十九世紀末のパリ。モンマルトルの片隅で、一人の少年が目を覚ます。アラン・グランダン、彼はあるブルジョワの兄弟に囲われている情夫だった。あまりに仲の良すぎる兄弟は、二人そろって男色家で、二人で一人の少年を所有している。アランと少し異常な兄弟と
の関係は、この先どうなっていくのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-25 21:48:02
85436文字
会話率:44%
十九世紀末のパリ。ゴシップ新聞の記者、クロードは、上司である編集長からクラブ・シャ・ドールという秘密クラブを探って来いと命じられる。そこは上流階級の人間が集まる場所という以外は謎だったが、おそらく麻薬取引が行われているというのだ。気は進ま
ないながらも、なんとかシャ・ドールに潜入。そこは一見、普通のバーで、クロードはアルと名乗る金髪の青年と知り合う。クラブの秘密に少しでも迫ろうとアルに探りを入れる内に、二階にある個室に誘われる。その時になって、やっとここが男色家たちの出会いの場であることを知る。アルの巧みな誘惑により、クロードは彼と一夜を共にすることに。
その後、本名すら知らないアルのことが忘れられずにクロードは悩み続ける。実は、アルは社交界の寵児、ヴァクレール伯爵だった。クロードはアルと意外な場所で再会するが、彼は徐々に知ることになる。自分がいかに無謀な恋をしているのかを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-13 20:22:20
47598文字
会話率:46%
美しい時代に生きた儚い恋人たちは、“食う者”と“食われる者”だった――
ヴァンパイアの一族ビーンスタック家の者はみな、音楽や美術など芸術の才能に秀でていた。だが、末弟のダヴィッドだけは何の才能もなく、感動や怒りすらの感情もなく、毎日を空虚
に生きていた。その上、味覚障害があり、人間の血を飲もうともしない。
兄である彫刻家のガブリエルに連れられ、とある貴族のパーティーに来たダヴィッドは、一人の人間の青年に出会う。今まで誰にも興味を持たなかったダヴィッドだが、その青年――モリスだけは違った。
彼は、甘い。
(※ケーキバースですが、オリジナルの設定が混じっているのでご注意ください)
(※残酷表現タグは苦手な方への配慮です。グロ目的で来られた方には物足りないので、ご了承ください)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-22 22:00:00
53084文字
会話率:40%