「——……嫌いです」
振り上げられたカッターナイフは、空を切る。そして俊樹に下ろされるはずだった。
しかし、ぽたりと。降ってきたのは温かなしずくだった。
「椎名くんなんて……、大嫌いです。もう私の眼の前に現れないでください……」
本作品は「信号はいつも、紅。」より重複投稿しております。
お気軽にご意見、ご感想、誤字脱字報告をいただけましたら幸いです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-27 01:03:24
1659文字
会話率:29%
「瑞貴……?」
俊樹は確信を持って、瑞貴と呼び掛けた。すると彼の考えを肯定するかのように校医……瑞貴は口端だけを上げて、「先生と呼びなさい」と云う。
「瑞貴、今までどこで何を……?」
しかし、動揺した俊樹にそんな決まりごとなど
どうでもよくて、間を置かずに訊ねた。だが、瑞貴は何も答える素振りを見せずにただ首を横に振る。
「椎名くん、今は先生です。まずは落ち着きなさい」
冷静な瑞貴の言葉に落ち着いていられず俊樹は身体を起こした。だが、視界が真っ白に染まる。
日中と同じ耳鳴りに襲われて頭部を真っ直ぐに保てず体勢を崩したが、すかさず手を伸ばした瑞貴に支えられて事なきを得た。
耳鳴りの不快感に眼を細めながらも身体を支える瑞貴の腕を掴んで、その無感情な瞳を覗く。
「センセー。あのあとどうしたんだよ、みんな心配してたし」
「……あの時は、申し訳ございませんでした」
※のあるページは性描写、または自傷シーンが含まれております。
苦手な方はご注意ください。
本作品は「信号はいつも、紅。」より重複投稿しております。
お気軽にご意見、ご感想、誤字脱字報告をいただけましたら幸いです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-23 07:15:02
19401文字
会話率:28%
仮面舞踏会の夜、思い人である宗佑と婚約者に勘違いされて夜を過ごしてしまった椿。彼女はとある宴席で彼と婚約者の破局をきいてしまう。そのすれ違いの原因が自分であることに気づいた椿は、彼に謝罪を伝えようとしたのだが思いはすれ違ってしまい…
とい
うよくある勘違いもののふりをした、稀代のヤンデレによる執念の嫁とり劇です。
タイトル通り相当前に書いた短編の続きなので、そちらを既読でない方には不親切な内容になっておりますのであしからず。
さらに姉妹(兄弟?)作「不忍池で、君と始める恋」ともリンクありです。
こちらもよろしければ覗いていただければ幸いです。
ながくても全3部くらいに落ち着…かなかったです、ごめんなさい。
全五部で完結になりました!
不定期連載にめげずに通っていただけた方、本当にありがとうございました!!
おまけのお話を更新いたしました!
この後はサブキャラたちの恋愛をこちらにて順次書き足していく予定ですが再び完結にしておきます。
なぜならいつになるかさっぱり読めないから…汗折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-16 17:35:20
38612文字
会話率:26%
人に恋をした犬のお話。
R15は一応です。
最終更新:2016-03-31 11:53:58
2077文字
会話率:28%
夢に関する能力を持った一族の話です。オムニバム形式で進めていきます/美形×平凡中心・片想いや悲恋、身代わりなど暗めな話が多いです ※サイトより転載しました
最終更新:2016-03-15 00:26:25
44021文字
会話率:56%
大学二年生の秋本和樹は、高校の同級生の結婚式に招待され、大学の夏休みを利用し郷里へ戻る列車へ乗った。
がらがらの古いローカル電車。そのボックスシートでわざわざ向かい席に相席してくる人物がいた。彼を気にしながらも道中眠ってしまう和樹。
和樹は
列車に揺られ、珍妙な夢をみた。悪夢から目覚めるがまたすぐに眠ってしまう。何度も夢の世界と現実を行き来してるうちに、夢がリアルに、現実が曖昧になってる錯覚を感じてくる。そんな中、和樹は深層意識下の自分の本音に気付く。夢の世界へ飛んだ本当の理由を知り自ら一歩を踏み出す。
【他のサイトでも掲載】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-21 00:15:09
