『たとえ発情に苦しみ喘ぐ竜を哀れに思い手をさしのべたとしても、発情期の黒竜とつがったら最後、何があろうとその元を去ってはいけない。彼は唯一のつがいへの執着を、どうしても止めることができないから』
遥か東方の國にて。四つ翅商会ではたらく花緒は
、上司のつきそいで高貴なる竜族の祝言に招かれた。このたびの婿は、竜郷を統べる『竜宮殿』。彼は幼い頃から許嫁である人間の娘を一途に愛し、発情期を迎えた頃にようやく心を添わせてくれた彼女とつがい結ばれたにも関わらず、婚姻直前に逃げられたのだという。竜は激情の種族。裏切られた悲しみ、怒りは深くも、未だに唯一のつがいである彼女を諦められずにいた。竜郷をあげての祝言の祭りの見物中、花緒が目にしたのは、望まぬ婚姻を遂げさせるべく屈強な身体を縛り上げられ、屈辱と怒りに震える漆黒の竜宮殿、その名は黒曜。花緒はたしかに人間である。だが長い年月、見目が変わらず、そして過去の記憶がなかった。
◆性描写がある回には※がついています。
◆評価や感想を頂けるととても励みになります。匿名ご希望の方はマシュマロへ。(返信はツイにて)
マシュマロ
【https://marshmallow-qa.com/kitamayuri】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-04 22:14:41
115295文字
会話率:28%
夏の海、かき氷屋さんのお手伝いに来たサーラでしたが、予期せぬライバル店の出現に全くかき氷が売れません。このままではアルバイト代が現物支給となり、暑さでそれも消えてしまいそうな崖っぷちに追いやられてしまいました。サーラはもう『えっちなかき氷屋
』としてやっていくしかないと思いいたり、実行していきます。作戦は成功し、氷削りをする腕が痛くなるくらい盛況になりました。しかし、その邪道な方法は店主もライバル店もお怒りです。サーラは次なる作戦を考えなければならなくなりますが……一体どのようにこの危機を乗り越えるのでしょうか!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-03 00:00:00
4502文字
会話率:54%
結婚式、誓いのキスの為にカルティーヌの顔に近付く皇太子殿下の目は怒りで満ち溢れていた。
没落貴族の娘、そして従来の聖女のように美しい花ではなく、森や草原や道端、草木が生えないと言われる“死の森”にも咲いている小さな小さな赤いヒヒンソウの花が
聖女の刻印として浮かび上がってしまったカルティーヌ。
ずっと嫁ぎ先が現れなかった23歳のカルティーヌと誓いのキスをしたのは、5歳も年下の皇太子殿下だった。
エブリスタさんにて恋愛ファンタジーランキング4位折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-02 11:03:28
211562文字
会話率:30%
【1章完結(話として切りはいい完結にはなって居ると思います。)、2章以降未定に付き連載中表記】
領地を継ぐはずだった嫡男の立場、覚悟を持って作り出した孕み腹。
想いあった結婚をするはずだったロディに俺は婚約破棄を言い渡された。
それでも怒
りを堪えて何を犠牲にしたのかを伝えても、頓珍漢なロディは何を理解することも無く別の男への信頼を宣った。
覚えていろロディと阿婆擦れ。
絶対に百倍返しをしてやるからな!
