佐伯慧(K)と河野彩(A)の二人を登場人物とする短篇小説『禁齢』は、とある文学賞の一次選考を通過した。最終選考五作品にも残されたが、賞を受賞することはなかった。ただし翌々月の同じ雑誌への掲載が編集会議で決められた。理由のひとつは作品が齎す
かもしれない雑誌に対する経済効果だった。『禁齢』作者の実年齢は十三歳だったが、その内容には性的描写が多く含まれていた。その描写が一般読者の興味を惹きつけるのではないかと考慮されたためだった。初めて作者本人を目前にした文芸誌S編集の三田村貢は、影の薄い、小柄な、どちらかといえば大人しそうな印象の河野彩と『禁齢』内の彼女の分身=大胆なAとのギャップに戸惑いを覚えたが、ある瞬間垣間見せた彩の小悪魔的な妖しさと、また彼女の能力らしい速筆の才を認め、首を振りながらも己の疑問を胸の裡に仕舞うのだった。
実は河野彩はKのモデル=池沼明(五十三歳)のゴースト作者(オーサー)だった。池沼と彩の出会いは同じ時間の電車に揺られて毎日数駅をともにするという他人の関係から始まったが、後日公園内の迷路で偶然再会してからは恋人関係にまで発展した。池沼は物心付いてから作家を目指し、夢破れてもなおそれを諦めきれずに投稿を継続するような哀れな人物だったが、人生最後の賭けとして河野彩を自作のゴースト作者に選んのだった。また彩も己には不明な強い心の揺れに飲まれて彼のその嘆願を受け入れたのだった。
『禁齢』の掲載が決まると池沼は自分たちの二人の存在にとって最初の危険となりそうな編集者の三田村を味方につけようと、彼をモデルとしたMとAが肉体関係を持つ小説『水に溶ける嘘』を書き上げ、彩の手で直接三田村の許に原稿を届けさせた。それを読み終えた三田村に彩は池沼から用意されたある質問を打つけ、彼の脳裡から完全に疑問を払拭することに成功した。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-17 07:56:34
84643文字
会話率:27%
西暦2082年、日本列島は突如発生した謎の黒い霧「黒の蜃気楼《ブラックミラージュ》」により日の当たることのない夜の国へと変わって行き、人々は富裕層と貧民層の二つの階級に別れた。さらには人間を恐るべき怪人「オーヴァロン」へと変えていった。オー
ヴァロンは人間の姿で社会に溶け込んでいき、あるものは人として生き、あるものは欲望のまま人間を殺すものもいた。
これはそんな絶望的な日本で三人の主人公達がそれぞれの正義を胸に悪を狩る物語。
特撮シリーズ第二弾!空前絶後の怪人VS怪人の特撮ダークヒーローアクション!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-28 17:11:47
8324文字
会話率:34%
昔、読んだSF小説は宇宙人が攻めて来たり天変地異が起きたり暗いものが多かった。
現実世界も大国同士の戦争に小国の隣国同士の小競り合いから資源枯渇、眼を背けたくなる。
「あの日」、俺たちは、全人類は、「あの日」から何も出来なくなった。
今、俺
はというと、日がな居候と釣りをしている。単なる居候なら良かったんだが。
※この物語はフィクションであり、登場人物・団体名等は全て架空のものです。実在する人物・地名・団体とは一切関係ありません。
※本作はアルファポリスにも重複投稿しております。
※本作はピクシブにも重複投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-24 17:04:55
3879文字
会話率:70%
☆続編「霞が関の蜃気楼」公開開始しました。
よろしくお願いします♪
https://ncode.syosetu.com/n8897hb/
「痛くても、憎まれても……俺はもっと絶対的な、確かなものが欲しい。だから、蓮……俺と、本当の家族にな
ってよ?」
「ロスト・リミット症候群」とは、先天的または後天的な異常により、脳による力の制御が利かずに物の破壊や肉体の酷使を止めることのできない原因不明の奇病である。三歳で「ロスト・リミット症候群」の診断を下された柴田蓮は、定期的に通院しながらも家族や友人とのごく一般的な日常生活を送っていた。しかし己の症状に日々違和感を募らせていたある日のこと、幼なじみの水沼海と二人でトラブルに巻き込まれたことで、その日常は一瞬で終わりを告げる。保護された政府直轄の機関で、彼は自分が「ロスリミ」よりも遥かに希少で稀有な、一般に情報が伏せられた人種であることを知る。家族の元に帰れないショックも冷めやらぬうち、これまで病弱と信じ兄弟のように守ってきた海に、蓮は何も分からないまま力ずくで強引に抱かれてしまう……。本当の心と向き合いながら、幼なじみとの恋を主軸に成長する姿を描いた現代SF。
落ち着き先の機関(特調保安室)での主人公二人の日常、いちゃいちゃも多目ですのでほのぼのお好きな方もぜひ❤
☆「Lost Limit books!」
通販はこちら→https://usasato.booth.pm/
act25までの本編と、書き下ろしact5.5、act22.5、If(パラレルの蓮記憶喪失話)を収録したオンデマンド小説本⭐他グッズもあります。
