私の恋人だったあの人は、私を置いて空に旅立ってしまった。その悲しみにどっぷりと浸っていた私に届く「祖母が危篤」と言う知らせ。急ぎ故郷に帰るが、あっけなく祖母も空に帰ってしまった。
あの人が死んだこと。
祖母が死んだこと。
疲弊した心にするり
と葬儀会社の田中さんの目が入り込んでくる。
――田中さんの左手の薬指には指輪が光っているのに、そんな目で見ないで――
総じて暗いです。じめじめした話です。幸せにはなりません。だけど、本人はそれを納得しているので、メリバと言えなくもないです。
スマホの隅に眠っていた話を発掘したので、talking about を書きつつ、繋ぎとしてUPしていきます。
完結済み。全3話。
題名変えました。「花を、菊の花を」→「chrysanthemum」2020.7.26折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-27 00:40:00
18054文字
会話率:20%