「魔王…!」
張り上げた声に皆が何事かとこちらを振り返る。
悪夢だと思った。前世の記憶が、魔王との死闘が昨日のことのように鮮明に浮かび、鼓動が早まる。体が恐怖に震える。早くここから離れなければ、そう本能が俺に訴える。ふいに懐かしい声がしてわ
ずかに俺の理性を現実へと引き戻す。
「落ち着け、勇人」
窘めるような落ち着いたその口調は酷く懐かしい心地がした。どうしてその声にここまで安堵するのか自分でもわからない。
「剣也」
顔をあげた先に久しく会っていなかった男の姿を確認してなぜか酷く泣きそうになった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-31 23:00:00
6327文字
会話率:42%
典型的なRPGゲームの世界に、勇者の旅立ちをうながす国王の息子として生まれ変わったルーイは、ある日突然、父から無茶振りをされる。
『(ヒロインの)姫がいないこの国で、勇者に魔王を倒しに行ってもらうためにも、代わりにお前が勇者をタラシ込め』と
。
ふざけるな、このクソオヤジ!と思いつつ、当然勇者ジェイクには『こんな褒美は要らない』とお断りされたはずなのに、気がつけばヒロインとしてのお役目補正の力は、やたらとルーイに襲いかかる。
正統派ヒロインとしてのお役目を果たすため、世界の理に翻弄されるルーイは、果たして無事に魔王を倒して解放されるのか!?
たぶん、よくある感じのテンプレものです。
勇者×姫の役割を与えられた王子のラブコメディ(予定)ですが、魔王×王子の描写もあります。
むしろ魔王による本番間際のがっつりNTRプレイ有るので、苦手な方はお気をつけください。
年齢制限のある話には*マークがつきます。
こっそりタイトルをシンプルなのに変えました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-23 18:01:06
61842文字
会話率:19%