昭和初期、若き主人である時雨には、同い年の下男祥吉がいた。
その祥吉が自分の眠っている時、不埒な真似を働いている事に時雨は気づいていた。しかし時雨は咎めはしなかった。いつかその場を押さえてやろうと思っていたからだ。
ある嵐の夜、うたた寝して
いた時雨は、祥吉に口付けられている事に気づく。とっさに取り押さえるが、それが誘っているかのような形になってしまい、二人は主従でありながら一線を越えてしまう…。
父の死により主人になってしまった時雨と、優秀でありながらあえて下男に甘んじている祥吉。
一軒の洋館の中、十代の二人だけで重ねていく、あやうい時間。
※過去、個人サイトで掲載歴アリ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-28 23:51:40
52759文字
会話率:41%
「善し悪しなど知らなくていい……私の味だけを覚えればいい」
言葉足らずな夫と年若い妻。大正から昭和初期の日本を舞台に、珈琲の香りに包まれながら少しずつ歩みよっていく夫婦の四季を追います。
*時代考証の甘いところが多々ありますので、苦手な方
ご注意ください。登場人物はすべて架空の人物です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-21 00:28:45
413937文字
会話率:31%
昭和初期、新聞社に勤める彼方《かなた》は、血の繋がりのない祖父の危篤を知り、8年振りに生家に戻ることを決心する。そんな彼方は、生まれながら弱視の傾向が強く、常に眼鏡が必要なのだが、感情が高まると瞳の色が紫に変異する。それは一族の呪われた慣習
があったせいなのだが、彼方がそれを知るのはまだ先のこと。反発ばかりしていた祖父の変わり果てた姿や、変わらぬ初恋の人との再会は、彼方を温かく包み込み、そして苦しめる。そんな中、夜中に訪れた祖父の書斎で見つけた蝶。蝶狂いの祖父が秘匿していた蝶は、一見普通の黒蝶だった。しかし、月光を浴びて変貌した蝶は、彼方にある幻覚を見せる。己と同じ紫の瞳を持つ着物姿の少女に手を差し伸べる祖父の若かかりし頃の姿──。
翌日、恐る恐る少女の是非を問うた彼方に、祖父は彼女を初恋の人だと告げてきて──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-12 00:00:03
120945文字
会話率:18%
「百目鬼君は……」一瞬言葉に詰まったが、どうにか喉で止まったそれを吐き出す。「同性愛嗜好者(ホモ)なの?」●昭和十六年。第二次世界大戦が始まろうとしていた。中学四年の捨人は、偶然級友の情事を目撃してしまう。
アルファポリス様にも投稿していま
す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-09-14 15:53:36
37314文字
会話率:47%
昭和初期、曲馬団で厳しく躾けられる少年の思い出。スパンキングと羞恥を中心に7~14歳の少年への虐待表現を含みます。
最終更新:2012-07-17 01:28:01
20712文字
会話率:15%
櫻というものは、とても綺麗で儚いものかもしれませんが……もしかすると……
過去に他サイトに掲載していたものに、加筆修正を加えさせて戴きました。
最終更新:2012-04-23 13:04:34
1794文字
会話率:20%
幸世は十四歳。ある時から、急に父も母も幸世に辛く当たり出した。そんなある日、母方の従姉が幸世の前に現われる……
以前携帯サイトにおいていた短編に少々の加筆修正を加えて投稿させて戴きました。
最終更新:2012-04-22 19:38:14
4005文字
会話率:52%
ある娼家から逃げ出したかずさは、娼妓の息子・大和と妓楼の跡取りであるカナエに出会い、匿われる。
次第にかずさと大和は惹かれ合うようになるが、カナエに振り回され、本当の気持ちを告げる事が出来ない……。
最終更新:2011-11-02 23:51:58
69891文字
会話率:44%
大正〜昭和初期頃。全寮制の武術師範学校に合気柔術の達人にして花顔の美少年が入学!さてどうなる?時代ロマンと武道と恋の騒動。参考文献:『龍』村上もとか著
最終更新:2009-01-23 10:04:28
27041文字
会話率:49%
舞台は昭和初期。新進気鋭の劇作家の仁科は、故郷の祭りを機に、旧友に祝言の報告をする。宴の余韻に浸っていた矢先、友人によって、とある場所へ連れて行かれるのだが……。劇作家の青年と少年芸妓の、暴力的なまでの一夜の秘め事。
最終更新:2006-04-03 17:15:24
10506文字
会話率:36%