三回政略結婚をして三度夫と死別した王女リアーヌは、四回目の結婚相手として「祖国に利益をもたらさない夫」を望む。これまでの夫は父王の陰謀によって命を落としたのではないかという疑いを拭えなかったのだ。
リアーヌの望みは、どういう訳か叶えられたか
のように見えた。父王があつらえた次の結婚相手は、小国の若き大公アロイスだった。今度こそ「普通の夫婦」の幸せが掴めるのかと、ほのかな期待と共に輿入れするリアーヌ。しかし、喪服を纏い夫に死をもたらす《黒の姫君》の悪評は、新しい夫のもとにも届いていた。さらに、父王やかつての婚家の思惑もリアーヌの周囲に見え隠れする。アロイスも陰謀の犠牲になってしまうのかと、リアーヌは恐れるが──
不幸に見舞われ続けた姫君が、新しい夫と少しずつ心を通わせ幸せになるお話です。
アルファポリスにも掲載しています。
また、カクヨムに全年齢版を掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-07 19:00:00
197900文字
会話率:48%