各世界の中心にある“監獄所”の《管理人》である青年は、二つの王国を滅ぼし、その世界を滅亡させた《勇者》に会いに行く。
滅亡させたその理由を知る為に。
そして《勇者》がいるであろう城へ着いた時、そこにいたのは、虚ろな瞳で空を見上げる少女でーー
このお話は、短編『闇堕ちした狂気の勇者と、その幼なじみの少女のとあるお話』の続きとなっておりますので、そちらを一度お目通し下さると物語が分かりやすいと思います。
やっぱり最後はメリバ······。
今作も、読まれる方によっては、不快・過激な発言や描写がありますので、下記キーワードを必ずご確認の上、大丈夫というお方はお読み頂けたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-11 09:19:07
18055文字
会話率:41%
地界島(ちかいじま)
囚人達の中には特例として重罪を犯した者は決して脱獄出来ない日本列島から乖離とも言える程の誰も足を踏み入れないとされる無人島に建造された誓約収容所と呼ばれる監獄があった。
地界島と誓約監獄所と言う名称を挙げた人物はこの誓
約監獄所を立ち上げる際に代表として指揮を執っていたある軍人が付けたものであり、地界は誓いであり、誓約させると言う意である。
本意としてはこの地に連行された囚人達に心の底から己の罪を反省し、二度と同じ過ちを繰り返さない為に島から出る時、誓約書を一筆させる事、それだけこの島に送り込まれた囚人達が犯した罪の重さは尋常では無かった。
この島を出た後、再びこの地へ送り込まれる囚人は存在しない。それ即ち、人生に於いて、二度犯せない過ちを意する。本来、死罪を判定される処罰であったのだが、誓約監獄所を開いた軍人による更生の余地を与える為の善意とも言えるだろう。
あれから数十年の後、現在この誓約監獄所を統括している1人の少年軍人が存在していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-06 00:52:35
17164文字
会話率:56%