中学の頃に起きた親友の自殺以来、月島惑(つきじままどい)は怯えていた。クラスカーストによって形成されたマジョリティの中に紛れ、イジメから1日1日を過ごしていた。
しかし、そのひどく不安定な平穏は、いともたやすく打ち破られる。クラスで浮いた
生徒・能代依織(のしろいおり)によって。
依織の怪しげな行動と荒唐無稽な言動は惑の内なる恐怖に触れ、惑の自衛本能は彼女への歪んだ執着に発展する。
それはひとつの悲劇の始まりであり、重なった悲劇の連鎖の果てでもあった。
※本作は『死んでしまったわたしと、視える彼女と、孤独にさまよう幽霊たち』の外伝エピソードで、元は『視える私と、生きる彼女と、エトセトラ』に収録していましたが、諸事情でこのエピソードだけこちらへ移転することになりました。
※『死んでしまったわたしと、視える彼女と、孤独にさまよう幽霊たち』の一部ネタバレ有り。内容は前述した作品に収録の「生霊少女と憑依少女」編に関係しているため、初見の方は先でも後でもそちらも読むことを推奨します。
※カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-28 22:33:17
26912文字
会話率:42%
『お前はただの子を成すための道具だ。』
愛されたいと願った。今度こそ、見知らぬこの地で。夫となる人に愛されて幸せな家族を作っていきたいと。
けれど…私はここでもだめだったようだ。
最終更新:2013-02-03 09:54:50
4888文字
会話率:33%
吏の妹の理沙は、人一倍恐がりで臆病な少女。或る晩心霊番組を見た理沙は、吏に一緒に風呂に入ってくれと言い出した……。
最終更新:2009-03-28 13:57:40
8908文字
会話率:52%