父親、兄夫婦が殺害された。俺が屋敷を仕事で開けている間に。
犯人は旧知の親父の知り合いだった。何もかもその犯人の思い込みで恨まれたのだ。
だが、俺は悲しみに暮れている暇などない。当主、次期当主どちらもいなくなってしまったからだ。俺は無理や
り気持ちを立て直し商売、領地、一族を守らねばならない。
結婚願望のない俺(女性にそもそも興味なし)は好きな仕事に精を出し、のらりくらり見合いをしていた。だが、そんな気持ちは相手はヒシヒシ感じるものなのだろう。伴侶は見つからず。
時は星の瞬きのように過ぎ去り今日は領主就任式。父親代わりの叔父はお嫁様不在に怒り心頭。
仕方ねえだろ!そんな目で見るな!……おおぅ……っ
相変わらずの陰気くさいスタートです。
主人公は基本明るく元気。家族に愛されていた分、家族喪失の辛さは深い。でも一族の長たる自覚はあり、イリアスは悲しみを周りに悟られないよう頑張ります。
急に人生の方向転換を強いられたイリアスが自分の不器用さや、実は見栄っ張りなど。自分の内側に気がついていくお話です。
よろしくお願いします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 09:30:21
11439文字
会話率:61%