※これは、700年の時を超えて紡がれる、ある少女と青年の物語。全年齢作品『エヴァーグレースの魔法使いに恋をして』の主人公とヒーローの前世の物語です。
魔法が当たり前に存在する世界で、大地や草木、水、大気、そしてそこに生きる人々すべてが魔力を
持つ。神と人間の間を取り持つ『神の使者』は15歳で就任し、10年間の使命を全うする。彼らには常に寄り添い、共に過ごす『守護者』が選ばれ、任期中に恋仲となることも少なくない。
そんな夢を抱く清廉な少女アリシアは、母の胎内に宿った瞬間に神に選ばれし使者だった。15歳の誕生日、使者就任の日。まだ見ぬ『守護者』に期待を寄せながら王宮を訪れた彼女は、神殿に向かう直前、物陰で絡み合う男女を目撃し、思わず注意してしまう。気怠そうに振り返った男は軽薄そのもので、アリシアは嫌悪感を抱く。しかも男は「君が代わりに相手をしてくれるの?」と挑発的な言葉を投げかけてきたのだ。
思わずビンタをお見舞いし、神殿に駆け込んだアリシア。しかし、目の前に現れた自身の『守護者』こそ、あの男、アレクサンダーだった――。
真面目で純粋な神の使者アリシアと、軽薄な振る舞いの裏に意外な一面を隠す守護者アレクサンダー。彼らは反発しながらも、使命を全うし、心と身体を深く重ねていく。これは、互いに惹かれ合い、時に葛藤し、避けられない運命に立ち向かう二人の壮大なLove Storyです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-07 21:00:00
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会話率:40%