真澄孝影は、人間の皮を被った化け物である。
時に羨望をこめて、時に嫉妬まじりに、そう囁く声があがるのを、孝影は知っていた。優れた知能、並外れた身体能力、美しい容貌。何をするにも〈普通〉より抜き出ていた孝影を、人々は無意識のうちに疎外す
る。
疎外感に苛まれ生きてきた孝影は、はじめて己と〈同じ〉ものに出会う。その男は、孝影より遥かに格上であった。
※※※
オメガバースですが、要素薄めな特殊設定です。
βからαとΩが長い時間をかけて変異(進化)していったという世界設定で、αとΩが認知される前、第二の性の分化が明確になっていない時代のお話。
α × 不完全α + Ω寄りβ
★この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-30 08:53:23
12603文字
会話率:51%
ナツハは天空界の最後の大地の王族の純血種。光の王国で庇護されて、世間知らず。自分を庇護してくれる予言の姫コトハのお忍びのお話を聞いて、別の世界であるウィル神界へ降り立ち、一人の少女で大地の一族の姫フィンと親友になる。しかし、フィンは両生体で
ナツハに恋をして、強引にナツハを抱く。その2年後少年に分化したフィンはナツハに会いに来るが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-18 21:34:02
6200文字
会話率:31%
成人する15歳の誕生日。この世界では一番重要な日だ。
子供達は生まれた時から15歳になるまで、両性だ。上半身は男性のように平らで、下半身は女性のような器官がある。しかし、見た目は似ていても、あるのは排泄するための場所だけで、女性特有の性器
はない。
性の分化には、幼少期に本人の自覚をもとに変化する。女の子だと思って育っていれば女性へ。男の子だと思って育っていれば男性へ。
一部例外を除いて……
不幸のどん底に落ちた人物は不幸のガゼボへ向かった。これ以上不幸になっても、今以上に不幸なことはないと思ったからだ。
しかし、それが幸運の始まりなる事を知らなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-07 17:29:29
10949文字
会話率:51%