その生い立ち、その姿、その神力。超越していた私の兄は神の子だと言われ皆から敬われていた。けれど次に産まれた私は神の特徴を持たず、神力もなかった──表向きは。
私には秘匿にされている神力がひとつだけあった。それは私と唇を重ねた相手は国ひと
つ滅ぼしかねないほどの執着心で私を好きになるというもの。だから私は好きな人としかキスをしてはならない。そんな禁戒に縛られて生きていた。蜂蜜色の竜人、レイモンド・ダイスと会うまでは。
レイモンドは私の知らないうちに私の唇を奪ったのだろう。そうでなければおかしい。彼は初対面から私を蔑み嫌っていた。私は私の神力からレイモンドを解放しなければない。例え、腹の中にレイモンドの子供を宿している可能性があったとしても──異世界から異世界トリップ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-06 21:00:00
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会話率:32%