※作者はただの腐女子です
※婚約破棄からの在り来りなざまぁがBLで読みたいのに、あまり無いなぁ…あ、書こう!程度の作品です。(王道ざまぁが書けたとは書いてない←)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-30 03:00:00
31036文字
会話率:41%
借金の形に貴家の娘を妻に迎え入れたい。そんな手紙を受け取ったロレッタは怒り狂った。というのも愛する従姉妹には両思いの婚約者がおり、結婚間近だったからだ。名前も明記してないし、身代わりに嫁いでやる、と乗り込んだロレッタを待ち受ける大歓迎な好待
遇。
『これはもしや……罠では!?』とか『いやいや、罠にしては様子がおかしい。つまり求婚の時に名前を明記しなかったというミスを隠すための、男のプライドでは!?』などと、勘ぐりつつ進む、両片思い夫婦ラブコメ(シリアス成分含む)
電子書籍化しました。
6月30日から『じゃない方の令嬢ですが嫁いだら大歓迎されたので、なにかの罠だと思う』と改題して配信予定です(ピッコマ様からは6月1日に先行配信されています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-30 00:00:00
118833文字
会話率:48%
子爵令嬢のセラフィーナは、侯爵子息のロードリックと婚約していた。だが彼女が調律姫という特別な地位を得たある日、父親の子爵は侯爵家に、婚約破棄を告げる。もっと高位の貴族とセラフィーナを結婚させるためだった。
誇りを傷つけられ怒りつつも侯爵は
それを受け入れるが、ロードリックは納得できない。セラフィーナに気持ちを問うべく訪れたロードリックに、彼女が持ちかけたのは、賭け、だった。
やがて婚約破棄の真相を知ったロードリックは、賭けに勝って彼女の体を暴いたその夜を後悔し、彼女を取り戻そうと決意する。一方、娼婦に落ちたセラフィーナは、生きるためだけに娼婦であることを受け入れていた。そんな二人が、四年の時を経て再会し、結ばれるまでの物語。
ヒロインの職業上、ヒーロー以外との性描写があります。
ヒーローとの性描写→☆
ヒーロー以外との性描写→★
と小題につけますので、苦手な方はご自衛くださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-20 20:00:00
137805文字
会話率:46%
かつて心から愛しあったはずの夫は私を裏切り、ほかの女との間に子供を作った。
そのことに怒り離縁を突きつけた私を彼は監禁し、それどころか私の生まれた国を奪う算段を始める。それなのに私は閉じ込められた牢の中で、何もできずに嘆くことしかできない
。
もうダメだと……全てに絶望した時、幼なじみの公爵が牢へと飛び込んできた。
助けにきてくれたと喜んだのに、次は幼なじみの公爵に監禁されるって、どういうこと!?
《アルファポリスとエブリスタに投稿しています》折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-24 17:23:52
80032文字
会話率:41%
かつて心から愛しあったはずの夫は私を裏切り、ほかの女との間に子供を作った。
そのことに怒り離縁を突きつけた私を彼は監禁し、それどころか私の生まれた国を奪う算段を始める。それなのに私は閉じ込められた牢の中で、何もできずに嘆くことしかできない
。
もうダメだと……全てに絶望した時、幼なじみの公爵が牢へと飛び込んできた。
助けにきてくれたと喜んだのに、次は幼なじみの公爵に監禁されるって、どういうこと!?
※以前、投稿していた作品を大幅に書き直しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-04 15:05:23
9778文字
会話率:31%
素粒子……悪の結社サマーロードアゲインにより殺害され、それを悲運ととった父・素紙子により改造された改造人間。改造手術の影響で怒りで右腕の皮膚が鉄のような色になる事をコンプレックスに思っていて、右手を手袋で隠している。自分のことを「海洋の子」
と思っている。えぐい。
クォーク……自殺した素粒子の恋人を素体としてサマーロードアゲインが改造し獣のような特徴を持つ改造獣人となった男。雌雄同体。素粒子が目覚めるまでの十年間をたった一人で傍にいてまもりつづけた。
火花の世界……心臓折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-16 13:02:10
5374文字
会話率:61%
心霊スポットで命を絶とうと一人、飲めない酒をあおっている今日が誕生日で四十五歳になった俺。そこへカップルの足音が近づいてきた。慌てて隠れると、そこへ置きっぱなしになっていた弁当の食べ残しを見られてしまい、こんな所で弁当を食べる寂しい奴がい
るのかと鼻で笑われる。ブチ切れた俺がこっそりカップルの後をつけると、彼らはそこでいいことを始めようとする。そして俺は怒りに叫び、男を追い払い、半裸になっている彼女を辱めるが……!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-02 21:55:37
6324文字
会話率:33%
僕達、私達は、罪を犯した。
激しく怒りを感じたあの時、帰り道人目のつかない場所で知らない人に、だけど知ってる声で渡されたペンダント。
それを受け取ってから運命が変わった。
現実の記憶を引き継いで転生した後、彼達と彼女達の思いとは?
