おじいちゃんおばあちゃんで賑わう地元のスポーツジムに通っていた「私」は、ある日、顔もカラダもトレーニング姿も綺麗なスキンヘッドのお兄さんを見かける。それ以来、通うたびにチラチラ盗み見ていたけど、ある日ロビーでお兄さんが隣に座ってきた。どう見
てもSMかハードゲイみたいな服装、だけど着ているタンクトップは、私が大好きな台湾のゴシックメタルバンドのもので……しかもお茶に誘われ行ったお店は、実は、ハプニングバーで!?
(※性描写は後編がメインです。2016.9.13(火)シリーズ新作公開しました)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-11 20:10:34
11057文字
会話率:34%
ある時から、男は家と、樹木に守られた世界から出られなくなった。
忌まわしい過去の悪夢にうなされ、糞尿と吐瀉物にまみれてのたうち回っていた。たったひとり、世話を焼きに訪れる医者を除いて、会いにくる者もいなかった。
「なあ、先生。先生は何で
俺を見捨てねえんだ?」
「どうして、何で俺を楽にしてくれねえんだよ」
「死なせねえよう上手く出来てんのは外の世界だけでじゅうぶんだ。きったねえ姿晒して生きさせられるのはもう、うんざりなんだよ!」
目覚めるたびに、医者の胸で泣き叫んでいた男の元に。
美しい歌い手が雨上がりの虹を渡って会いにきたのは、ある黄昏時のことだった。
その歌い手は、目の前で焼き殺されたきょうだいによく似ていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-23 20:11:14
96076文字
会話率:32%