新海航期。
バルクセリア帝国をはじめとする様々な国々が、未開の海へと乗り出し、浪漫と冒険を、そして植民地を築き上げた時代。
二十年前。帝国の一人の冒険家が発見したその大島は、メルキラ島と名付けられた。
いくつかの部族が平和に暮らすそ
の南の島は、砂糖に香辛料、真珠に珊瑚。その他にも珍しい特産品が豊富に採れ、持ち帰った船員たちは、たちまち莫大な富を得て本国を潤した。
直ぐに国が動き、司祭と軍を連れその島へと押し寄せ――
海外進出という名の略奪と支配が行われ、島からの貿易に、奴隷が加わった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-28 16:54:36
137745文字
会話率:30%
七歳でMITの学生となった少年、桜庭(さくらば)聖(ひじり)。
彼は翌年の誕生日に、想いを寄せていた女性から突然の別れを告げられる。
それを境(さかい)に、『記憶と記録(アーカーシック・レコード)』の研究に没頭するようになる。彼女との再
会をしたいがために。
しかし、ある事件によって日本の中学に編入することになった。アメリカへの想いを絶ち切ろうと、そして『学力の植民地化』を受けた日本での生活に馴染めないことで、苦悩の日々をおくる。
そんな心的環境のなかで、『記憶と記録』の研究を続けるのだった。しかし、それが原因で、世界の命運を左右する立場になってしまい……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-07-07 22:00:27
108156文字
会話率:24%