数々の伝説を遺し、候補生『九尾』は消えた。
彼から命のバトンを渡された残りの候補生たちは、その託されたモノの重さに戸惑い、畏れ、また悩みつつ、それぞれの翼を延べ、新たなる事象面へと翔けてゆく。
“大破断”の後、各個に蚕食を受けて滅びゆ
く世界を修復するための“なべてを統べる理”をめざして。
『若梅』、『七刃』、『二番星』――そしてサラ。
あるいはまた、将来は自身の命をもって人類の未来を贖うことになる“銘翼”のひな鳥たち。
彼らを各人各様な思惑で取りまく 『リヒテル』、イツホク、なにより宮廷第三王女、ミラ。
それらの背後から、候補生達の死を寿ぎ、陽炎のごとく明滅する骸骨老人の影。
様々な視点で、様々な心象が示されたのち、本物語は王宮大舞踏会へと収束してゆく。
これは『九尾』亡きあと活動する者たちの、新たな物語。
前作・【試製・転生請負トラッカー】が管理当局からR18指定を受け、頓挫しました。
そのため繰り上げスタートとなり“未熟児”での発表です。また何も考えず自動的に書けた前作のライブ感覚と違い校正・彫琢に時間をとるため、更新は長めになります。何卒ご容赦をば。
※なろう本体にも連載していますが、あちらはゆくゆく18禁指定を気にするあまり、
あらすじのみとなる予定です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-29 00:20:25
279272文字
会話率:29%