テルクスタの王女レイチェルは、第二王妃の子であるがゆえに宮殿の離宮で慎ましく暮らしていた。とはいえ、優しい兄や姉に囲まれた暮らしは平穏そのものである。
そんなある日、隣国リュドミラからテルクスタ国王宛に一通の手紙が届く。リュドミラの王妃選び
のため行われた‘‘番(つがい)占い’’の結果、若き国王ヴィルヘルムはテルクスタ王室の者との結婚を望んでいるというのだ。
しかし、リュドミラとテルクスタは長年敵対している国同士。そしてヴィルヘルムは、強大な魔力を持つため黒狼と恐れられている男であった。
姉を助けたいと考えたレイチェルは、身代わりとしてヴィルヘルムの元へ嫁ぐことを決意する。しかし彼女は、とある秘密を抱えていた。
レイチェルは無事にヴィルヘルムの妻となったものの、夫婦として迎えた初夜に、彼がレイチェルを抱くことはなかった。
そんなヴィルヘルムの態度にレイチェルは困惑するものの、彼の行動の裏に隠された優しさに触れて、二人の距離は次第に縮まっていき……?
+4/6日間連載中ランキング10位ありがとうございます。
+本日4/19、23:30以降更新予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-20 02:17:00
30471文字
会話率:44%
令嬢リゼットは代々魔術医の家系に生まれたものの、魔力を殆ど持っていなかったが為に忌み子とされ、家族から冷遇されていた。修道院送りになる話も持ち上がったが、体裁を気にした彼女の両親はそれを許さなかった。
そんな折、王立陸軍参謀部に所属する若き
参謀ルーデルが結婚相手を探しているという噂が流れてくる。強面かつ喜怒哀楽の薄い彼は女性に怖がられるが故、なかなか結婚相手が見つからないのだという。
ルーデルは「無口で口が堅い女であること」のみを結婚相手の条件としており、リゼットは半ば家から追い出される形で彼に嫁ぐこととなる。そして彼と交流を重ねたことにより、リゼットは彼への思いを募らせていった。
結婚後数ヶ月経ったある日、ルーデルはリゼットに大事な話があるから部屋で待っているようにと命じる。彼女はまだ妊娠の兆候が見られないため離婚話をされると身構えるが、彼が持ってきたのは離婚届ではなく大きな薔薇の花束であった。
リゼットが彼を深く愛しているように、彼もまたリゼットを深く愛していたのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-22 22:51:26
10519文字
会話率:40%
令嬢エミリアは、王太子の花嫁選び━━通称聖女選びに敗れた後、家族の勧めにより王立騎士団長ヴァルタと結婚することとなる。しかし、エミリアは無愛想でどこか冷たい彼のことが苦手であった。結婚後の初夜も、呆気なく終わってしまう。
ヴァルタは仕事面で
は優秀であるものの、縁談を断り続けていたが故、影で''鉄壁''と呼ばれ女嫌いとすら噂されていた。
しかし彼は、戦争の最中エミリアに助けられており、再会すべく彼女を探していた不器用なただの追っかけだったのだ。内心気にかけていた存在である''彼''がヴァルタだと知り、エミリアは彼との再会を喜ぶ。
そして互いに想いが通じ合った二人は、''三度目''の夜を共にするのだった……。
+後日後書きにて小話追加予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-02 22:44:17
15186文字
会話率:50%
※後日談R6/20投稿。
※4/11完結、お付き合い下さった読者様に感謝いたします。
「お前が要らねえっていうんなら、俺の心臓返してもらおうか」
生まれた時から、紅い魔核が胸に巣くう奇病に冒されている王女ティナ。
気味が悪いと王族達
から追放された彼女は、男子禁制の辺境の村で、2000年前に封印された「邪竜シグリード」を鎮める神子として祈りを捧げて生きていた。
そんな彼女が余命宣告を受けた夜、正体不明の軍勢に村が強襲されてしまう。
皆を助けたいと祈ったティナ。
だが、彼女が覚醒させたのは――なんと、邪竜シグリードだった――!
彼に魔力を引き渡せば、彼女の奇病も少しずつ快方に向かうのだが……その方法は淫らなもので――?
いつ死ぬか分からない不安を抱えながらも気丈に生きてきた姫神子ティナ×普段は子ども、魔力を与えたら大人な無愛想な邪竜シグリード。
時を越え再び巡り合った二人が、前世の悲劇と現世の傷を乗り越えて、相思相愛になるまでの物語。
※R15~18に※、R18に※※、第8話前後~、Rの時のヒーローは美青年。
※竜姦は後日予定。
※ツンデレ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-20 03:01:39
135459文字
会話率:41%