全編にわたりエロとギャグしかない、自分が大人のちょいSご主人様だと思い込んでいる美形天然マイペース変人とそんな変人に振り回される普通の元気で優しい不憫な流されアホチョロにいちゃんがキャッキャしているお話。
●主な登場人物●
リィ
ン:王立生化学研究所職員の32歳。美容研究科によって作られた美形長髪モノクロ眼鏡のお兄さん。一人称は僕。変な人。
ジャン:田舎の口減しで王都で兵になった22歳。見た目から勝手に不良だと思われがちな普通の素直なにいちゃん。一人称は俺。すぐ人に懐く、チョロい人。
触手ちゃん、触手くん:植物とスライムの融合型。有能で健気。
※注意※リバです。二人とも前後ろフェラなんでもあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-26 21:40:44
91228文字
会話率:56%
2108年。夏のニューヨーク。セントラルパークには風力発電用の巨大な風車が立ち並ぶ。ビルの上層階がソーラーパネルで覆われていて、空が明るく感じられている。夕日が沈み、空が真っ黒な雲で覆われてゆく。夏が終わると、地球の北半球は3カ月間、厚い
酸性の雲に覆われて、太陽の光が届かず、月も星も見えない深い闇に閉ざされる。「グラファイト・シーズン」と呼ばれる闇の季節である。
その夜、タイムズスクエアの脇道で、東洋人の男が、目や、口や、汗腺などの全身の穴という穴から出血して死亡する。男は最後に「若さゆえに」とつぶやく。PME (ペースメーカー・エンタープライズ) からシェーン・ビショップとバーバラ・イーという2人の捜査官が、男の変死体を調べにやってくる。男は40歳以下らしく、身なりが高級だ。クレジットカードを見ると、男の名前はダイゴ・カミオとある。日本人である。男の体は無傷だが、胸にはバイタルを送信するデバイスが貼り付けられている。
セグウェイの車椅子に乗った老人が、医療用のモニターに男のバイタルが止まったことを知って、落胆する。
解剖室では、若いスタンレー・キムがカミオの遺体の解剖を進める。肺はまるで乾いたスポンジ、心臓は腐ったリンゴのようだ。体内の血液がほとんど排出されている。IDのバーコードがないので、未登録のクローンかも知れない。それにしては、出来が悪い。
バーバラがダイゴ・カミオを調べると、彼は純血の日本人で、天才的な生化学と遺伝学の研究者であり、ペンタゴンの生化学研究所の主任研究員であったことが分かる。しかし、2080年代に、カミオの行方が消えている。クローンのオリジナルであるカミオは1969年生まれ。現在、生きていれば139才になる。通常なら生きていられない年齢である。クローンの年齢が39才であると考えると、カミオが100才の時に作ったということになる。
一方、シリコンバレーは湾の東海岸を中心に統合されて、アメリカの一大都市となっている。闇の季節とはいえ、太陽灯の光に溢れるサニーベールには、6棟のビルからなるペースメーカー・エンープライズ社がある。そこでは、マテウス社長が、EVAと呼ばれる会社の研究の集大成である人間工学に則って、17才で亡くなった娘のエヴァ・ローザの脳と脊髄を活用して、彼女を長身で、美しいレプリカントとして再現しようと考えている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-30 07:00:00
414597文字
会話率:30%
西暦2035年、この年の11月。LAに住むアメリカ生まれの日本人、ケイ・ミヤマチは時おり夢を見て、「ここから離れた方が良いよ。奴らがやって来る」という、すでにこの世にはいない少年時代の親友の言葉を聞く。
ケイはそんな言葉に従って、妻のレ
クサスと2人してハワイのオアフ島へと引っ越してきた。ケイはニューヨークのマンハッタン北部のワシントン・ハイツにあるローゼンブリッジ財団の生化学研究所で生まれて育ち、1頭のヒツジの写真を大切にしている。同じ財団のインウッド生化学研究所で生まれた妻とは8才違いで、彼女が10才の時に初めて出会って、将来2人は夫婦になるのだと、研究所のグリフィン博士に紹介されていた。ところが彼女は初潮を迎えると、世間には無い「不妊症候群」という症状に悩まされて、子供を産めない体になる。
ケイは強いメッセージを感じるという特殊な写真を撮ることで有名な写真家で、世界のセレブたちの間で彼の写真を持つことが一種のステイタスとなっていて、とても裕福である。
