個室の密室。照明とマイク。
一人きりの「観客」。そして、うたう少女。
これは、風俗店の片隅で行われる、十日間限定の“ソロライブ”。
誰にも気づかれず、
誰にも救われず、
声だけが、生きていた。
十回目の拍手が鳴ったとき、
そこに残った
ものは──
「うたうためだけに壊れた、わたし」だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 20:00:00
3713文字
会話率:6%
俳優・大河成也は、かつて所属事務所のマネージャー・藤原亮一と恋人同士だった。
愛情に包まれたはずの日々は、次第に“把握される関係”へと変わっていく。
台詞、衣装、付き合う人間、発する言葉──すべてを「管理」される違和感。
それでも大河は、愛
だと信じたかった。
けれどある夜、「お前のすべてを俺が把握したい」と告げられた瞬間、彼は気づいてしまう。
この関係の先にあるのは、自分を失う未来だと──。
藤原との別れのあと、空虚な時間のなかで彼を救ったのは、
言葉よりも「距離」を大切にする年下の俳優・切尾佑介だった。
誰かに触れられるのが怖い。
けれど、そばにいてほしい。
壊れた心が少しずつ再び動き出す、その予感。
これは、愛を錯覚したマネージャーと、自由を失った俳優の、
支配から解放されるまでの物語。
そして、もう一度「誰かを好きになること」を、許せるようになるまでの記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 22:00:00
12807文字
会話率:11%
結婚してから一度も“求められなかった”妻。
その理由が、知らぬ間の不倫と、自宅での“録画された寝取られ”だったと知った日――
男は、壊れた感情のまま、全てを記録し、静かに別れを選んだ。
だがその先に現れたのは、裏切った妻の“不倫相手の元妻”
。
冷徹な理性をまといながら、愛を知らぬまま壊れていた女。
──あの日、店を出たあと。
唇に触れた太腿の熱も、舌先に感じた羞恥の匂いも、
すべてが「俺だけにしか触れられていない」という確信だった。
そして男は“もう一度”選ぶ。
裏切られた分だけ、誰かを快楽で満たし尽くす道を。
これは、“録画された寝取られ”に終止符を打ち、
元間男の妻を抱き尽くして“幸せごと奪い返す”復讐譚である。
※NTR/不倫録画/元間男の妻/再婚/愛され直し/舌責め/浴室奉仕/肛門舐め/ローター責め/精神逆転
※心情描写+濃密行為/復讐と快楽の“静かな逆襲”を描く長編折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 20:50:04
7447文字
会話率:25%
失恋の痛みを抱えていた春の日、
雨の中で出会った彼は、優しくて、でもどこか壊れそうな目をしていた。
名前だけを交わして、何度か会ううちに、
わたしは彼の寂しさに、そっと手を伸ばした。
そして──
名前を呼ばれながら、初めて抱かれた夜。
それは、ただのセックスじゃなかった。
わたしは、恋に落ちていた。
けれど、「好き」と言った瞬間、
彼は、わたしを抱かなくなった。
触れたいのに、触れてくれない。
言葉が欲しくて、身体を求める。
身体を重ねても、心が届かない。
これは、恋に臆病なふたりの、すれ違いの物語。
“好き”の意味を、身体で確かめて、心で取り戻すまでの、春の記憶。
切なくて、やさしくて、
名前を呼ばれるたびに涙がこぼれそうになる──
そんな夜を、あなたにも。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-29 15:47:26
7673文字
会話率:16%