道路に面したテラス席から、眼の前を通り過ぎていく通行人に右手の中指に付けた指輪を向けてぶつぶつと呪文を呟く。指輪には赤と透明、合わせて十個の宝石が埋め込まれており、そのうちのひとつの透明な宝石から発した白い輝きが通行人を貫く。すると通行人
は赤い光に変わって宝石へと吸い込まれた。
適当に目についた通行人を指輪の中に収めては、その存在を書き換えて解放することを繰り返す。野球部で青春を燃やしていそうな丸刈りの男子高校生はテニスラケットを背負った女子高生に、ぱりっと髪を整えた気難しそうな壮年の会社員はしっかりめのブラウスとパンツスーツに身を包んだアラフォーOLに、ガラの悪そうな金髪のチンピラは制服を着崩した派手なギャルに変えてやった。
これが俺の持つ魔法の指輪の力だ。この指輪を人間にかざして呪文を唱えると、対象を指輪に埋め込まれた宝石の中に捕獲することができる。捕獲された人間は世界から存在が抹消され、そもそもこの世に生まれてこなかったことになる。そして、指輪に囚われた人間は持ち主が自由に呼び出したり宝石に戻したりできる。さらには人格すら都合よく書き換えられて、指輪の持ち主である俺のことを敬愛し、俺のために行動するようになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-27 21:52:08
16997文字
会話率:42%
これが俺の持つ指輪の力だ。この指輪には宝石が十個埋め込まれており、宝石ひとつにつきひとりの人間をその中に捕獲することができる。捕獲された人間はこの世に初めから存在しなかったことになり、この世界はその人間が”存在しなかった”可能性の世界へと
書き換えられる。
今の世界に胸の大きな客室乗務員の彼女はいない。彼女はこの便に乗務しなかったし、航空会社に就職もしなかった。それどころか、両親の間に生まれることも無かった。彼女が存在しなかった場合、代わりに乗務する運命にあったのが先程の男性客室乗務員ということだ。この力を使えば、失踪事件など面倒なことを起こさずに人間を自分のものにすることができる。それに――指輪の力は他にもある。
今夜はこの女で楽しめそうだ。俺は座席に深く腰掛け、モニターから流れる安全ビデオを聞き流しながら目を閉じた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-19 20:28:14
9661文字
会話率:45%
気弱で内気な看護学生・柚香は、自分を変えたいと願うあまり、友達に誘われた合コンに参加する。
だが、その道中で拾った妖しい指輪——「天邪鬼の指輪」——が彼女の運命を狂わせる。
自分の意思に反した行動を強いるその魔法に操られ、柚香は合コンで男の
子たちに媚び始め——。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-24 17:20:00
7382文字
会話率:27%
『私の正妃は、この魔法の指輪に選ばせる』。舞踏会で魅惑美貌の王子が宣言し、放った魔法の指輪が、小心者の王妃の侍女のアミリアの指にはまってしまった。王子は沢山訪れる指輪がはまった令嬢たちとの謁見を始めるが、アミリアは王子の妃になどなりたくない
。どうして逃げようか……。自サイト、同時掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-10 18:36:30
14282文字
会話率:44%
男爵令嬢として行儀見習いの一環で公爵家のメイドになったアリア。だが実は仕えていた男爵家の令嬢が駆け落ちしたので、身代わりに派遣されたただの平民のメイドだった。そんな秘密が恐ろしい公爵にバレないよう、ひっそりと仕事をこなしていた。
行儀見習い
も残り一ヶ月というところで、公爵家に伝わる魔法の指輪をどうしてもひと目見たくて公爵の部屋に忍び込む。ところがあっさりと恐れていた当の公爵に捕まってしまい、お咎めの代わりに公爵のレイノルドから「バカンスの間の一ヶ月、恋人になってほしい」と提案される。彼の真意もわからないまま、その提案に渋々頷くアリアだったが……。
気持ちをひた隠すメイドと、なんとか素直にさせたい公爵様との一ヶ月間の攻防の話。
話の半分くらいはえっちな話です。設定はゆるいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-16 15:11:52
67787文字
会話率:41%
服飾を扱うバンクール商会の商会長ジャクセンは、人目を惹く美しい青年であった。
ある時彼は、二人のご婦人方の訪問を受け、頼み事を聞かされることになる。
それは、彼女の夫たる伯爵に口づけをして欲しいというものであった。
断りたかったジャクセ
ンに、二人のご婦人方は強引であった。
物語はジャクセンの護衛バンクリフの口から語られます。
※アルファポリスにも掲載しています。
◆登場人物
ジャクセン=バンクール 服飾を扱うバンクール商会の商会長。この物語では二十代前半です。
バンクリフ ジャクセン付きの護衛の男
ダリス バンクール家の執事。眼鏡の初老の男。
ダフネ=ウェスティン 伯爵夫人。十代後半の明るい金髪の女性。
レイノール=ウェスティン ダフネの夫の伯爵。二十代後半の青年。
クラリッサ ダフネの母親折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-14 00:00:00
12889文字
会話率:25%
亡き夫の遺言通り、謎めいた大富豪であるホテルのオーナーを訪ねた絵梨。しかし男が絵梨を案内したのは、淫らな欲望渦巻く秘密倶楽部だった。密室で繰り広げられる官能の夜に絵梨は戸惑うが、男は妖艶な美貌で彼女を誘う。人間とは異なる種族が蠢く黄昏の世界