※作品はpixciv(https://pixiv.me/sato_usausa)にも掲載しています。4コマなどもございます☆
ツイッター→@usasato0220折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-23 13:00:00
483832文字
会話率:67%
ファティマは25歳のアメリカ人、彼女はアラブのアブダイ国の経営するアブダイバンクで働いている。彼女は、乳児の時に今の養父母に引き取られた。彼女には義理妹のニコルがいるが、買い物に一緒に出かけて車で事故を起こした。運の悪いことに保険料を滞納し
ていたファティマは保険が入らない。ファティマは軽いけがで済んだがニコルは意識不明の重体になってしまい、その治療費を何とかするために彼女は社長のリズクから持ち掛けられた話にのってしまう。それは彼の婚約者としてアブダイ国に行くという計画だった。そして彼女には30万ドルのお金が支払われることになるはずだった…
だが、アブダイ国についてシークのアリクに会って、お互いの運命が変わっていく……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-04 06:24:25
92008文字
会話率:32%
巷で噂の『黄金都市』。
その実態は、一攫千金を夢見たバカモノを奴隷として売買する非合法都市だ。
砂漠の中、認識阻害をかけて各国の取り締まりをくぐり抜ける様から、『蜃気楼の街』とも呼ばれている。
この街の特徴は、購入前に1週間、奴隷のお試しが
できることだ。
反抗的なら運営に再調教もお願いでき、アフターサービスも充実している。
奴隷の味見ができるシステムは非常に好評で、毎日活発に取引されている。
これは、噂に釣られて奴隷堕ちした少女リリーが、様々なご主人様に弄ばれつつ、奴隷解放に向けてもがく物語。
※リリーが奴隷堕ちした際の話を短編で投稿しています。
よければこちらもご覧ください。↓
https://novel18.syosetu.com/n2164gk/ 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-02 18:39:58
863文字
会話率:0%
黄金都市の噂に釣られた少女が、人さらいに捕まり、調教の末ドロドロに犯され、奴隷に堕とされるお話。
最終更新:2020-07-31 22:07:09
5944文字
会話率:42%
あの日、異界に行くわけじゃないのよと、かすみは笑った。
いつものようにおいでと彼に言われて、かすみは帰れないところに踏み込む。
最終更新:2020-05-23 22:48:44
2113文字
会話率:30%
過去、別サイト様で書かせて頂いた詩作品となります。こちらにも載せて頂きたく、失礼致します。
最終更新:2018-01-29 15:53:07
801文字
会話率:5%
蜃気楼の一室で行われるのは新造を一人前の妓女にする為の水揚げだ。
室内には香が漂い、一組の男女が絡み合っている。
延唐の首都、延琉にある花街の妓楼、蜃気楼。
ここで一人の少女を一人前の花魁とすべく女将が1人の男に水揚げを依頼した。
部屋に
漂う淫靡な香。
そして粘度のある水と空気の混ざり合う音と少女の上げる淫声。
男は慎重に女の身体を拓いていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-23 02:29:36
20032文字
会話率:4%
全世界の男性の憧れである、手の届かない美少女=〈蜃気楼の少女〉と呼ばれる伝説のアイドル……。自らの特異な精子エネルギーを蓄積することで、世界を滅亡から救うことが出来ると知り、主人公は彼女と一緒に《ラボ》と呼ばれる場所に入り、セックスに明け暮
れる。だが滅亡のカウントダウンは刻々と進み、想像を絶する精子エネルギーが必要とされるのであった……。 ※陰キャの主人公が、超絶美少女と「純愛」しつつ、トップアイドル48人と「ハーレム」し、世界を救うヒーローとなる、そんな物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-25 01:23:33
67928文字
会話率:25%
夏の花火大会。陽一郎は待ち合わせの場所で礼司が来るのを待っていた。──来るはずがないとわかっているのに。
陽一郎が諦めて帰ろうしたちょうどその時、礼司はようやく姿を現した。それは陽一郎にとって、奇跡のようなものだった。
複雑な想いを胸に抱え
たまま、二人は一夜を過ごす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-16 18:00:00
6352文字
会話率:33%
女の復讐シリーズ第四弾、冬の雷、夏の雹、春の蜃気楼に続く作品。
静岡県警の佐山次郎と野平一平、美優夫婦の活躍シリーズ。
事件は掛川の名愛女学園で始まる。
この女学園には芸能クラスが有り多数の有名女優を輩出していた。
副理事長の後籐佐代子も実
はこの学園の第一期芸能クラスの生徒だった。
佐代子は憧れて入学したが、理事長と、暴力団五経連合の会長に調教レイプをされてしまう。
