「――1つ、私の願いを聞いていただけませんか?」 「……お前の、願い?」 「ええ、……今は少し疲れておりますので、次に貴女とお会いする時に」 「次に会う時って、明日だろう?……いいぞ。構わない、何でも言ってくれ」 ――――『彼』に会う明日は
来ない。それを分かっていながら、『わたし』は微笑って嘘を吐いた。だが、『彼』もまた、『わたし』に会う明日が来ないことを知っていたのだ……。――過去の呪いに囚われた、塾講師『さくら』と『彼』の、今を生きる恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-05-04 22:03:20
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会話率:37%