。淫魔の巣へと足を踏み入れた絵梨と、彼女に恋する淫魔王を描くエロティック・ロマンス。
※続編『伯爵と薔薇の女王』本作の二百年前の物語
※関連作『人狼王の憂鬱』『人狼姫と魔法の指輪』『人狼公爵の求愛』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-11 23:57:59
223791文字
会話率:31%
理紗は、親友と一緒にバンコクにあるセレブ御用達の最高級リゾートホテルに滞在することになった。しかし、待ち合わせ場所に彼女はおらず、代わりに金色の瞳をした美しい男と出会う。彼女はまだ知らなかった。彼の正体を……。
人外の生物が徘徊する黄昏の世
界。禁断の場所に足を踏み入れた理紗と、孤独を抱えた人狼王とのエロティックロマンス。
※関連作『人狼姫と魔法の指輪』『人狼公爵の求愛』『淫魔王の誤算』
※2021年10月より番外編ぼちぼち追加予定。二百年前のお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-02 11:00:00
137217文字
会話率:30%
19世紀英国。淫魔の女王サビーネは、人間たちの舞踏会にこっそり潜り込んでいた。そこで偶然伯爵と出会ったことで、運命が大きく変わっていく。英国摂政時代、魔物蠢く黄昏のロンドン。淫魔と人間の禁じられた恋を描くヒストリカル・ファンタジー。
『淫
魔王の誤算』で活躍したサビーネが主人公のスピンオフ。単独で読んでも問題なしです。
関連作『人狼王の憂鬱』『人狼姫と魔法の指輪』『人狼公爵の求愛』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-01 23:16:58
11141文字
会話率:24%
数々の戦功をあげて引退することになった勇者へ、帝国元老院は感謝の印として同盟国の姫君をめとらせると決定した。
しかし勇者は、つい最近まで死闘を繰り広げたオーク族の長が結婚相手だと知り愕然とする。
押しかけてきたオーク姫と一夜を共にしてしま
い、いよいよ退路を断たれた勇者だが、やはり毛むくじゃらな妻と連れ添うなど我慢ができない。
息まく勇者へ元老院議長が与えたのは、戦って倒した相手に変化できるという魔法の指輪だった。
議長は囁く。退役した御身に強制はできないが、その力があればベタ惚れしているオーク姫に、好きな姿をとってもらえるのでは?
体よく利用されているとは知りながら、人間を色気で魅了する魔物が存在することも事実であり……
引退勇者はオークと共に、変化の力を求めて新たな旅へ出ることにした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-29 00:56:32
101742文字
会話率:34%
【書籍】ティアラ文庫様より発売中です!(書籍版は『心をなくした皇帝とお飾り皇妃 ~結婚二年目にして溺愛生活始まりました~』と改題しております)
【あらすじ】
皆から恐れられている「心をなくした皇帝」メレディスに嫁いだ隣国の王女リリアーヌ。
政略結婚ではあるものの、輿入れのときに彼に命を救われて以来、本当の夫婦になりたいと望んでいた。願いは叶わず、妻として扱われないまま、公務以外で顔を合わせることのない日々が続き一年が過ぎた。
ある日、リリアーヌは周囲に促されるかたちで、メレディスに公妾を勧める。
すると憤って部屋を飛び出していったメレディス。しばらくして禍々しい髑髏の指輪を持って戻ってきた。
彼曰く、「これは、指につけた者の本心を強制的に引き出す魔法のアイテムである」という。
心をなくした皇帝ご本人の同意のもとに、彼の恥ずかしい本音が暴かれていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-16 20:00:00
116362文字
会話率:32%
タイトル通りです。
魔法とかある異世界設定。
最終更新:2020-12-03 07:08:51
4254文字
会話率:62%
「お前さん、童貞だろ」
みすぼらしいジジィに声をかけられたキモオタ童貞の俺は、奇妙な指輪を渡された。これをつけると女は俺の声に従い、中出しすれば100%受精する。おまけに絶対に捕まらないという。
俺は日々のオナニーで培われた妄想力を元に
、様々なプレイで女の子を陵辱しつくし、中出しするのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-16 17:51:13
32016文字
会話率:49%
神様から魔法の指輪をもらったおれは魔法の力を使って自分の夢の世界を作る話。
最終更新:2016-07-17 16:35:55
12169文字
会話率:47%
魔術師見習いのグランは襲われていた子供を助けた。実はその子供は意外な過去を持っていて……。
幻獣とのドタバタ話。
亀更新になります。
最終更新:2015-07-21 19:00:00
32268文字
会話率:27%
星崎清太郎34歳が骨董市で手にしたのは魔法の指輪だった。こするとイケメンが出てきて「私はその指輪の魔人(ジン)、指輪の持ち主のしもべだ。さっさと用事をいいつけろ」
命令を命令するジンに加え、指輪を探すどうみてもカタギでない男まであらわれて、
平凡な小市民を自称する清太郎の身に(おもに貞操の)危機が。
「アラジンと魔法のランプ」を(ほんのちょっとだけ)下敷きにした、魔人とおっさんのラブストーリー。
※予告なしに性描写が入ります。苦手な方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-28 20:00:00
71083文字
会話率:30%