それはトラリス皇国が第8代君主、ダルカ2世の治世下で起こった出来事。
後の世に『自由と博愛の革命』(更に後の世では『魔女の乱』)と呼ばれる出来事は、不安に駆られた民衆達の自然な怒りの正当な発露であったとされた。
レイヴィン帝国という大国の
脅威が迫る中、怠惰で無策な君主に対する民衆の反逆…国を憂う者達の正義の行いであると。
当時のある高名な学者は同様の見解を示して革命を擁護したが、別の学者からは異論の声も上がった。
ある者はレイヴィン帝国の謀略であると主張し、ある者は貴族同士の権力争いによるものであると主張した。
こうした議論はデマを扇動した容疑で学者達が投獄されるまで続き、そして終息した。
一方、民衆の間で多く語られたのは二人の女性についての噂話である。
一人は大陸一の美貌の持ち主と呼ばれたダルカ2世の美しき皇妃、テレーゼ。
もう一人はその娘で高潔な女騎士として知られた才色兼備の皇女、アミシア。
革命によってダルカ2世が害されたあと、囚われの身となった二人の処遇は残酷なものであったとされる。
暴徒達から慰み者にされたという者もいれば、雌畜(家畜奴隷の一種)として人知れず売られたという者もいる。
二人に関する低俗で淫猥な噂は百出したが、やがて人々は興味を失って語る事もなくなった。
長い年月を経て『魔女の乱』に関する議論が可能となった今日においても、議論の中心は革命の原因や意義についてであり…。
跡形もなく姿を消した美しき皇妃と皇女については、議論されることも稀である。
だが私はあえてここに書き記したい。
私が調べた彼女達の足跡を、当時に何が起き、二人の身に何が起こったのかを。
我が人生の全てを捧げ、我が国はもとより遠くレイヴィン共和国やアストリア大陸中から集めた資料に基づく二人の物語。
これは今から見て数百年以上前の遥かな昔、まだ女神信仰が色濃く残っていた頃の話…。
ザーラ連合州立大学教授、ユーミル・エッケブラフト著書『魔女の乱と闇に消えた高貴な雌畜』冒頭より抜粋
※ 本作はpixivにて同時掲載中です。
https://www.pixiv.net/novel/series/13096254折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-29 21:05:47
49749文字
会話率:32%
一四歳の時に両親を失ったメレディス・トスカは、父方の妹であるデボネ家の世話になる。けれどもメレディスが社交界デビューした直後、叔父が他界し、デボネ家は没落貴族と成り果てた。しかし、叔母はふたたび華々しい生活に返り咲くことを諦めていなかった
。愛娘二人のうち片方、あるいは両方に爵位を持った大富豪と結婚させようと画策する。そんなだから、よそ者のメレディスはいつだってのけ者扱い。
ある日のこと、叔母の元に一通の招待状が届いた。差出人はブラフマン伯爵家からのものだ。彼の末娘、キャロラインの社交界デビューを開くという。ブラフマン家は社交界で絶大な人気を誇っている貴族で、彼らが手がける事業はことごとく成功していた。そしてブラフマン家の息子二人はとてもハンサムだと貴族たちの中では専ら噂になっている。二人は結婚適齢期を迎え、淑女たちはみな、妻の座を狙っていた。そしてそれは叔母も同様だった。
ブラフマン家に招待された四人は早速会場へと赴く。そこでメレディスが出会ったのは、次男のラファエルだった。
豊かな金髪に緑の瞳、若さ故の引き締まった強靭な肉体と気品を兼ね備えた美しい男性。
――ああ、彼はなんてハンサムなの。
ハンサムなラファエルにひと目で恋に落ちたメレディス。やがてふたりは運命の糸に引き寄せられるかのように再会を繰り返す。けれど、メレディスは知っていた。彼が貴族とは名ばかりのメレディスに近づいた理由を――。なにせ彼は花嫁探しに乗り気ではないのだから。
ラファエルはきっと両親を失ったメレディスと社交界のスキャンダルになって、母親の花嫁探しを諦めてもらうための策略を考えついたに違いないのだ。
……そんなことは、もう知っているわ。
彼は自分を利用しているだけだ。そう言い聞かせるメレディス。けれども彼女の思いとは反対に強い力でラファエルに引き寄せられていく……。果たして彼らの運命は――。
シンデレラストーリーです。
