「宗くんは優しいね、ありがとう」
目は赤く、目つきは鋭く、二本の角を額に生やした、五つ年上の鬼の少女。いつもからかわれていた彼女を庇っていた時、子どもながらに誇らしさを感じ、この手をずっと離さず守ろうと、一丁前に思っていた。
そして、互い
に成長し、彼女は今も自分の隣にいる。
花嫁装束が似合う、美しい鬼となって――。
互いを守り、互いに守られる、人間の青年と鬼の女性の夫婦の話。
(自サイトでも掲載しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-27 00:00:00
42378文字
会話率:41%