三千年の長きにわたり闇の王の軍勢と人類が存亡の戦いを激しく繰り返す世界、レッサニア。人類は勇者と呼ばれる強大なる力の主を主軸として乾坤一擲の反転攻勢に出る。だが闇の王の本拠地は誰も近づくこと叶わぬ絶海の深淵に存在した。大いなる闇の咢の中心に
坐する者――それこそが闇の精霊の加護を受けし暗黒の支配者に他ならない。
歴代の勇者たちはこの絶対の闇王ののど元に至りながらもあるものは敗れ――またあるものは決して倒すことか叶わぬ不滅の存在を己の命と引き換えにした仮初の封印にて片時の平穏を得るにとどまっていた。だが歴代史上最強の呼び声高い当代の勇者とその足下に集いしは聖戦士の呼び声高き猛者たちばかり。
さらには偉大なる海王の誉れ高き大海賊、陸上戦においては不敗を誇る大将軍たちの協力を得た当代の勇者バロック・アリメリサは数多の協力者や最愛の聖女エリクシア・ヒスメルの犠牲を払いながら、ついに闇の深淵――混沌の牙城へと進軍する機会を得る。無数に湧き出でるのは闇の王が生み出したおぞましき混成獣(キメラ)ども。
そしてかつては人の身にありながら力を求めて闇の王の僕となった魔族ども。すでに多くの力ある魔族を打倒されながら、なおもその勢力が衰えることはなかった。人類に存在する戦力の全てを投入して始まった総力戦の最中、最新鋭の飛空戦艦を持って少数精鋭を闇の牙城へと投入する人類軍。
その中には、勇者と聖女に故郷を救われ彼を無二の親友にして主と仰ぐ戦士ビルフォード・リグルがいた。我武者羅で武骨な我流剣術を操り、多くの死線を潜り抜け時に瀕死の重傷を負いながらも実力に勝る聖戦士たちの背後を守り、時には大番狂わせともいえる魔族の大幹部を討ち取る殊勲をも上げた。
全ては不滅の闇の王を打倒する勇者と聖戦士たちを彼の破滅の玉座へと進ませるため……今、最後の戦いの幕が上がる――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 04:46:35
64014文字
会話率:36%
流れの詩人(うたびと)キリークは、町の酒場で傭兵エリアスと出会う。エリアスに一晩買われたキリークは、その正体を看破される。
彼の正体は、王位継承のもめごとから腹違いの兄であるローディオスによって幽閉され、三年前に逃亡し行方知れずになっていた
アルダーナ国の第四王子アルクマルトだった。
王ローディオスの追っ手を恐れ流れの民として生きていた王子アルクマルトと、神剣の主(あるじ)であるアルクマルトこそ真の世継ぎとする神官長の命をうけ王子を探していた兵士エリアス。
ふたりが出会ったことから、国をゆるがす大きな流れが動き出す——本格ファンタジー長編小説。
(残酷描写は▲、濡れ場は●です。苦手な方はお避けください)
創作BL系自サイト(http://www.pandora.nu/ex-nihilo)およびpixiv(http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4137738)掲載の小説(完結済)の転載になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-02 23:00:00
195233文字
会話率:50%