22911文字
会話率:35%
超絶美少女の女子大生美香は、6人の人格を持つ多重人格だった。
美香は、デリヘルのスカウトマンのイツキと出会いデリヘル嬢になる。
夢のために他の人格も、ライブチャットなどで働きはじめる。
精神科医やデリヘルのオーナー、そして美香の別人格
たち。個性的な登場人物と関わりながら自分を見つめようとする美香の苦悩と成長、そして同じように心の闇を抱える美少年イツキとの切ない恋を描く。
稚拙な文章ではありますが、風俗生活15年の作者が経験に基づき、リアリティーにこだわりています。
転生ありません。異世界にも行きません。ダンジョンも魔法もありません。でもリアリティはたっぷりです。いたずらに性的興を奮あおる官能小説のようにはにしたくなかったので、女性にも読んでもらえるようにしています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-27 03:47:58
130405文字
会話率:17%
戦地にわたしを送らなかったことを後悔させてやる。
画家になることを夢見て生きてきた少女、天野美琴(あまのみこと)は、ある日、突然起きたルーヴァ王国との戦争により、目の前で恋人を失い、復讐を決意するが、国は、彼女が幼い女であるため、戦地に
向かうことを許さなかった。
唯一の肉親である兄が、徴兵される寸前に、国内で恋人の敵を打つ方法をひとつだけ告げる。
その方法とは、ルーヴァ王国が奴隷化している民族、ダリス族を保護し、ルーヴァ王国からの追っ手から守りきること。
美琴は、なんの考えもなく、ダリス族の青年、雪道(ゆきみち)を保護するが、彼には手足がなく、その他の身の回りの世話もすることに。
しかし、毎日のように襲撃してくるルーヴァ王国の兵士と戦いながら彼を守るうちに、雪道と美琴の心は次第に惹かれあい……。
シャベルを武器に戦う強く気高い軍国少女と優しくて穏やかな青年のちょっと切ない恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-09 20:34:27
20652文字
会話率:17%
夢魔。昨今では、インキュバスやサキュバスといった名前で呼ばれることの多い彼らだが、実は人間にとって、とても身近な存在である。
悪魔なんているわけがない──現代科学はそう断じる。
しかし、あなたが枕を並べて褥を共にした者が、そうで
ないと言えるのだろうか。会社の上司や、学校の後輩、再婚した母親の夫、彼らがそうでないと言えるのだろうか。──否。
“悪魔”というものを生み出したのは人間である。そして、その人間こそが悪魔と最も近しいもの、またはそれ自身となり得るものなのだ。
これは、私たちが悪魔と呼ぶ者たちと人間たちが織り成す、温かくて切ない、激しくも穏やかな、そんな不思議な“夜のお話”。
「悪魔の最も見事な狡猾さは、“悪魔はいない”と信じ込ませることである」 ──ボードレール
濡れ場について。ちょくちょく“そういう”シーンを挟んでいこうと思っています。
その中でも、濡れ場だと判断したものには「☆」を、濡れ場の中でも特に気合いをいれて本格的に描写をした章節には「★」を、それぞれタイトルつけて示しておきます。
あくまで作者の主観に基づくものなので、ここもアウトじゃないの? と思われることがあるかもしれませんが、ご了承ください。
基本的には章ごとに話を独立させていく予定ですので、どの章から読んでも差支えの無いものになると思います。
ただ、世界観に触れている部分や、その設定の一部が書かれた章節を読んでないうちに読み進めると、違和感を覚えるかもしれません。
一時期連載、更新停止していたものの削除を思い立ちました。しかし、データを消去する直前に勿体なく思えてきて、訂正を加えて再度投稿していくことに。また、加えて新しく話も書いていきたいと思います。
※似た題名の作品を女性向けとしてムーンでも投稿しています。内容は同じです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-03 21:00:00
200812文字
会話率:26%
夢魔。昨今では、インキュバスやサキュバスといった名前で呼ばれることの多い彼らだが、実は人間にとって、とても身近な存在である。
悪魔なんているわけがない──現代科学はそう断じる。
しかし、あなたが枕を並べて褥を共にした者が、そうで