独特な世
界観で送る恋愛込みのダークファンタジー?!
作品キーワード枠に制限があるため作品の項目には無いですが一部話に下ネタなどがありますのでご注意ください折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-02 18:26:01
37520文字
会話率:69%
僕達、私達は、罪を犯した。
激しく怒りを感じたあの時、帰り道人目のつかない場所で知らない人に、だけど知ってる声で渡されたペンダント。
それを受け取ってから運命が変わった。
最終更新:2022-08-22 14:10:40
412文字
会話率:60%
男主人公が魔法少女を奴隷にして調教していくお話です。快楽責めもありますが、どちらかと言うと苦痛責め、ひぎぃ、リョナ成分多めで、魔法少女の衣装はピッチリ系が多い、そんな感じです。
以下それっぽいあらすじ。
人々の住む人間界は、強大な魔力に満
ちた異世界(魔界)のすぐ近くに存在した。魔界の住民魔人族は、闇に紛れ、人に紛れ、人間界に住む人々や世界の資源を求めて侵略を進めていた。そんな侵略者から世界の平和を守るため、神々に選ばれし魔法少女達は日夜戦い続けていた。
そんな中、魔法少女、魔人族のどちらにも属さず、圧倒的な錬金技術と魔法の力で中立を貫き、平穏な学生生活の傍ら日々魔導研究に邁進する征司。彼はとある日の晩、自作の魔道具を魔人族へ売りつける取引現場にきていた。黒ずくめの男たちとの取引に夢中になっていた彼は、不注意にも上空から忍び寄る魔法少女プリズマシャインに気づかず、襲撃を受け戦利品を吹き飛ばされてしまう。あまりの出来事に怒り狂った征司は、魔法少女を返り討ちにして趣味と実益(主に性的な)を兼ねた奴隷調教を開始する。
異世界があるけど別に行かない、魔法少女調教物語。巨乳美少女クラスメイトが魔法少女で、好き勝手できるならそりゃぁもういろいろやっちゃうよね系現代ファンタジーが始まります。
初めてなので色々とおかしなところや漏れがあるかと思います。生暖かく見守ってください。
登録キーワード以外の要素も増えてきたので追記しておきます。
ふたなり/精飲/丸呑み
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-27 22:03:46
514400文字
会話率:36%
橘 瑠衣は半年ほど前クラブに行きそこでDJをしている王子修仁と出会う。瑠衣はずっと恋をしたことがなくその修仁に生まれて初めて恋をする。彼から誘われるまま関係を持つとすぐに修仁が家に転がり込んできた。それから半年、今では彼がひどい男だとわかっ
て神経が参っていた。そんな時夢の中にレオナルドという人間ではない狼獣人が出てくる。彼は優しく瑠衣をいやしてくれる存在で、瑠衣は夢の中でレオナルドを求めるようになる。だが、これは夢でなく別世界に実在する世界だった。そんな時修仁が他の女に入れ込んでしばらく帰って来なくなり瑠衣は修仁と別れようと決める。修仁が帰って来てそのことを話すと彼は怒りまくって瑠衣を何度も殴りつける。そして瑠衣はレオナルドのいる世界に…そこは見たこともない世界で瑠衣はそこで不思議な力があることを知る。そしてその国の言い伝えの聖女伝説に瑠衣はそっくりだった。レオナルドは瑠衣と出会った時から彼女に激しく惹かれる。そして瑠衣を愛するようになってなって‥‥折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-21 06:22:56
166487文字
会話率:38%
