伯爵令嬢パトリシアは、婚約者のニール(元セフレ)を押し倒していた。
「婚約者と二人きりですのよ?しかも、初めてのお泊りです」
「うん、そうだね」
「このネグリジェ、新作なのですよ?」
「似合ってる。可愛いよ」
「私、今日を楽しみにしていたの
ですよ?」
「ありがとう。私もだ」
大好きな人ににこりと微笑まれてしまうと、もうそれ以上何も言えない。
パトリシアは、ニールの上でしょんぼりと項垂れてため息をついた。本日も完敗である。
これは、元セフレで婚約者の年上イケメン(大商会の副社長)との清い交際に焦れ、押せ押せで頑張っていた伯爵令嬢が、ついに諦めて仕事と花嫁修業に集中してみた結果、逆に婚約者に迫られてとろとろにされるお話。
※恋×恋シリーズ5作目。単品でお楽しみいただけますが、「愛しの旦那様に悩み事を相談したところ、急に様子がおかしくなった件」と同じ世界観で、かつ約2ヶ月後の話です。
※最初のお話は、「セフレに愛人と息子がいたので黙って身を引いたら、追いかけられて告白された件」です。
※後半がR18です。背後注意。
※2024/9/10の日間総合ランキング4位(日間短編ランキングでは1位)になりました。応援してくださってありがとうございます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-07 13:08:18
12981文字
会話率:43%