ないと言えるのだろうか。会社の上司や、学校の後輩、再婚した母親の夫、彼らがそうでないと言えるのだろうか。──否。
“悪魔”というものを生み出したのは人間である。そして、その人間こそが悪魔と最も近しいもの、またはそれ自身となり得るものなのだ。
これは、私たちが悪魔と呼ぶ者たちと人間たちが織り成す、温かくて切ない、激しくも穏やかな、そんな不思議な“夜のお話”。
「悪魔の最も見事な狡猾さは、“悪魔はいない”と信じ込ませることである」 ──ボードレール
濡れ場について。ちょくちょく“そういう”シーンを挟んでいこうと思っています。
その中でも、濡れ場だと判断したものには「☆」を、濡れ場の中でも特に気合いをいれて本格的に描写をした章節には「★」を、それぞれタイトルつけて示しておきます。
あくまで作者の主観に基づくものなので、ここもアウトじゃないの? と思われることがあるかもしれませんが、ご了承ください。
基本的には章ごとに話を独立させていく予定ですので、どの章から読んでも差支えの無いものになると思います。
ただ、世界観に触れている部分や、その設定の一部が書かれた章節を読んでないうちに読み進めると、違和感を覚えるかもしれません。
一時期連載、更新停止していたものの削除を思い立ちました。しかし、データを消去する直前に勿体なく思えてきて、訂正を加えて再度投稿していくことに。また、加えて新しく話も書いていきたいと思います。
※似た題名の作品を男性向けとしてノクタでも投稿しています。内容は同じです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-03 21:00:00
200812文字
会話率:26%
製薬会社で働く主人公、蔦森純之介は真面目だけれど冴えない28歳のサラリーマン(童貞)。
純之介はBLシミュレーションゲームの登場人物ハルトに夢中になっていたが、ある日ふとむなしさを感じてしまう。そんなとき、彼は偶然ボーイズデートクラブの
存在を知り、気がついたときには予約を済ませていた。そしてデート当日、待ち合わせ場所に現れたボーイはハルトそのもの、いやそれ以上に理想の相手だった。
純之介はそのボーイ葵に一目惚れし、彼の一途な思いがやがて葵の冷えきった心を動かしていく。しかし、葵には打ち明けられない過去があり……。
冴えないリーマン純之介と、ミステリアスなボーイ葵とのせつないロマンス。
【ノスタルジックハーレム ファン必見】
けなげな純之介を思わず応援したくなる、不器用な純愛がテーマです。ただ、甘いだけの恋愛ではありません。一風変わったシチュエーションとうっとりできるエッチをお楽しみいただけたら幸いです。ぜひ、ご感想・評価等お待ちしています。
Twitterもやってます。よかったらフォローよろしくお願いします。
アカウント→AiuchiSoma折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-25 23:13:36
33726文字
会話率:42%
私の運命の相手は遠くへ行ってしまった。
だから私は決めたの。
このクロッカスの花のように
「貴方をずっと待っています」
*********
初作品で不安いっぱいです。
がんばっていきたいとおもいます。
よろしくお願いします‼
︎
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-11 17:03:56
795文字
会話率:28%
その山には忘れ去られた優しい神様がいた。
神様とその贄となってしまった青年の切ない恋。
最終更新:2015-05-09 01:26:58
4171文字
会話率:33%
すべてに絶望し、すべてを失った男を拾った少年は、彼の愛した養子の身代わりとなった。そんな少年は、ある日夢を見る。それは絶対に叶わないと知りながら望み続けた夢だった。【注】男性同士の恋愛描写・性描写が含まれておりますので、閲覧の際はご注意くだ
さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-06 22:22:30
5523文字
会話率:45%
私には、結婚できない彼がいる。友人の結婚式の夜、違う友人にその話を聞いて貰っていた私は、酔って寝てしまった。温かい布団の中で色々質問された私は、夢うつつで答えてしまって…?