40代後半加齢臭のするふたなり種付けおばさんが、金玉に溜まった怒りをいたいけな少女達にぶつける頭の悪い話。ストーリー?ないです
最終更新:2023-05-16 18:00:00
3684文字
会話率:30%
彼女を連れ込んでヤりまくりの隣室が、浮気を原因に破局してから1ヶ月と数週間。
夜の騒音に悩まされていた俺は、既に快適な安住地に移った。傍らには破局の元カノがブラ1枚でいて、酔い潰れて股を開いて生でゴクゴクザーメンを飲む。今日も2発を膣
奥に射精し、まったりしていたらドアのチャイムが鳴った。
――――白い肌に染めた金髪。JDはおろかJKと言っても疑われる幼い容姿のOカップ超乳娘。
元カノと同じ男に跨っていた、浮気カノが今日も来た。彼女もまた浮気を理由に、彼氏を捨てて俺に通う。元カノが同居しているにもかかわらず、平気な顔で服脱ぎ跨る。
『私のおまんこぉっ、このおちんぽの専用だもぉ~んっ。クズでバカで無責任な粗チンから卒業してぇ~っ、最高の旦那様おちんぽに嫁ぎに来たんだもぉ~んっ』
…………淫臭と一緒に、静かな怒気が高まっていく。
今夜はきっとただじゃ済まない。でも、それは妥当な怒りであり、俺はそちらへ加勢することに決めた。
じゃ、まずはアナルから。
大丈夫。ちょっと指で穿って掻くだけだよ。
※『隣の酒クズ大学生君? 君の彼女、今俺の部屋にいるんだけど? ~合鍵無しで入れない泥酔ギャルまんこ、軽く酔い潰して生ハメナカ出し性教育実習~』の続編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-10 19:02:20
8408文字
会話率:51%
ある日、父親が再婚して俺は美人な姉と可愛い妹を手に入れた。
両親がいなくなってこれからは俺がこの家の支配者となると信じていた俺だったが、妹には空手でボコボコにされ、姉には精神を削られるような冷たい視線と言葉を貰う日々に吐き出せない怒りを
溜め込んでいた。
だが、それも今日までだ。
これからはこの家は俺が支配する。
見たこともない生き物から貰ったこの催眠アプリを使って生意気な姉と妹を支配下に置いてやる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-08 23:06:51
18440文字
会話率:39%
悪戯好きな神ロキは天界ヴァルハラで自由気ままに悪逆の限りを尽くしていた。
ある日、度が過ぎる悪戯で神々による審判が下され、力を奪われ魔界ニブルヘイム送りとなる。
密告した女神フレイアに永劫冷めやらぬ怒りを抱いたまま、着の身着のまま漂着したの
は淫魔の巣だった。
そこでロキは魔界を統べるサキュバスクイーンであるモリガンに出会う。
天界に強い悔恨を持つモリガンはロキを眷属化し、ロキの野望と同じく魔族の悲願である天界転覆と地上支配を目論む。
モリガンは淫魔の力は服従させ眷属化したものに淫紋を刻み、淫紋の所有者とその眷属の力を増幅させることができることをロキに伝え、
魔軍指揮官として任命されたロキは天界および人間界を堕落させるべく侵略を開始する。
淫紋調教、悪堕ち、NTR、肉体改造、受精孕ませといった
ねちねち陰キャ系抜き特化小説にする予定です。
純愛なものより成り上がり略奪系で下品でハードなものになる想定ですので合わない人はブラウザバック推奨です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-06 17:51:49
229356文字
会話率:41%
(今日は絶対にユキを助け出す
からな!待ってろよ!)
