正統派スパイ小説「ゾーイ・マリーン」シリーズ長編第二作め。
今回の舞台はアフリカ。壊滅したはずのスコルピオが再び動き出したことを知ったCIAはイスラエルの諜報機関モサドと協力し、スコルピオの企みを知るために、情報員ゾーイをアフリカに送り込む
。
かたや、スコルピオもリカルドなる人物をアフリカに送り込み、《アフリカの王》と呼ばれる謎の人物とのコンタクトを試みようとしていた…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-19 04:46:50
10878文字
会話率:50%
西暦ニ〇四五年、人類の総人口は七十九億人を維持していた。これは三十年前とほぼ変わらない数値である。
二十五年前に世界を統一した大陸連邦共同体によって中産階級者以外の男女が共同で暮らすことを禁止したのだ。
男性の貧困層はアジア・アフリカ大陸州
に、女性は南北アメリカ・オセアニア大陸州にて半ば奴隷のような仕事を担っていた。
重労働を押し付ける代わりに、各家には家事を賄い、性欲の捌け口にもつかえるミナト社が開発した人型ロボット「スプレンダー」が置かれた。これは全世界でそれぞれ男性用・女性用が売られていた。
時代が進むごとに改良に改良を重ねてセクシャルティーを重視した専門のスプレンダーが飛ぶように売れていた。
西暦ニ〇四五年三月ニ日アジア州東南区最大の都市バンコクにて、一台のスプレンダーが売りに出された。
このスプレンダーの正式名はアメ。ミナト社の試作スプレンダーが実験もかねて売りに出されたのである。
人間よりもロボットの印象が強いアメは、中々売れずにミナト社の本社がある極東アジア州大阪に展示された後に産廃されようとしていた。
だが、ここでアメに手を差し伸べる人物が現れた。
その人物は日夜大型施設の清掃員として働いている郷田健介であった。
官能シーンが含んでいる場合は★印をつけることにします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-23 10:59:06
12475文字
会話率:21%