二十五歳になるクロエは、侯爵夫人マーガレットの侍女として充実した日々を送っていた。マーガレットの弟のランドルフの結婚式の為、マーガレットの実家である伯爵領に随行する事となり、そこで出会った見惚れるほど綺麗な男がクロエにとんでもない言葉を放っ
て……。
・前作『白雪姫は魔女の手のひらの上で踊る』の関連作ですが、読まなくても分かるように書いたつもりです。ただ、共通する登場人物が多いため読んで頂いた方が分かりやすいかと思います。
・アルファポリス様にも投稿しております。
・誤字脱字報告ありがとうございます。本当に助かります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-09 20:09:15
94336文字
会話率:43%
この物語の主人公である二人の話をしよう。
かたやみんなから好かれる中心人物。
かたや孤独を好む天才引きこもり。
一方は不快感を植え付けられ、一方は最初から相手のすべてを知っていた。
興味を持ったトラと避けたかったシカ。
これはそんな御話。
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この世界の力関係はシビアに種族とその血の濃さで決められている。
その中でも上に立つのが希少種であり、それは当然のことで自然の摂理のように世間に受け入れられる。彼らの力は政治、経済、司法。ありとあらゆる方面まで行き届き、下々のケモノが入る隙もない。
つまりは雲の上のそのまた上の存在。
それが希少種という存在。
希少種のその下に肉食系の種族。
肉食系のその下に草食系の種族。
そしてその種族の中での力関係を如実に表すのが、血の濃さ。
純血であれば強く、雑種であるほど弱い。そんな世界でのあるひとつの御話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-16 08:00:00
18404文字
会話率:32%