フェリスは、王女のメイドだった。敗戦国となってしまい、王女を差し出さねばならなくなった国王は、娘可愛さのあまりフェリスを騙して王女の身代わりとし、戦勝国へ差し出すことを思いつき、フェリスは偽の王女として過ごさなければならなくなった。
最終更新:2016-11-01 20:04:16
68195文字
会話率:47%
「自害をすればよかったと思われる事もございましょうが、若姫様のなさりように御家の存続すらかかっておりますことを、肝に銘じておられませ。」
男として育てられ、いずれは跡目を継いで繁栄を望むために、武芸に励んできた。それを突然おんなとして生き
ろと言われたのかと思ったが、色小姓として出されたと思えば自分の惑いを無理やりにでも納得させることができる。
「私の体が、おんなであるだけだ」
幼馴染の兄弟のところに、生贄同然の捕虜として向かった巻江は、自分が「おんな」であることを思いしらされ――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-01 19:43:57
63337文字
会話率:48%
「我が、死にたがっているように見えたか」
声が、ほんの少しやわらかく感じるのは、気のせいだろうか。
「少なくとも、生きようっていう気配は、感じられないわね」
声をかけた男は宗也と名乗り、興味本位からか私に口吸いをした。
「また、来よう」
耳に触れた声に、ゾクリと腰が震えた。腰を抱いていた宗也の腕が離れ、足の力が抜けた私はストンとへたり込む。横を宗也が通りすぎ、足音が遠ざかっていく。けれど私は少しも動けないまま、放心したままで昇る朝の光を浴びていた。
魂を抜かれるとは、こういうことをいうのだろうか――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-01 19:20:28
78419文字
会話率:48%
マリーは、貧乏な国の末端貴族令嬢。真面目だが…ちょっと野暮ったく、華やかな世界とは無縁な彼女。ところがひょんなことから、他国の王子のスキャンダルを探ることになった兄のせいで、その王子と遭遇。噂通りの、カッコ良さに胸が高鳴ったが、会った場所が
場所だけに・・・マリーは本当の自分とは、正反対の遊び慣れた女性を演じる・・
遊び慣れ女だと思い近づく王子ラファエルだったが・・・ふたりの間が縮まるごとに…遊び慣れた女と時折見せる少女らしい純真さに、戸惑ってしまう。
17歳の少女に振り回される・・・30歳のプレイボーイの王子様。
そんなふたりの恋物語。
修正してR15でも、公開中です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-28 22:00:00
114503文字
会話率:27%