幼い頃から空手一筋だった桃子は、高校二年のある日、幼馴染で一緒に空手を続けてきた拓海が新入生として入学してきたばかりの凛子の告白を受け入れて付き合い始めた事を耳にする。拓海への想いがいつの間にか、【幼馴染】から【恋】に変わっていた事に気付い
てた桃子は、散々泣いた後、拓海から精神的に卒業して空手道を極める事を決意する。しかし、拓海は自分を避けるようになった桃子に対して怒りをあらわにして過剰な干渉をするようになり、桃子は益々どうしていいのか分からなくなる。そんな時、道場帰りの桃子が痴漢騒ぎに巻き込まれ犯人を捕まえるという事件が起こる。その時、学年の王子と呼ばれ、有名画家を父にもつ梶原颯太の助けを借りた桃子は、その後、自分への好意を隠そうともしない颯太と、拓海の過干渉の狭間で心を乱しながら稽古に打ち込む。
だけど颯太も凛子も、その生い立ちから、人には言えない悩みを抱えていた。そして拓海にも一つの祈願があった…
◇投稿して連載中となっていた小説の改訂版となっております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-17 20:58:26
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会話率:27%