スェミス国王の腹違いの弟イアン・ジョー・グゥイン公爵は、自身を「世界一幸福な男」だと自負していた。「初恋」の女性と結婚をする事ができたからだ。その結婚ももうすぐ四年目へ突入。その四年目という節目で妻から『ある言葉』を贈られ、忘れられない記
念日になる──筈だったのに、「貴方との結婚生活は最悪でした」なんていう置き手紙を残し、妻に家出をされてしまう。しかも結婚記念日前日に。
そうか、俺は嫌われてたんだ。だから毎日伝えている愛の言葉に反応がなかったのか、俺は彼女の幸せの為に身を引くべき──って、んなわけあるか! 妻は家出をする前日に「貴方と同じ気持ちを記念日に伝えたい」と言ったんだぞ! 彼女の身に何かあったに違いない……!!
こうして、イアンの妻探しはスタートし、見つかるものの──…?
愛は重いが一途で初恋を拗らせた男と、そんな男に惚れられた『月の女神』と謳われている幸薄い年下妻の、本当の夫婦になる物語。
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第一章終わりました。
第二章は不定期更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-13 23:46:43
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会話率:40%