※この作品は、R18指定の設定ではございますが、ストーリー重視ですので要素としてはやや薄いと感じる方がいらっしゃるかもしれません。
【Berry's cafe】【エブリスタ】さんでも公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-25 17:46:00
216608文字
会話率:27%
ご無沙汰しております。8作目になります。部活仲間のクール系低身長爆乳後輩JKが極甘デカブラフェロモン責めパイズリご奉仕でセフレから恋人への出世を狙うも健闘むなしく先輩(あなた)の絶対服従ガチ恋オナホに堕ちる話です。宜しくお願い致します。
※Pixivの有償依頼を受けて書きました。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18262497折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-31 06:03:32
12750文字
会話率:9%
幸運と不運と呼ばれるものがこの世界に存在している。
それを自由に扱える能力を手にしていた少年は!
自分の好き勝手に能力を使用する事を選択する!
好きに人を殺し、好きに人を犯し、好きに人の物を奪う。
そして……。
好きに人を生かし
、好きに人を守り、好きに人に物を恵む。
それは、自由奔放! であり! 傍若無人! でもある。
そ・の・人・物・こ・そ・!
『黒闇天の勇者』と呼ばれる事になる『アート・ブラフという名の少年』の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-10 19:00:00
66528文字
会話率:22%
悪役令嬢はへこたれないのおまけSS第二弾です。山も谷もありませんが、イチャイチャはしてます。ラブコメ風軽度ラブエッチSSです。
最終更新:2018-11-11 21:00:00
3348文字
会話率:33%
ひきこもり翻訳家である佐倉伊織は、46歳まで番を持たずに生きて来た。発情期が来なくなったな、年だからかな、とのんきにかまえていたら、どうやら生死に関わる問題だったらしい。死ぬのは嫌だ。死んだら友人である英国人作家リチャード=ブラフォード(3
1)のシリーズ小説の続きが読めなくなってしまう。そうだ。発情期が来ないのなら、来るようにすればいい――つまり、αとの性交渉だ!
ーーーーーーーーーーー
※ただのラブコメです
※アルファポリスにも掲載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-19 06:26:27
6493文字
会話率:37%
ヴィーナス・ネットワーク世界も拡大の一途、変な百合が主流の世界ではあるが、それなりに安定繁栄している。ネットワークはシステムマチックに機能し数えきれない世界を何事もなく順調に統治している、せっせと仕事をしているヴィーナスさん、だが顔はさえ
ない、すべての疑問の最後のパーツがはまらないからだ。
天之御中主(あめのみなかぬし)神の命じるままにブラフマーを倒し大神を知覚したいま、ヴィーナスさんの疑念は膨らむばかり、つまり“造化三神”は本当に“神”なのか、アスラ族はどうなったのか…
神去り神在り編(かみさりかみありへん)、いよいよヴィーナス・ネットワーク・ワールドの最後の物語が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-03 05:00:00
245985文字
会話率:29%
ヴィーナス・ネットワーク世界も拡大の一途、変な百合が主流の世界ではあるが、それなりに安定繁栄している。
インドラを倒し鏡界を破壊したものの悲嘆にくれるヴィーナスさん、その悲嘆と憎悪のエネルギーを取り込み、ついにデーヴァの指導者ブラフマー
が物質世界に全面攻勢をかけてきた、ラグナロク戦争が始まったのだ、ブラフマーは巧妙な作戦をしかけヴィーナスネットワークは防戦一方、しかしブラフマーのもくろみは別にあった……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-30 00:00:00
111760文字
会話率:42%