「お前がここの女将か?」
詰襟のシャツに燕尾服、安良上家の家令と思われるその男はわずかに顔を上げ、分厚い丸眼鏡の奥からじろりと由里に目を向けた。
「この見合い、壊してもらいたい」
時代は明治後期、料亭の若女将、由里はある男との出会いを
きっかけに平凡な日常が変わり始める。
そして由里の前にまた新たな男が…
「貴女の真の雇い主は誰だ?」
由里は息を呑んだ。一言で今の状況を表すならそれは”恐怖”かもしれない。
震えそうになる唇を一旦噛み締めて答える。
「私はまだ誰のものでもありません」
「ほう」
※時代はざっくり明治後期から大正期をイメージしています。その都度調べながら執筆しておりますが、時代背景など矛盾していることもあるかと思います。ご了承のほどお願い申し上げます。
※54話で完結しました。たくさんの方に読んでいただきとても嬉しく思います。誤字脱字などありましたら遠慮なくご報告ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-14 12:00:00
110027文字
会話率:56%
自分の未来に希望など持てないお嬢様大学生と年下詰襟男子高校生の現代版おとぎ話。
藤原いつか先生主催の「真夏のセイフク企画2021」参加作品です。
※読了ツイート時の作品URL削除お願いいたします。
※ベリーズカフェにも掲載しています。
最終更新:2021-08-21 00:00:00
20150文字
会話率:39%
佐々木結花、二十六歳。現在、欲求不満真っ只中である。ある朝マンション前にサトルと名乗る学生が「僕とあなたと夢で逢ってますよね?」と言われ混乱する。結花はサトルという人に思い当たる節があって――中学生に待ち伏せされるようになりました。//スト
ーカー予備軍の中学生男子と大人女子のお話。苦手な方はお気をつけください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-24 00:00:00
9411文字
会話率:36%
異世界に召喚され全てを奪われた救世主と、世界を救うために全てを失った召喚士の最後の語らい。十二度目の新月の夜、運命は世界に尽くしてきた二人の恋を残酷なまでに踏み躙った。
最終更新:2013-10-07 21:00:00
7174文字
会話率:35%