商家の跡取りとして祖母に厳しく育てられた親のない少年、蘭之介。
息苦しい日々の中、唯一の気晴らしは街外れの茶屋へ通うことだった。
そこで密かに思いを寄せていた大店の若旦那と出会い、彼に縁談が持ち込まれたと知る。
「……逃げて、仕舞おうか」
耳元に落とされた誘惑は、蘭之介の心を強く揺さぶった。
跡取りとして安定した生活を取るか。
全てを捨てて、恋しい人と生きるか。
答えは、明白だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-20 18:00:00
31792文字
会話率:51%
「おとなになったら結婚しようね」
幼い頃の約束を、冗談交じりに確認した帰り道。
大好きな幼馴染みのお兄ちゃんは、約束を覚えてくれていて。
それどころか、お兄ちゃんはわたしが大人になるのを待ってくれていた。
喜んだのも束の間、お兄ちゃんは
わたしを庇ってトラックに轢かれ―――
その日の夜、泣き疲れて眠っていたわたしの前に、幽霊になって帰ってきた!?
学校で、通学バスで、公園のトイレで……
いつでもどこでも、大好きなお兄ちゃんとずーっと一緒!
* * *
なろうで連載中の【鬼灯町の百鬼夜行】外伝です。
妖や神様などが普通に出てくる世界観の、別主人公のお話です。
本編を知らなくても単独で読めます。というか話は独立してます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-11 00:00:00
53438文字
会話率:55%