実はケイは限られた人たちの中で「ファースト・チャイルド」と呼ばれる人類初のクローンであって、そのために同じ年に生まれたヒツジの「ドリー」の写真を大切にしている。第1号に日本人の遺伝子が選ばれたのは、失敗した場合には容赦なく廃棄でき、成功した場合には組織に従順な出来の良い人物になるだろうという、単にアメリカによる人種的偏見の賜物だ。また、レクサスには「51番写真の子供達」と呼ばれる同じ時期に同じ研究所で生まれて育った4人の仲間たちがいて、その構成は女子がレクサスとアレクサの双児の姉妹とベロニカの3人、男子がヴィンセントとアレックスの2人で成っていて、それは「ファースト・チャイルド」を入れた6人で3組のカップルを作り、オリジナル種(人類)を汚さずに、世界にハイブリッド種(混血)を産み出さないための予防措置だった。そしてクローン種の彼らには、人類ではすでに退化している鼻孔の基部にある「ヤコブソン器官」が発達していて、それぞれに「フェノミナ」と呼ばれる学習能力や超感覚を生まれ持っている。
事件は9年前の12月の初めにブロンクスの街中で起こっていた。「51番写真の子供達」の中でも一番に優秀で、レクサスの双児の妹であるアレクサの婚約者でもあったアレックス・ショウが、唐突に財団の管理下から脱走をしたのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-01 10:52:11
211319文字
会話率:30%
春のある日、セーヌの下流側に位置するビル・アケム橋の下で、実験の最中に絶命した実験体の男が水死体となって発見される。水死体は眼球と舌が取り除かれていて、検視ではさらに内耳と鼻腔内の感覚細胞が切除されていることが分かる。加えて奇妙なのは、セ
ックスの最中についたとしか思えない爪痕が男の背中には残っていて、遺体の表情が極めて幸福そうに笑っていることだ。セーヌで見付かった類似の水死体は二件目である。
待ち合わせの場所であるフォーブル・サントノーレのコーエのオフィスでは、TKOのパートナーになるべくシャロン・シャノンというアメリカ女が待ち受けていた。
コーエが求めたDNAの検査によって、CIAの工作員であるシャロンは、ペンタゴンの生化学研究所で遺伝子操作して産み出された試験管ベビーであることが分かり、TKOは、敵の力を得るために敵の肉を食すという中央ペルーのカンパ・インディアンと同様の遺伝子を持って、攻撃性を司る十五の遺伝子をすべて持ち合わせていることが分かった。彼らはどちらも心に深い闇を持ち、心に満たされない空洞を持つ。コーエは今回の捜査には、そうした二人が最適と考えたのだ。
コーエからの依頼の内容は、指定した研究所で脳科学の検査を定期的に受けるのを義務として、プログラムに従って、映像に残った謎めいた老人を捜し出すことだ。それ以外に具体的な説明は無い。コーエがユングやフロイトの研究を引用したことが、なおさら捜査の具体性を欠如させた。
そんな二人を、夢と現実の世界を行き来する「ルーナシィ」と呼ばれる秘密めいた一族の男女が監視している。第一のプログラムは、オルセー美術館内に展示されているアンリ・ルソーの「蛇使いの女」という油絵だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-20 08:40:56
243577文字
会話率:31%
20XX年、地球は異星人からの侵略を受けていた。
彼らの名はメタパーブ帝国。
突如飛来した未確認飛行物体に人類は恐怖したが、何もする気配が無いと分かると人々は日常を取り戻していった。
しかし、メタパーブ帝国は秘密裏に強烈な欲望を持った地球
人を見つけ、改造して強大な力を持つ「怪人」と呼ばれる存在を生み出していた。
飛来してからの沈黙は、その時間を稼ぐためだったのだ。
「怪人」たちは人類を、その欲望に起因した能力によって支配、洗脳、改造し、徐々にその手を広げていく。
圧倒的な生化学力を持ったメタパーブ帝国に、地球人たちは成す術もなく征服されるかに見えた。
しかし、一つの光明が差す。
突如、自らを「ノーマリス人」と名乗る異星人が現れ、その強力なナノマシン技術を提供してきたのである。
彼らは、既にメタパーブ帝国に滅ぼされた、遠い銀河にあるノーマリス国の生き残りなのだという。
地球人たちは彼らの技術に適合した強化戦士『ノーマライザー』を作り出し、一転攻勢を開始したのだ。
特殊な能力を持った「怪人」による責めをオムニバス形式で書くシリーズです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-03 15:33:47
20734文字
会話率:16%
高校で化学を教える臨時教員の吉岡和也は自宅にて秘かにある研究を進めていた。その研究とは「人間の性感帯を操作する」と「特定の遺伝子を欲望対象とさせる」というもの。和也はその技術を教師の前橋舞夕子に施す。そして魔の手は舞夕子だけには及ばず生徒に
まで…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-05-20 11:39:29
14848文字
会話率:49%