"光は闇を生み、闇は光を育む。それらは決して消えない確かなる存在。しかし闇が光を飲み込む時、ひとつの王が統べてを束ねん。その王、古(いにしえ)の剣を持つであろう。"
それは古の時代より伝わるもの。嘘か誠か。それすらも
わからない。
ある日、天界にひとつの忌まわしい事件が起きた。
英雄王ギデオンの子を産んだ女神アデルだが、その子は強力な邪念を持った禁忌の子だった。天界神ウラノスは災いを恐れ、鋭い棘で覆われた茨で囲まれた塔へとギデオンとアデルの子供を幽閉する。
しかしその数年後、何者かの手によって幽閉した忌み子が連れ去られてしまう。
時は流れ、場所は地界へと移る。北には、絶対的な力を持つ氷の魔女、タイタニアが統べるノースニアという小さな国があり、その南には緑豊かなフェイニアという大国があった。フェイニア国王は平和を愛し、民を慈しむ善い王で、タイタニアと和平協定を結び、その証に弟のフィンレイを王の子、キアランの側近として送り遣わす。
闇は大国フェイニア王と絶対的な力を持つタイタニア王女を嫌い、地界を手に入れようと長きにわたり戦を強いる。
『姉から仰せつかってやってまいりました。これより、貴方の命は俺がお守りします』キアランの前に現れた美しい氷の戦士フィンレイ。
『俺は父上が愛した民と、民が愛するこの国のために剣を振るう。誰にも守られるつもりはない』 何者にも屈しない強固な意志を持つ、聡明な王子キアラン。
二人の王子はやがて、知らず知らずのうちに心惹かれ合う……。
一方、日に日に膨れ上がっていく闇の勢力は地界を手に入れるべく大きく動き出す。果たしてフェイニア国とノースニアの運命は――。
※この作品は、「fujossy」と「lotus bloom」でも公開中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-01 17:08:56
21454文字
会話率:34%
二人の王子と、その従者がいちゃいちゃするお話です。王子×従者、従者×王子の2カップルが登場します。
※アルファポリスにも、『王子と従者のお話』のタイトルで投稿しています。大筋はまったく変わりませんが、少しだけ改稿した部分があります。
最終更新:2015-11-29 14:51:53
18044文字
会話率:86%
道端に咲く一輪の花、なぜこの花は美しいのか、何故私を引きつけるのか。
魔法で姿を変えられた小さな王子様に掴まった女の子の話。登場するのは二人の王子と一人の王。自分を求められる愛、自分を与えたくなる愛、自分を奪われる愛…三人の王から求愛された
女は誰を選ぶのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-07-09 01:14:59
68985文字
会話率:28%
中ノ国には二人の王子が居た。
正妃の子、シグリュウトと側室の子セグリュウヤ。
二人には幼なじみの娘が居た。元内務大臣で豪商のミラティア卿の側室の娘、ミア。
ミアの父が亡くなって、本妻が仕切る家で居場所が無くなったミア。
二人の王子の教育係で
あった叔母がミアを侍女見習いとして城に引き取るところから、この物語は始まる。
幼なじみとして、分け隔て無く、仲良く育った3人。
二人の王子は「どちらが世継ぎに?」と周りからは騒がれるが、そんな雑音には関係なく、仲良く暮らしている。
武勇に秀でた長男のセグ、知識人として注目を集める次男のセグ。
ミアは正式に侍女になり、忙しく働きながらも、3人の微妙なバランスを取った関係はこのまま永遠に続くのではと思われていた。
やがて訪れる試練の時。
戦が中ノ国を飲みこもうとしていた。
3人はそれぞれの心の中に育っていく気持ちに気が付き、翻弄される。
戦に出る前日に起こった出来事が、3人の運命を変えていく。
結ばれた二人・・・。
残された一人は、命をかけた戦いに挑み、勝利し、愛する人も、王座も全てを手に入れたかに見えた。
生まれいずる命は、どちらの子なのか・・・。
全てを手に入れるのは果たして誰なのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-19 01:26:25
33300文字
会話率:39%