「俺がお前を拐かした。よって今日からお前は俺の所有物だ」ある日、王国の姫であるロジータ・ハルデンベルクは突如として何者かに誘拐された。気がつけば大国の後宮に入れられ、その国の美貌の王、カシュパル・ディ・ボーデンシャルツの愛妾として召し抱えら
れることとなる。カシュパルは『大陸の魔王』の名に相応しく快楽主義かつ冷酷非道な男で、人を愛することはなかった。けれどロジータと同じ時を過ごすに従い、次第に心が絆されていくが運命はそんな二人を邪魔する。「お前のことなど愛したことなど一度もない」そう告げたカシュパルの言葉にロジータの心はとうとう限界を迎え──。
【愛を知らない魔王×秘密を抱える薄幸の姫】全33話完結。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-24 12:26:00
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会話率:38%