プロローグ(転生直後)
私は転生した。
よりによって、大好きだった乙女ゲーム『聖なる恋と呪いの王子』の世界に——しかも、物語とは何の関係もないモブ令嬢「レティシア=グランフォード」として。
この世界には、私の“推し”がいる。
黒髪に
赤い瞳、氷のように冷たい顔立ち。そして、心に深い傷を抱えた第二王子・ジークハルト=フォン=ルーベンス。
ゲームでは、聖女に恋をし、そして彼女を第一王子に奪われてしまい、呪いの力に飲み込まれて命を落とす……そんなあまりにも切ない運命だった。
でも今は違う。
私はこの目で、彼が笑うところを見たい。
彼が誰かを愛し、愛されて、生きていく未来を、今度こそ——
私が、推しを幸せにしてみせる。
そう決意してから数日後。
「……お前、俺に何の用だ?」
学園の廊下で声をかけると、彼は冷たい目で睨みつけてきた。けれど、その奥にはかすかな怯えが見える。
(……やっぱり、誰も信用できないんだね……)
「ただ……殿下とお話がしたくて」
「……ふざけるな」
彼は私を壁際へと追い込み、鋭い瞳で覗き込んだ。
「お前ら女は……俺を気味悪がって近寄らないくせに、なぜ媚びる?」
「私は……殿下が好きだから」
「……好き? くだらん」
吐き捨てるように言った彼の目が、赤く光った。
「なら——証明してみろ」
「……え?」
「口先だけの言葉など、信じられない」
その時、彼の声が低く震えた。
「……俺の……肉棒を舐めろ」
頭が真っ白になった。
でも、怖くはなかった。
この人が、どれだけ孤独で、疑い深くて、誰かに“受け入れられる”ことを諦めているか、知っているから。
(……大丈夫。私は、殿下のためなら……なんでもできる)
——私の転生物語は、最初から常識なんて通じない。
でも、それでもいい。
だって私は、推しの幸せだけが欲しいから。
愛の証明は、快楽と共に。
疑うことしか知らない彼に、私は何度でも愛を囁く。
——そう、たとえその始まりが、“淫らな口づけ”からだとしても。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 22:00:00
23844文字
会話率:33%
ある日彼のベッドで目を覚ますと、私の左足首に足枷が取り付けられていた。疑問に思った私は部屋に現われた彼に理由を訊いた。
「君に消えて欲しくないから。どこにも行って欲しくないからだよ」
私はなんとか説得しようとするが、彼は納得してくれない
。
そして始まった監禁生活。
そんな彼と私の結末は……?
※なろうの方に掲載しておりましたが、運営様よりR18な場面が多数あるとの指摘を受けたため、移動させました。(また以前R18描写を更に追加したものを掲載しておりましたが、そちらは完結の目処が立たないため削除させてもらいました)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-07 00:10:04
41556文字
会話率:39%
ああ、愛が試されている
空を仰ぎ、ここにはいない愛しい人を思う。思えば、出会いから散々無下にされ続け、ようやく隣にいることを認めてもらったと思ったら、風紀室に放り込まれた。
面倒を嫌うあの人は、最近転校してきたあの騒ぎばかり起こす人物に、と
うとう我慢の限界がきたらしい。
「おまえ、アレなんとかしろ」
他人に興味のないそっけない受け。
そんな受けの傍にいたい攻めが、転入生が来たことによって試される、愛の証明。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-24 00:00:00
2036文字
会話率:12%
クラウスの初めての恋は、住む世界の違う貴族レオンへのものだった。
二人は結ばれたが、クラウスの気持ちを受け入れてくれた筈の甘く優しい恋人は、愛というものを信じていなかった。
どうしても言葉だけの愛を信じられない恋人がクラウスに求めたのは、ど
れ程貶められても赦すのか、という究極の愛の証明だった。
主人公が愛のない複数人と関係させられる場面や、調教の一環で女性が絡むシーン、暴力、排泄行為(小)等があります。
追記:この作品には女性も大きな役割を持って登場します。女性が絡む性的場面も少なくありません。
明言できるのは『主人公の男女間の本番行為はない』とだけになります。女性は攻めが主人公を苛める精神的スパイスに過ぎないので。
ですが、こういった作品に女性が出るのが苦手な方は、無理をなさらず勇気ある撤退をお願いします!
過去、別タイトル・別ペンネームにて公表済み作品になります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-15 13:23:31
143985文字
会話率:47%
幼馴染の大学生佑(たすく)と付き合えることになった高校2年生の春菜(はるな)。
家が隣どうし、家族もお互いよく知り合っていて、障害はほぼ皆無な恋愛。
もちろんsexも何の変哲もない、愛に満ちたもの。幸せだと、思った。
ある日、佑の部活の後
輩で春菜の同級生の男子が、春菜に耳打ちをした。
『佑さん、本物のSだと思うよ』―――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-03-31 00:24:58
352文字
会話率:64%
類まれな美しさを持ち、女たちを魅了した青年貴族、ファル・ド・キャスティーヌは、自らの人生を一冊の書物に書き記した。そこに描かれているのは幼少期に端を発する際限なき放蕩の記録と、彼を死に追いやった愛の証明だった。
最終更新:2012-09-20 15:42:23
53836文字
会話率:25%