民の窮乏を見ず自らの快楽のみを求めて堕落した貴族が支配する平安末期。貴族に番犬扱いされてきた武士の棟梁である平清盛は、彼らに代わって新しい世界を創ろうとした。一度は繁栄を手にするが、やがて自らも驕りのなかで破滅へ進んでゆく。
最終更新:2025-03-09 14:26:03
5496文字
会話率:49%
#時代劇BL2024参加作品
平家物語×古事記の融合、新しい日本創生BLです。仏教、神道の戦いなどもあります。
平家物語をベースにした神々、宗教、妖怪、邪神などのお話になるので、BL要素、残酷描写ありますが、特定の主人公はおりません。ただ、
平家の滅亡が主軸に成りますので平家の中でBL要素はありますが、
残酷描写、戦の描写、物語に重きを置いております。なんでもありのお話がお好きな方におすすめします。
カントボーイ的な表現もあります。
ーーー冒頭
てんてん、とん。
てん、とん。
「波の下にも都がございます」
涙、はらら。と流しながら老婆が告げる。
さにつらふ面(ほお)。うつくしきもの、我(われ)の童部(わらはべ)。
(赤く染まった頬、わたくしの可愛い子供よ)
「おばあ様、我も行きたい、我の都は乱暴者にて壊されたと言う。そこではみな、安穏であろうか」
聡い顔で言うのは御年数えで八(やっ)つになったばかりの幼子。
名を安徳という。
時は寿永四年である。
所は長門国赤間関壇ノ浦(ながとのくに あかまがせき だんのうら)
時は弥生(やよい)の頃、もう、春も来ようか。桜もほころぶ。
そんな折に死なねばならぬ我が子を、徳子は切なげな面持ちで見るのであった。
壇ノ浦には平家と源氏、最後の戦いが繰り広げられている。
平徳子(たいらの とくこ)こと健礼門徳子(けんれいもん とくこ)。今は亡き平清盛の娘であり、今世の天皇安徳天皇の実母であった。老婆と称したのは清盛の妻で徳子の母、二位尼(にいのあま)で、女共は男の戦を小舟の御簾より覗き見てははらはらと、涙を流すのだった。
てんてん、とん。
てん、とん。
その大粒の涙が船床にあたって、てんてん、とん、と愉快な音を立て、安徳天皇は祖母に海の都について話をするように求めた。
「我も行けますか、おばあ様」
「もちろんですよ、お前様は天皇ですからね……」
祖母の手が孫の髪を梳く。甘い匂いのする幼子はまだ小さく、そして地上で生きればすくすくと若竹のように背が伸び、逞しい青年になるだろうに、と思う度にまた母と祖母は涙を流して。
てんてん、とん。
てん、とん。
その玉は美しい音色を響かせるのだった。
武士、武者、侍が海上で殺し合いをしている。そろそろ散り際であろうと二位尼は安徳に声をかけた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-06 00:51:49
11300文字
会話率:26%
ロリ少女が大好きな三十路のおっさんが交通事故で亡くなってしまった!?
生まれ変わるのは貴族文化あふれる平安時代末期、いわゆる『源平』争乱の時代へ転生!
『平家』側へと転生した主人公は歴史では存在しない『平美盛』(たいらのよ
しもり)と言う人物になってしまった。そこは『清盛』や『時忠』と言った面々が女性化したおかしな異世界だったのだ。
って言うか、オレもロリ少女化してる!!
ここまでファンタジーになっているのなら、もしかすると死亡ENDを回避して『平家』を勝利に導く事も出来るかも!?
☆印はエロ回です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-10 05:37:16
309137文字
会話率:36%
自身に隠した想いと過去の秘密……これはずっと表に出すことは無いと思っていたのに……。
高校最後の夏休み、悠は幼なじみの清盛と友人の藤本と受験勉強に追われながらも、充実した生活を送っていた。
この想いはずっと隠していかなきゃ……悠はそう思っ
ていたが、環境が変わってそうもいかなくなってきて──。
スピンオフ、坂田博美編も掲載した短編集!
この作品は、アルファポリス、fujossyにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-16 19:00:00
88254文字
会話率:35%