決意を新たにして、俺は領主の屋敷へと乗り込んだ。
しかし――。
「おいおい、なんだこれは?まさかここまで来るとは思わなかったぞ」
呆れたように言うのは、憎むべき相手である領主の男。
周り
には手下と思われる男たちの姿もある。
「……お前がユキを攫ったのか」
怒りを抑えつつ尋ねると、男は愉悦に満ちた声で答えてきた。
「そうだとも。お前の女だろう? たっぷり調教してやったぜ。今頃どうなってるか楽しみじゃないか」
「……ッ!」
ギリリッと歯噛みする音が響く。
この男は、俺の恋人を犯し、奴隷のように扱っているらしい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-04 12:26:25
24216文字
会話率:51%
女なら誰もが生まれつき持つ花籠魔法を行使できない侯爵令嬢シトゥルーナ。
結婚は絶望的との判断から、男装を強いられ、勉学と騎士の道に進まされた。
辺境からの出戻り王子カトラスの側仕えへの抜擢を受け、限界を感じて王都を去ることにした彼女は最後
の思い出にと女姿で参加した夜会で、よりによってカトラス王子に執心され、強引な遊蕩児という彼に弱音を吐いたところ、唇を奪われる。
普段の姿はバレなかったものの、以降カトラス王子はシトゥルーナを探しはじめ、誤解して妹と縁談まで結んでしまう。勘違いに気づき怒り狂う王子に
「惚れた相手の正体は友人の男、シトゥなのです」
と誤魔化して断り諦めさせようとしたが、それでは済まず、カトラス王子は男色に目覚めシトゥルーナを無理矢理に自分のモノにするのでは、と噂までされ始めた。
//男装の麗人ヒロインと、彼女に惚れ女をわからせて恋させたい、一途な王子のお話です。R18部分には★マークあり。全36 話+番外1話【完結済】
*第7回ムーンドロップス恋愛小説コンテストにて佳作を受賞しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-03 00:28:19
137276文字
会話率:35%
美貌の侯爵令息コーネインは、実家の違法カジノで自らバニーボーイに扮し、ギャンブルとセックスに溺れる日々を過ごしていた。しかしある時、王妃の怒りに触れて奴隷の身に落とされる。コーネインを買ったのは、隣国の豪商ティグリスだった。カジノの客でもあ
ったティグリスは、コーネインに密かに執着していたようで……。◆口の悪い俺様豪商男×無自覚Mのナルシスト男。登場人物全員全く善良ではない頭の悪い話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-14 20:00:00
15474文字
会話率:55%
今から1年前。勇者によって討たれ、眷属や領土全てを人間達に奪われた魔王の体に転生してしまった私。
唯一残った眷属から詳しい話を聞き、魔王の処遇に対して怒りを覚えた私は、チートスキルを駆使して勢力を拡大させ、かつて魔王を貶めた人間達への復讐
を誓う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-03 20:34:17
24794文字
会話率:41%
――ラスプール王国。
世界的に見ても珍しい女尊男非の文化を持つ王国で、初代より以降女王のみが国王として国政を担い、その他上位の役職も女性のみで構成されている国家である。
そんな王国においてグレナ・アルヌートは、『家督は継げないまでも国
家安寧の一助になれたらいい』という入団動機を掲げて王国騎士団へと入団した。
しかして、そこは魔境であった。
女尊男非という文化は当然ながらこの騎士団内部にも浸透しており、男であるグレナはその洗礼を受けることに。
度重なる洗礼に耐えるグレナ。
そんな折に、グレナも所属する部隊が新規発見されたダンジョンへと調査へ赴くことが決定した。
ダンジョンには当たりと外れの二種類があるのだが、しかして今回のダンジョンは外れ。魔物の巣窟と化していた内部において、グレナはここでも洗礼を受けることに。
しかしてその時の洗礼は度を越しており、命の危険を感じたグレナはとうとう逃げ出した。
が、早く逃げなければ殺されるかもしれないという焦燥感と、ここまでに振るわれた暴力による疲労感。その二つが重なっていたこともあって、グレナはその瞬間、次の一歩が空中を踏んでいることに気が付かなかった。
猛スピードで落下したグレナは、四肢の骨が砕けて頭からは血が流れる大怪我を負いながらも、何とか一命を取り留めた。とはいえ、ダンジョン下層にて一人大怪我を負った現状は、死を待つのみと言い換えても差し支えのない状況だ。
死という終わりが間近に迫ったことで、グレナの中でこれまでの悔しさ、そして怒りと憎しみの感情が湧き出た。
「俺にもっと、力があったならッ……」
そんな感情は言葉となって口を突く。本来であれば孤独なこの場。返事など返ってくるはずもなかったのだ。しかして、その声には事があった。
(力が欲しいか? 欲しいのなら、この俺がくれてやる)
その声は、ダンジョンに眠っていたアーティファクトが発した声であった。
自身がここまでの扱いを受けた元凶である王国。その王国に復讐が出来ると聞いて、グレナはこの声を受け入れることに決めた。
これは、そんなグレナによる王国への復讐劇である――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-10 19:00:00
5442文字
会話率:21%