最終更新:2015-04-24 20:00:00
3765文字
会話率:56%
「大正某年夏、脳を病んだ画家の私は、静養に訪れた地の浜辺で、幻のような少年に出会う…」共依存レベルでラブラブな二人の愛とその崩壊。ハッピーエンドではありません(でもバッドエンドでもない??)。
最終更新:2015-04-18 10:32:25
21753文字
会話率:43%
惑星オルテンシア。
淡い紫色をした美しい惑星は、異星人の襲撃により持ち込まれた未知のウイルスによって大地は荒廃し、生物が生きていけぬ場所となった。
悲観したオルテンシアの女神は、まだ生きている残り少ない大地を空高く浮かばせ、自らの力を
分けた《使徒》を遣わせた。有翼人である彼らが存在することで大地は浮かび上がり、侵攻してくる異星人たちと戦いながらも、生有る者はかろうじて未来を夢見ることができた。
揺らぐ性を持つ《使徒》は本能で番(つがい)を見つけ、唯一無二のその存在のため、自らの性を変容させる。だが、戦いが激化してくるにつれ、番を戦いで亡くす《使徒》が増え、やがて《使徒》の数が減っていった。
空中都市は《使徒》の数が減るたびに、穢れた大地に近付いていく。
異星人との戦いに負けるか、《使徒》の恩恵を失うか。
惑星オルテンシアの未来は再び黒雲に呑まれようとしていた。
これは、そんな惑星の、一つの物語……。
※1・2話にR18要素、BL要素はありません。
ハッピーエンドな感じでもないため、そういう作品が苦手な方にはおすすめしません……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-09 00:00:00
8694文字
会話率:22%
あらすじ
十八歳を迎えた、紅い瞳を持つ少女。浅黒い長髪を纏め、金色のロザリオとマゼンタのイヤリングが輝く、凛とした顔立ち。彼女は、両親が営むロゼ・ワイン工場の手伝いをする一人娘であり、礼儀正しく謙虚な人物である。然しその反面、心を深く閉ざ
した彼女は、独りになる時、酷く自虐的であり、素直な我が儘をも我慢している闇を持っているが、それを吐き出せる相手もいなかった。そんな折に、とある明るい町並みの人工的なネオンの暗闇に位置する路地裏で、彼女は不可思議な店を見つける。そこで、少女は様々な香りを商売とする一人の男性店主と出逢う。少女が見たのは、表向きに香りものを商いとする穏やかな一面と、「夢を売る」という裏の商売の妖艶な彼にの表情や丁寧な声色に惹かれて、
ささいな我が儘さえ言えなかった彼女は、店主の彼に「夢を買う」事を切望する。彼が彼女を受け入れ、希望にも引受けた理由とは?そして、夢を買い続けていく一人の少女の末路とは………?
必然か偶然か。ひとりの少女とひとりの男性の歯車はじりじりと闇の線路の中で、しっかりと動き始めたてしまっていたのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-03 23:00:00
18095文字
会話率:35%
一緒にいたあの万華鏡のように煌めいた日々を、夢の中で再び。
オオカミ様の「声無しの情景」企画参加作品です。
最終更新:2015-03-01 00:00:00
5000文字
会話率:0%
一人の魔法使いによって、姫は覚める事のない眠りについた。眠りの呪いは王国自身をも巻き込み、許される日が訪れるのをただ待ちわびる。やがて100年の時が経ち、運命の男は誘われ――――――……。茨に閉ざされた眠りの王国の夜明けと、そして明かされ
る王国の罪。お伽噺の残骸と夢から覚めた人々の辿る、その後の話。オムニバス形式で綴る茨王国を舞台にした群像話です。物語の主軸は童話の原作通りNL展開ですが、茨の花の香りに紛れ、かなり腐臭が漂っております。12/3第二編ノロノロ始めました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-03 14:21:35
17260文字
会話率:34%
血を飲むことを嫌う吸血鬼の少女と彼女の餌として連れられてきた美しい人狼。
気弱な彼女は彼を自由にすることを決意するけれど、彼の強引な優しさに惹かれていく。
※本編では触れる程度の描写しか入りませんが、番外編は年齢制限掛かりますのでお気を付け
ください。
お題をお借りました。
寡黙 http://nanos.jp/kamocu/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-07 21:54:03
22975文字
会話率:18%
美代は夢を見る。二年前、自分を犯した少年の夢を。
彼は去り、自分も違う未来へ進み始めた。静穏が訪れた筈だった。それなのに、毎夜夢を見た。甘く切ない、澄んだ水の夢を。
最終更新:2014-11-06 00:51:28
15916文字
会話率:26%