それでも訴えようとして、家を放火されてしまう、両親と妹は焼死、佐代子はその後母の里で成長して、学園に戻る。
復讐の為に五経連合の壊滅と学園の崩壊を最終目的に警察の幹部も味方に引き込んで復讐を進める。
学園の美人の生徒満載の特別芸能クラスの生徒を利用して計画を進める。
その学生の親戚にあの美人伊藤静香が、触手を伸ばす、会長赤間。
学園には、あの女医加藤と三人組の看護師が居て、生徒を恐怖の性奴隷にしてゆく。
赤閒は清純派女優をポルノ女優に調教して、時代劇ポルノを制作。
美人の静香を捕らえて調教を企む。
殺人、強姦、SM,悪の限りの宴の始まりに立ち向かう、美優と久美の美人刑事の妻の活躍。
シリーズ最高のSMシーン、卑猥な輩に身を呈して立ち向かう。
尚、江戸時代から続く老舗和菓子屋(雨月)の美人静香、主人隆史は難病で腰の曲がった小さい男性、婿養子に入って一男一女のオンリーワンの夫婦。
静香は体型、顔、立ち振る舞い、気品が有り、世の男性注目の女性。
この美人を狙う悪党達、白無垢花嫁コンテストの開催を企画して、白無垢花嫁を陵辱する、赤間達。
縛り、剃毛、剃髪、バイブ、江戸時代の責め具を使って女性を昇天に導く、SM作品
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-06 22:00:00
154670文字
会話率:41%
女の復讐シリーズ、冬の雷、夏の雹に続く第三弾。
静岡県警の名コンビ佐山刑事と野平一平その妻美優の活躍。
新興宗教生霊会の教祖はフランス帰り、姉たちが昔、新興宗教に騙されてヨーロッパの売春組織に売り飛ばされた。
復讐の為に新しく教団を作ったの
だ。
姉たちを助けてくれなかった静岡県警を憎んでいた。
特に署長を!生霊会を利用して再び売春組織を作ろうとするフランス人。
署長には美人の姉妹が居た、この二人を手始めに警察関係の美人を狙う。
前作に登場のサド女医加藤と三人の元看護師。
暴力団神明会の清水会長の代行に成った眞垣が加わって、売春組織が構築されてゆく。
教団内の調教部屋で次々の災難に遭う美人達、教祖は宗教上女性の、堕胎、妊婦とのSEX,自身も陰毛が無い陰毛には不浄な物とされて、毎週金曜日に陰毛を剃る習慣が有った。
捕らえられた女性の陰部には陰毛の代わりに売春組織のマークが入れ墨されたのだった。
美優の登場作品には他に集合の構図、十和田湖は霧の中、京都愛犬家殺人連鎖が有ります、特に集合の構図は一平と美優が何故結ばれたのかが判ります。
参考までにお読み頂ければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-11 17:00:00
91137文字
会話率:42%
オアシス都市プルト――ターベニア王国砂漠地帯ヘイルスに、商取引の交易地として発展したこの都市は、王国内にありながらも、どの公領にも属さず、三つの有力商人の手によって評議会が形成され運営されている自治都市だ。その都市を二年間留守にしていた青年
イシュムが帰郷する。彼は評議会商人の一人オーシュムの子息であり、故郷プルトを拠点に新事業を興そうとしていた。東国イイルタン原産の珍しい原料で作った新銘柄の煙草を売り込もうとしていたのだ。事業は成功し、巨万の富と権力を得るイシュム。しかし、プルトを巡る陰謀が、彼を否応なく巻き込んでゆく。若き煙草王の回りに張り巡らされる姦計。陰謀の中で体験する数々の性的悦楽。その行き着く先は、果たして破滅なのか? 砂漠のオアシスを舞台に、淫慾と策謀の熱に彩られた中編官能ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-16 19:54:08
160470文字
会話率:39%
母親に捨てられた昭弘と沙那子の兄妹
二人はホームレスのような生活から何とか抜け出すがそのために沙那子は売春婦に身を落とす
沙那子の稼ぎで大学を出、就職をした昭弘だったが沙那子の心の闇に気づくのが遅かった
昭弘は出張でふしぎな町へ行く
そ
こで自分を捨てた母と会うが母は既に亡くなっていてその町自体が存在しない街だった
昭弘は沙那子を殺したことを思い出す
沙那子の死体の状況に疑問を持った刑事が昭弘の行方を追うが出張したはずの町さえ見つからない
刑事は昭弘と沙那子の過去を調べその悲しい足跡を知る
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-03-06 01:01:40
33863文字
会話率:58%
日本の住宅は多くの場合に光を失った。夏の電力不足は深刻だった。特に、日が沈んでから午前零時を回るまで、停電は関東全域の一般家庭に及んだ。茹だる様な熱帯夜が満月を蜃気楼のように揺らめかせる。明るい月光が世界を綺麗な明暗に分けていた。
ある一軒
家の二階の窓を覗く。窓が開いていた。ただ、カーテンが閉めっ切りになっていた。スクリーンとなって、影絵のように二人の人影が映し出されていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-07-18 23:12:26
2959文字
会話率:23%