「宗くんは優しいね、ありがとう」
目は赤く、目つきは鋭く、二本の角を額に生やした、五つ年上の鬼の少女。いつもからかわれていた彼女を庇っていた時、子どもながらに誇らしさを感じ、この手をずっと離さず守ろうと、一丁前に思っていた。
そして、互い
に成長し、彼女は今も自分の隣にいる。
花嫁装束が似合う、美しい鬼となって――。
互いを守り、互いに守られる、人間の青年と鬼の女性の夫婦の話。
(自サイトでも掲載しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-27 00:00:00
42378文字
会話率:41%
――人の里とあやかしの里から、男女を選出し、夫婦とさせよ。
昔にあった古い掟は、時が過ぎた現在、人とあやかしを引き合わせる習わしとして残った。
その出会いを経て結ばれた新米夫婦に、もう間もなく、今年最後の日がやって来る。ゆえに、彼女はやらか
した失敗を取り戻すべく、決意していた。
「本当の夫婦になる――!」
なんだかんだで仲の良い、人間の娘と黒柴のあやかしの夫婦が迎える、一年の最後と最初の日の話。
(自サイトでも掲載しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-04 00:00:00
22916文字
会話率:36%