湖初(こは)の短い人生はハードモード。大学生活は一年目でつまづき、自己肯定感は低め、加えて「怒鳴り声恐怖症」。それでもやっぱり素敵な恋愛がしたい。心折れずにバイトに精を出していたら、出会った「ヘッドフォンの王子様」ーー 樹(いつき)は、心理
学博士でメタル好きのラテン男。意味不明で意地悪な王子様だけど、どうしても落としたい。
自分の抱える悲しみを誤魔化しながら生きてきた二人が、お互いに惹かれ合い、少しずつ変わっていく、ちょっと奇妙な恋のお話。二人の心理の交錯と、複雑に絡み合う感情の物語。少女漫画のノリで、たまにRな展開(☆マーク)。
☆直接的で残酷な表現は一切ありませんが、物語の中で事件が起こるので、繊細な方はご注意下さい。☆過去作「影と光の庭で」のキャラクターが登場しますが、独立した別の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 00:09:16
107989文字
会話率:47%
高山亜希、29歳は、有名国立大学を7年前に卒業して、スポーツ用品、ウェアの製造卸売を営む株式会社アグレに入社した。
入社4年目、亜希は会社がレディス営業部の中に新設した営業五課を任された。そしてその人並み外れた明晰な頭脳と持ち前の行動力で、
営業五課を大成功に導き、入社後僅か6年でレディス営業部の部長に上り詰めた。誰もが度肝を抜かれる彼女の実績を会社が高く評価して、他の社員の範となるように大抜擢したのだ。
しかし部長に昇進して1年も経たないある日、出世の先を越された営業一課課長の滝田香織、35歳が企てた取引先の計画倒産の罠に嵌められ、1億5千万円もの損失を計上してしまう。会社から責任を追及された亜希は見習いに降格させられ、懲罰勤務の日々を送らされる事になる。
アグレの実態は学歴差別とレズの巣窟であり、最下層社員に転落した亜希は一夜にして上司と部下の関係が逆転した女達から様々な苛めに合う。中でも亜希に代って営業部長になった香織が亜希の指導役に付けた入社二年目の秋山さやかは体育大学出身ながら冷淡な性格の持ち主で、狡猾に亜希を弄びながら、段々と亜希の心をへし折って行く。そんなある日、亜希が命じられた派遣先は・・・、
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-30 22:10:29
447739文字
会話率:42%