト・レインくんの馴れ初めのお話です。
☆エブリスタ他サイトでも掲載してます。
最終更新:2019-01-25 18:24:34
42861文字
会話率:52%
ウィルと結婚を約束した矢先、事件に巻き込まれ死んだアイリス。
しかし、アイリスの死を受け入れなかったウィルはアイリスの脳を自分の研究していたロボット義体オルタナディーに埋め込み、彼女を生き返らせる。
ウィルとともに居られることを喜ぶアイリス
だったが、一方自分のエゴでアイリスを義体化し、不自由を強いていることにウィルは後悔に苛まれる毎日を送る。
アイリスは無事にウィルの心を救うことができるのか。
天才だけど弱い男性と普通だけどまぁまぁ強い女性の近未来SFラブストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-11 20:38:07
4028文字
会話率:27%
サクッと死んだ少年は普通に異世界転生をして普通に暮らしている普通の異世界転生人……………では無い。
自分のしたい事だけをして生きるワガママな人間だし、何より、 人とかなり違う。
その事は本人も知っている。
彼は、笑って狂って撒
き散らす。
そして、そんな迷惑な奴が不幸を連れ回して世界中を旅をするお話です。
そして、このお話、とても気まぐれです。
血など少しグロテスクな表現が入っています。
苦手な方はご遠慮下さい。
そして、チラッと?出てくる『ソウヤ』や、『ホウヤ』の話は、普通のなろう、で『世界を旅する(自称)最強チーター達』という話で、書いています。
興味があればそちらの方もよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-25 12:06:18
122459文字
会話率:51%
君がもとに戻らない方がいいと願うのは、エゴかな?
ひょんなことから、黒猫を拾ってしまった女性不信の青年、本宮アキは、黒猫に、ブルと名付け彼の世話を甲斐甲斐しく焼く日々を送っていた。
そんなある日、ブルは、一人の容姿端麗な青年に姿を変え、自
分は、とある呪いを受け、黒猫に姿を変えていたものだと明かし、完全に呪いを解くには、彼を心から愛してくれる女性を探さなければならないと語る。
彼が人として活動できるのは、一日に一時間のみ。
アキに、その手助けをするように命ずるが、彼は、人間になったブルの姿を目の当たりにし、一目惚れをする。
そして、いつしか、アキの胸中には、どす黒い野望が渦巻き始め……。
心優しい草食男子と高飛車な猫男子の紆余曲折ラブストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-13 22:00:00
973文字
会話率:7%
義之は、私の幼馴染で、セフレで、好きな人。傷つけて、傷つけられて、私たちの恋はエゴに満ちている。報われないこの関係はいつまで続くのだろう。無力な私の前に、懐かしい人物が姿を見せる。彼のもたらす知らせは、私たちを変えるだろうか。それとも……。
「不埒なひと企画」参加作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-23 00:00:00
12452文字
会話率:30%
マンガや映画なんかのお話として、よく未来に行ったり過去を覗いたりという設定のものを見かけます。
そして多くの場合において「正しい未来へ導くため」とか「こんな将来はいやだ!」などの理由で簡単に修正し、結果「めでたしめでたし」という展開になり
ますけど、はたして本当にそれでよかったのでしょうか?
一人のそんなわがままや勝手な正義の名のもとに書き換えられた未来によって、しわ寄せを受ける人が大勢いるのではないでしょうか?
また、その瞬間はよかったとしてもその数分後、数時間後、数日後、数年後には、もっととてつもない事態に発展する可能性はないのでしょうか?
みなさんならどう考えますか?
人間の視野は狭く、考えも至らないことが多々あります。
特に自分の目の届かない場所には存外鈍感なものです。
しかし、自分が見えていないところにもたくさんの人間がいて、またその人たちも同じような目で自分のことを見ています。
そんな人達の未来を変えることになるとしても、あなたは簡単にそれを行うことができますか?
このお話はそんな「ありふれた未来と過去」をテーマにしたものです。
■あらすじ
昭成六十四年、ある田舎町で暮らしている双子の姉妹の華子と未來は二人の思いがリンクしたその時、見たいと思った人の過去と未来を見ることができる不思議な能力を持っています。
未來はその能力を使って人々の役に立ちたいと思っていますが、一転姉の華子はかたくななまでに否定的です。
そんな折、華子が思いを寄せている幼馴染のおじいちゃんが「あるもの」を見つけるために東奔西走していることを知り、未來は役に立ちたいと思い立って、いやがる華子を伴いおじいちゃんの過去と未来を覗くのですが……。
殺戮、強奪、裏切り、絶望……戦争体験者であるおじいちゃんの悲惨な過去、吐き気をもよおし目をそむけたくなるそんな現実から未来へと導いた「あるもの」の正体とは!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-29 21:00:00
155053文字
会話率:33%